Archive for the ‘刑事事件’ Category

公務執行妨害罪を否認

2019-01-08

◇事件◇

大阪市東住吉区に住む会社員Aさんは、自宅近くの路上において車を運転中、対向から走行してきた車の運転手と、どちらが道を譲るかで通行トラブルになりました。
そして相手の運転手が道を譲らないことに腹を立てたAさんは、相手の顔面を殴打して唇を擦過する傷害を負わせてしまったのです。
その後、怪我をした運転手が110番通報しましたが、Aさんは警察官が到着する前に帰宅しました。
しばらくして大阪府東住吉警察署の警察官が自宅を訪ねてきて任意同行を求められましたが、Aさんは「確かに殴ったが、相手が悪いのに何で俺が警察署に行かないといけないんだ。」といって任意同行に応じなかったところ、警察官は、傷害事件の被疑事実と、急速を要し、裁判官に逮捕状を請求する余裕がないことを告げてAさんを緊急逮捕しようとしたのです。
Aさんは、「逮捕状がないのにどうして逮捕できるんだ。」と言い、腕を掴んできた警察官を押し倒してしまいました。
その後の取調べで、Aさんは傷害事件については事実を認めているものの、緊急逮捕した警察官に対する暴行行為について、公務執行妨害罪の適用を否認しています。
(フィクションです。)

◇緊急逮捕◇

逮捕には、①通常逮捕②現行犯逮捕(準現行犯逮捕を含む)③緊急逮捕の3種類があります。
今回の事件でAさんは傷害罪で緊急逮捕されました。
緊急逮捕は、犯罪を犯したからといって誰に対してでも、できる逮捕ではありません。
緊急逮捕できる要件として
(1)死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由があること
(2)急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないこと
(3)逮捕の必要性があること
です。
Aさんの事件を検討すると、まずAさんの犯した傷害罪は、刑法第204条に規定された法律で、その法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
そのため緊急逮捕の要件の一つである「死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪」に該当します。
そしてAさんが傷害事件を犯したことを疑うに足りる充分な理由があるかについては、Aさんが逮捕前に、警察官に対して被害者を殴った事実を認めていること等から認められるでしょう。
続いて、犯行後、警察官が現場に到着する前にAさんが自宅に逃げ帰っていることや、その後自宅を訪ねてきた警察官の任意同行に応じないこと等から上記(2)(3)の要件も満たしているでしょう。

◇公務執行妨害罪◇

刑法第95条は「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する」と公務執行妨害罪を規定しています。
公務執行妨害罪は、公務員を保護するための法律ではなく、公務員によって執行される公務を保護するための法律です。
当然、保護の対象となる公務は正当なものでなくてはいけませんが、上記で検討したように、警察官の緊急逮捕は適法だといえるでしょう。
Aさんは緊急逮捕の手続きを知らなかったために、警察官が、Aさんを傷害罪で緊急逮捕したことが違法だったと誤信していた旨を主張しています。
このように公務員の適法な職務執行を違法な職務執行であると誤信した錯誤は、事実の錯誤ではなく、自らの違法行為を適法行為として認識する「違法性の錯誤」であることから、故意を阻却する事由には当たらないでしょう。
この錯誤は、法令の不知に基づく誤信であるにすぎず、したがって「法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。」との刑法第38条第3項本文の規定により、Aさんは公務執行妨害罪の故意が認められること37となるでしょう。

大阪市東住吉区における刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が傷害罪緊急逮捕されてしまった方、公務執行妨害罪故意に疑問がある方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府東住吉警察署までの初回接見費用:37,300円

ダフ屋行為で詐欺罪

2019-01-02

~事例~
大阪市淀川区に住むAはコンサートのチケットをインターネットで購入し、プレミアが付いてからインターネット上のオークションで転売するという手法でお金儲けをしていました。
商売は順調で、かなりの利益を得ていたAでしたが、ある日、淀川警察署から連絡があり、Aはチケットエージェンシー(チケットを取り扱っている業者)に対する詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
淀川警察署から連絡を受けたAの妻は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです)

 

ダフ屋


ダフ」とはチケットや乗車券を意味する札(ふだ)を逆さにした隠語で、乗車券、入場券や観覧券などのチケット類を転売する人々のことを指します。
興行の振興を妨害することになったり、反社会的勢力の資金源になり得るなどといった理由から規制の対象であるとされています。
ダフ屋を規制する法令として、古物営業法各都道府県の迷惑防止条例、そして詐欺罪があげられます。
ただ、迷惑防止条例は、あくまで生活の平穏を保持することが目的で公共の場所でのダフ屋行為を規制しているため、公共の場所ではないインターネット上での転売については摘発の対象外となっていました。
さらに、ダフ屋行為に対する迷惑防止条例違反では「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」が規定されていますが、初犯は罰金となる可能性が高いことから、罰金を支払っても儲けが出るととしてあまり規制の効果はありませんでした。
そこで、「10年以下の懲役」と罰金刑が規定されていない詐欺罪が適用されるケースも出てきました。

 

ダフ屋行為が詐欺罪に


2017年9月22日の電子チケットを転売目的で取得した男に対して、神戸地裁が詐欺罪の成立を認め、懲役2年6月、執行猶予4年を言い渡しました。
男はミュージシャンなどの電子チケットを購入し、計18枚を専門サイトで転売し約12万7千円の利益を得ていたそうです。
禁止されている転売を目的としてチケットを購入しようとする者が、その目的を隠してチケット購入の申込みをし、チケットエージェンシーをだまして、チケットを送付させた行為が詐欺罪にあたるとされました。
詐欺罪で起訴されて有罪が確定すると「10年以下の懲役」に処されることになります。
近年、インターネットの普及によってオークションサイトなどで簡単にチケットなどを転売できるようになりました。
中には、未成年でチケットの転売をして利益を得ている人もいます。
今後2020年には東京オリンピックが開催されるため、チケット転売が横行することが予想され、その取締まりのためにダフ屋行為はより一層厳しく規制されていくことが予想されます。

 

詐欺罪で逮捕されたら


ダフ屋行為は、被害者が複数いるケースや組織的に行われているケース、共犯者がいるケースも珍しくありません。
このような事情からダフ屋行為について詐欺事件として捜査されると、複雑になる可能性が高くなり、逮捕されてしまうと身体拘束が長引く傾向にあります。
そこで、ご家族が逮捕されたような場合にはすぐに初回接見を依頼するようにしましょう。
弁護士がご本人様の下まで向かい、取調べのアドバイスや今後の見通しなどをお伝えし、ご本人の希望される範囲内でご依頼者様にお伝えします。
さらに、刑事事件に強い弁護士にご依頼いただけば、身柄解放に向けて活動を行っていきますし、被害者との示談に向けても活動していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
まずはご予約のお電話を、0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
大阪府淀川警察署までの初回接見費用35,800円

電車内の痴漢事件

2018-12-31

電車内の痴漢事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

~事件~

会社員Aさんは、大阪市西区の会社まで電車通勤しています。
3日前からAさんは、毎朝同じ車両に乗っている女性に対して、お尻を触る等の痴漢行為を繰り返していました。
そして今朝も、同じ女性に対して陰部を押し付ける痴漢行為をしたところ、電車内で警戒中の鉄道警察隊の警察官に現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんんは、痴漢行為が会社に発覚するのをおそれて、逮捕からこれまで容疑を否認しています。
しかし、妻からの依頼で接見に来た弁護士に「否認を続ければ勾留されて、拘束期間が長期に及ぶ可能性がある」ことを教えてもらって、犯行を認めました。
その結果、Aさんは勾留を免れることができ、逮捕の翌日には釈放されました。
(フィクションです。)

◇痴漢事件◇

これまでコラムでは何度も痴漢事件を紹介してまいりました。
大阪府内での痴漢行為は、大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(以下「迷惑防止条例」とする)違反となり、起訴されて有罪が確定すれば6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。
痴漢事件で逮捕された方の中には、Aさんのように、実際は痴漢をしているが、様々な理由で犯行を否認している方は少なくありません。
当然、身に覚えのない痴漢事件で逮捕されたのであれば、どの様なリスクがあっても否認を突き通さなければ、大きな不利益を被ることになりかねませんが、実際に痴漢してしまった場合、否認することによってどのようなリスクが生じるのでしょうか。
~痴漢事件を否認することのリスク~
①身体拘束が長くなる
警察等の捜査機関は痴漢事件を軽微な犯罪ととらえています。
痴漢事件は、犯人が性欲を満たすために衝動的に犯行に及んでいる場合がほとんどなので、警察等の捜査当局は、犯人を拘束してまで取調べをする必要のない事件が大半です。
しかし、犯行を否認している場合は違います。
犯行が明らかなのに否認している場合は、逮捕されるリスクや、勾留されるリスクが高まるのです。
法律的には「否認=(イコール)=逮捕、勾留」というわけではありませんが、否認していることによって、証拠隠滅や逃走のおそれがあると判断されて、身体拘束される可能性が高くなるのが現状です。
実際に、逮捕されてからの警察の取調べで否認していたために検察庁に送致された方が、検察官の取調べで容疑を認めて釈放されたり、裁判官が勾留請求を却下した事件は多数あります。
またAさんが心配しているような「会社に事件が発覚する」という点に関しても、痴漢事件が会社に発覚する理由として最も多いのが、逮捕の報道や、長期拘束による欠勤です。
犯行を認めているかどうかと、事件が勤務先に発覚するかどうかはあまり関係がないので注意しなければなりません。
②強制わいせつ罪の適用を受ける可能性がある
上記のように、犯行を否認することによって勾留されて身体拘束期間が長くなるリスクがあります。
勾留は、警察等の捜査機関が決定することではなく、裁判官が決定する刑事手続きですが、軽微な犯罪である迷惑防止条例違反を適用するよりも、強制わいせつ罪の方が重いので、裁判官が勾留を決定しやすい傾向にあることから、同じ行為でも強制わいせつ罪が適用される場合があります。
強制わいせつ罪の法定刑は「6月以上10年以下の懲役」ですので、もし起訴されて有罪が確定した場合の刑事罰に、迷惑防止条例違反と大きな違いがあるので注意しなければなりません。
③被害者感情が悪くなる
身に覚えのない痴漢事件の場合、冤罪を証明することが主な刑事弁護活動となりますが、犯行を認めた場合の主な刑事弁護活動示談交渉になります。
被害者と示談することによって、刑罰を免れたり、減軽できたりするのですが、犯行を否認した場合の、被害者感情は非常に厳しいもので、それが原因で示談交渉にすら全く応じてもらえないこともあります。
犯行が明らかな痴漢事件は、被害者との示談がなければ刑事罰を免れるのは非常に困難となるので注意しなければなりません。

◇初回接見を利用◇

痴漢事件で警察に逮捕されてしまった方のほとんどは、どの様に警察の取調べに応じていいものか分かりません。
それ故に、不合理な弁解や、否認を続けてしまって、必要以上の不利益を被ってしまう方もいるので、その様な事態を避けるためにも、ご家族、ご友人の逮捕を知った方は、まず刑事事件に強い弁護士の初回接見をご利用ください。
弁護士の見解を聞き、取調べの対応を検討することによって、早期の釈放や、刑事罰の軽減が実現します。
刑事事件に強い弁護士の初回接見はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けております。

ご家族、ご友人が電車内の痴漢事件で逮捕されてしまった方、大阪市西区の刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府西警察署までの初回接見費用:35,400円

傷害事件の教唆犯

2018-12-30

~事件~

Aさんは、高石市で従業員十数人の建設会社を経営しています。
先日、居酒屋で従業員全員が参加して忘年会を開催したところ、酒に酔った若い従業員二人が口論を始めました。
この二人は普段から仲が悪く、仕事中にもよくトラブルを起こしており、そのことにうんざりしていたAさんは、二人の従業員を居酒屋の外に連れ出しました。
そして「二人とも思う存分殴り合え。勝った方を来年から現場監督にしてやる。やらないなら二人ともクビだ。」と言って、二人に殴り合いの喧嘩をさせたのです。
二人は、お互いに殴り合い全治2週間の傷害を負いました。
この話を聞いた従業員の家族が激怒し、この出来事を大阪府高石警察署に届け出ました。
(フィクションです。)

◇強要罪~刑法第223条~◇

今回のAさんの行為が強要罪に当たることは間違いないでしょう。
暴行、脅迫を用いて他人に義務なきことを強要するのが「強要罪」です。
Aさんの「やらないなら二人ともクビだ。」という発言は、脅迫に当たると考えられます。
そして、この脅迫を用いて、従業員の二人に殴り合いさせているので、強要罪が成立する可能性は非常に高いでしょう。
強要罪の法定刑は3年以下の懲役です。

◇間接正犯と教唆犯◇

間接正犯教唆犯は、他人を利用して犯罪を実行させるという点では共通の性格を有していますが、間接正犯は、人を道具として犯罪を実行させていることから、原則的に実際に犯行を行った者は刑事責任を負わず、刑事責任を問われるのは利用者だけです。
その反面、教唆犯は、責任能力のある他人を教唆して、特定の犯罪の実行を決意させ、かつ実行させるもので、その刑事責任は、行為者と利用者の両方に科せられる、いわゆる共犯の一形態です。
それでは、犯罪を強要した場合、強要した者にどのような刑事責任が及ぶのかを検討します。
①強要に至る脅迫が、相手方の意思決定の自由を失わせるものであるときは、実行された犯罪(今回の事件の場合は傷害罪)の間接正犯と強要罪の刑責を負うでしょう。
②強要に至る脅迫が、意思決定の自由を抑圧するに至らないときは、実行された犯罪(今回の事件の場合は傷害罪)の教唆犯と強要罪の刑責を負うでしょう。
 
今回の事件でAさんは、「やらないなら二人ともクビだ。」と言って従業員を脅迫しています。
この脅迫が、二人の従業員の意思決定にどの程度影響したのかによりますが、この程度の脅迫で、二人が意思決定の自由を失ったとは考えるのは難しいでしょう。
実際にこの様な形態の間接正犯の成立を認めた判例は少なく、例えば殺傷能力の高い凶器を突き付けられて脅迫された場合や、実際に暴行されて、従わななければ更にひどい危害を加えられるかもしれないときなどのように、意思決定の自由を強度に抑圧する場合において、間接正犯が認められるものと解されています。
つまり今回の事件を考えると、Aさんに強要されて殴り合いをした二人の従業員は、傷害罪の刑責を免れることは難しく、お互いに傷害罪の刑責を負うことになります。

◇Aさんの刑事責任◇

Aさんは、傷害罪の教唆犯と、強要罪の刑責を負うことになり、この二つの罪は観念的競合となる可能性が非常に高いでしょう。
観念的競合は、刑を科する上で一罪として扱われ、数個の罪のうち、最も重い罪の法定刑によって処断されます。
傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は、50万円以下の懲役」で、脅迫罪の法定刑は上記のとおり「3年以下の懲役」です。
重い方の傷害罪の法定刑が適用されるので、Aさんは、起訴されて有罪が確定すれば15年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。

高石市の刑事事件でお困りの方、傷害罪教唆犯でお悩みの方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府高石警察署までの初回接見費用:38,200円

保釈に強い弁護士

2018-12-29

保釈に強い弁護士

保釈について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

~事例~

大阪府岸和田市に住むAは覚せい剤を使用しており、あやしい言動から巡回中の岸和田警察署の警察官に職務質問されてしまいました。
その後の尿検査で覚せい剤の使用が発覚し、Aは覚せい剤取締法違反で逮捕されることになってしまいました。
すぐに両親が刑事事件に強い弁護士に依頼し、Aは起訴後に保釈されることになりました。
(この事例はフィクションです)

~保釈~

刑事事件を起こしてしまい逮捕され、勾留が付いた後に起訴された被告人が裁判で判決が出るまでの間に釈放されること保釈といい、刑事訴訟法に規定されています。

必要的保釈

権利保釈ともいい、刑事訴訟法第89条に規定されています。
以下の場合を除いては、裁判官は保釈の請求があった場合、保釈を許さなければなりせん。

1死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したとき

2被告人が前に死刑又は無期若しくは長期10年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき

3被告人が常習として長期3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき

4被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき

5被告人が被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき

6被告人の氏名又は住居が分からないとき

保釈を請求したときに上記の事由に当てはまらなければ、保釈は必ず認められます

職権保釈

こちらは裁量保釈ともいわれ、刑事訴訟法90条に規定されています。

「裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認められるときは、職権で保釈を許すことができる

職権保釈は必要的保釈とは違い、明確な要件が規定されているわけではなく、条文に挙げられている事情を考慮して判断します。
そこで、必要的保釈が認められない場合でも裁判官の判断で保釈が認められる可能性があります。
弁護人は釈放後の住所が定まっていることや監督者がいることを主張し、逃亡や罪証隠滅のおそれがないことを証明したり、身体拘束が長引くことによる自身や家族、会社などの不利益を主張していったりすることにより、保釈が認められるように活動していきます。

Aの場合、覚せい剤の使用ということで法定刑は「10年以下の懲役」が規定されているため、常習的な犯行でなければ必要的保釈が認められない要件に該当しないので、必要的保釈職権保釈のどちらでも認められる可能性があります。
弁護人は両面から主張していくことになるので、保釈が認められる可能性も高まるでしょう。
なお、上記の必要的保釈、職権保釈のほかに義務保釈といわれるものがあります。
この義務保釈は刑事訴訟法91条に規定されており、勾留による拘禁が不当に長くなったときに請求があれば保釈を許さなければならないと規定されています。

保釈保証金(保釈金)

保釈が認められた場合、定められた保釈保証金、いわゆる保釈金を納めなければなりません。
この保釈保証金については判決が出ると返還されるのですが、保釈の際に付された条件に違反したり、罪証隠滅を行ったり、逃亡したりすると保釈は取り消され、保釈保証金についても没収されてしまうことになります。

保釈は被告人本人や法定代理人、配偶者、直系親族、兄弟姉妹なども請求することはできますが、前述の様に様々な要件や事情が考慮されることになるので、やはり専門家である弁護士に依頼するようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件、保釈に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
法律相談:初回無料
岸和田警察署までの初回接見費用:37,500円

小学校トイレに盗撮用カメラ設置

2018-12-26

~事件~

Aさんは、大阪市内で水道工事を手掛ける工務店を経営しています。
先日、トイレの配管工事で訪れた大阪市平野区の小学校の女子トイレに、盗撮用の小型カメラを設置しました。
カメラを設置したのは1週間前で、昨夜、小学校に忍び込んでカメラを回収しようとしましたが、カメラが無くなっていました。
Aさんは、警察に逮捕されるのではないかと不安で、大阪で刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談しました。
(フィクションです)

【盗撮行為】

大阪府迷惑防止条例(大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)盗撮を禁止しています。
大阪府迷惑防止条例で禁止されている盗撮行為は
◇第6条第1項第2号◇
公共の場所、乗り物において衣類等で覆われている内側の人の身体又は下着を盗撮する行為。
スマートフォン等を使用して女性のスカートの中を盗撮すれば、この条文が適用されます。
◇第6条第1項第3号◇
特殊なカメラを使用して透視する方法で、衣類等で覆われている内側の人の身体又は下着を盗撮する行為。
◇第6条第2項◇
公衆浴場や、公衆トイレ、公衆の更衣室など、通常衣類の全部または一部を着けないでいる場所にいる人を盗撮する行為。
小学校のトイレも、この条文でいう公衆トイレに分類されます。
◇第6条第3項◇
上記第6条第1項に該当す公共の場所以外で、不特定多数の人が出入りする場所において、衣類等で覆われている内側の人の身体又は下着を盗撮する行為。
◇第6条第4項◇
上記の盗撮をする目的で、カメラ等の撮影機を人に向けたり、カメラを設置する行為。
です。

【盗撮行為の罰則規定】

大阪府迷惑防止条例(大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)で禁止されている上記5つの盗撮行為に対して
◇第6条第1項第2号・第6条第1項第3号・第6条第2項・第6条第3項◇
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
◇第6条第4項◇
6月以下の懲役又は50万円以下の罰金
の罰則が規定されています。
初犯であっても、被害者と示談ができなければ略式起訴されて罰金刑が科せられる可能性が高く、再犯の場合は、起訴されて刑事裁判で処分が言い渡されます。
逆に、被害者と示談し許しを得ることができれば、再犯であっても不起訴処分といったかたちで前科を免れれる可能性があります。

【Aさんの事件】

Aさんの事件を検討します。
まず小学校の女子トイレにカメラを設置する行為が、大阪府迷惑防止条例の第6条第4項に抵触するでしょう。
またカメラを回収されているのでAさんは確認できていませんが、設置したカメラに生徒等人の姿が写っていれば、罰則規定の重い第6条第2項の適用を受けます。
迷惑防止条例以外で抵触する可能性のある法律~
◇児童ポルノ法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)◇
設置したカメラに小学生の排泄等の状況が撮影されていた場合は、児童ポルノ法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)に抵触する可能性があります。
児童ポルノ法では、衣類の全部または一部を着けない18歳未満の者の姿態であって、殊更に性的な部位が露出又は強調され、かつ性欲を興奮させ又は刺激するものを「児童ポルノ」と定義しています。
そして児童ポルノ法では、児童ポルノを密かに製造することを禁止しているのですが、小学生の排泄状況を盗撮する行為は、これに該当する可能性が大です。
児童ポルノ法違反が適用された場合の罰則規定は「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」と、大阪府迷惑防止条例違反よりも重いものです。
◇建造物侵入罪(刑法第130条)◇
盗撮用のカメラを設置した際は、トイレの配管工事という名目があったので、建造物侵入罪でいう「正当な理由がない」に該当しないかも知れませんが、少なくとも、設置した盗撮用カメラを回収に小学校に忍び込んだ行為には「建造物侵入罪」が適用されるでしょう。
建造物侵入罪の法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」です。

大阪市平野区の刑事事件でお困りの方、小学校トイレに盗撮用カメラ設置した事件でお悩みの方は、大阪で刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府平野警察署までの初回接見費用:37,100円

運転免許証の偽造事件

2018-12-25

~事件~

無職のAさんは、インターネットで「銀行口座を買い取ります。」といった内容の広告を見て、新規で銀行口座を開設することにしましたが、銀行口座を他人に譲渡すれば犯罪になることを知っていたので、偽造した運転免許証を使って口座を開設することにしました。
Aさんは、自分の運転免許証の氏名欄に文字を加えて運転免許証を偽造しました。
そして、その偽造運転免許証を使って、大阪市阿倍野区の銀行で口座を開設しようとしたのですが、偽造に気付いた行員が警察に通報してしまいました。
異変に気付いたAさんはすぐに銀行から逃走しましたが、後日Aさんは、有印公文書偽造・同行使及び詐欺未遂罪で、大阪府阿倍野警察署に逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

【銀行口座の開設】

近年、銀行口座が特殊詐欺等の犯罪に使用されることが多く、新規で銀行口座を開設する際の本人確認や、口座の使用目的の調査が厳しく行われています。
顔写真付きの本人確認書類(運転免許証やパスポート)の提示や、口座開設の目的の聞き取り調査などが行われ、銀行側が不審を感じた場合は、解説を断られることもあります。
その反面、インターネットが普及し、利便性が優先されていることから、わざわざ銀行に出向かなくても、インターネット上で口座を開設できるネット銀行があります。
銀行の窓口で行われる手続きが、インターネット上にできてしまうために、身分を偽ったり、虚偽の内容が記載された書類を提出してもばれないと考えてしまいがちですが、ネット銀行においても、口座開設時の調査は厳格化されているので注意しなければなりません。

【偽造運転免許証を使用した口座開設】

偽造運転免許証を使用して銀行口座を開設する行為は、有印公文書偽造、同行使及びに詐欺(未遂)罪に該当します。
具体的には
◇使用(行使)する目的で運転免許証を偽造する行為◇
有印公文書偽造罪・・・1年以上10年以下の懲役(刑法第155条)
◇偽造した運転免許証を銀行員に提示する行為◇
偽造公文書行使罪・・・1年以上10年以下の懲役(刑法第158条)
◇偽造運転免許証を使用して銀行口座を開設する行為◇
詐欺罪・・・10年以下の懲役(刑法第246条)※Aさんの場合は「詐欺未遂罪」となります。
となります。
このように偽造運転免許証を使用して銀行口座を開設する行為には、非常に厳しい罰則が規定されています。
全て罰金刑の規定されていない犯罪ですので、起訴されて有罪が確定すれば執行猶予を得ない限りは刑務所に服役しなければなりません。

大阪市阿倍野区の刑事事件でお困りの方、ご家族や、ご友人が運転免許証の偽造や、偽造した運転免許証を使用して銀行口座を開設しようとした容疑で警察に逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回相談料:無料
大阪府阿倍野警察署までの初回接見費用:36,700円

半グレによる恐喝事件

2018-12-24

~事件~

Aさんは、大阪のミナミ(大阪市中央区)を拠点に活動する半グレグループの一員です。Aさんは、グループの幹部に指示されて、ミナミの繁華街で営業する飲食店から「守り代」として毎月数万円を徴収していました。
大阪府南警察署が、半グレグループの一斉摘発に乗り出し、Aさんは他のメンバーと共に恐喝罪で逮捕されてしまいました。
(実話を基にしたフィクションです)

【守り代(みかじめ料)の徴収】

繁華街で営業する飲食店から「守り代」と称してみかじめ料を徴収する行為は「恐喝罪」に当たる可能性があります。
かつては、暴力団組員が多くの飲食店からみかじめ料を徴収していましたが、徴収したお金が暴力団の資金源となることから、暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)で、それらの行為が禁止されました。
しかし暴対法で禁止されているのは、暴力団組員(構成員)による行為です。
Aさんのような半グレと呼ばれるグループのメンバーに暴対法は適用されないので、飲食店からみかじめ料を徴収しただけでは取締りの対象となりません。
しかし徴収する際に、暴行、脅迫を用いている場合は、刑法第249条「恐喝罪」が適用されます。
半グレグループの違法行為は社会問題となり、大阪府警は取締りを強化してあらゆる法令を適用してメンバーを摘発しているようです。

【半グレによる恐喝事件】

上記のように半グレのメンバーが飲食店からみかじめ料を徴収すれば恐喝罪が適用される可能性があります。
みかじめ料を要求した際に、脅迫の文言や、暴行がなかったとしても、半グレグループの組織力を背景にして金銭を要求した場合は恐喝罪の適用を受けます。
このような組織的な恐喝事件で逮捕された場合、勾留されることは必至となり、全ての面会が遮断される接見禁止が決定する可能性も非常に高いです。
また余罪の取調べについても厳しく行われる可能性があり、余罪が明らかになった場合は再逮捕されることもあります。
また起訴されて保釈を請求できたとしても、他のメンバーが逮捕されていなければ保釈が認められない可能性もあります。
少なくとも、グループからの脱会と、メンバーと接触しないことを約束しなければ保釈は認められないでしょう。

大阪市中央区恐喝事件でお困りの方、半グレグループに所属するご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は、刑事事件を専門にする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府南警察署までの初回接見費用:35,400円

北区の無許可営業

2018-12-23

~事件~

Aさんは、大阪市北区の繁華街で、風俗営業の許可が必要なスナックを無許可で営業していたとして、大阪府曽根崎警察署逮捕されました。
お店を開店した当初は、風営法で規制されていない範囲で居酒屋の営業をしていましたが、お客の要望にこたえるようになって、女性ホステスを雇い、スナック営業を始めたのです。
これまでAさんは警察から警告を受けていましたが、その後も許可を得ず営業を続け、今回の逮捕に至ったのです。
(フィクションです)

◇風営法上のスナック◇

風営法とは、正式には「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」という名称の法律で、通称として「風営法」や「風適法」と呼ばれています。
風営法上で規制されている業態としては、
①第1号営業:キャバクラやホストクラブ等顧客を接待する飲食店
②第2号営業:照度10ルクス以下の飲食店
③第3号営業:客席の広さが5㎡の飲食店
等が挙げられます。
また、パチンコ店やゲームセンター等が風営法上の規制の対象となっており、その他性風俗店やダンスクラブも規制の対象となっています。
ただし、スナックの場合には線引きが難しい場合があり、接待を含まない場合には風俗営業とは認められないことがありますが、実際は大半の場合風俗営業とみなされます。

◇スナックの無許可営業で逮捕されると◇

接待を含むスナックを無許可で営業していた場合、風営法に違反する行為となります。
逮捕後に起訴され有罪判決を受けると、「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又は懲役と罰金の併科」が科せられることになります。
また、その他行政上の処分が下され、一定期間店の営業ができなくなる場合があります。

◇無許可営業の弁護活動◇

刑事事件の代表的な弁護活動としては、被害者との示談交渉がありますが、風営法の無許可営業は被害者がいないため示談することはできません。
ですので主な弁護活動としては
①弁護士を通じて反省していることを捜査機関に示す(刑事罰の軽減を求める)
②事実関係を正直に話し、早期の身柄解放を求めること(早期身柄解放)
があります。
詳しい弁護活動に関しては、一度弁護士に相談することをお勧めします。

大阪市北区の刑事事件でお困りの方、ご家族やご友人がスナックの無許可営業逮捕された方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府曽根崎警察署までの初回接見費用:33,900円

淀川区の軽犯罪法違反事件

2018-12-22

~事件~

無職のAさんは、大阪市淀川区の実家で両親と暮らしていましたが、些細な事での親子げんかが絶えず、3ヶ月前に実家を出て、近所の空き家で生活しています。
ある日、空き家から灯りがもれていることを不審に思った近所の住民が警察に通報しました。
空き家に居たAさんは、通報で駆け付けた大阪府淀川警察署の警察官に見つかってしまい、警察署に任意同行されて取調べを受けています。
Aさんが、潜んでいた空き家は、家人が10年ほど前に亡くなって以降、誰も管理していない、いわゆる廃屋です。
(フィクションです。)

人の家に勝手に入れば、刑法で規定されている「住居侵入罪」となりますが、Aさんのように、誰も住んでいない空き家に勝手に入った場合も犯罪になるのでしょうか?
~軽犯罪法違反~
実は、軽犯罪法第1条第1項では、人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由なくひそむことを禁止しています。
昨今、日本全国で空き家が社会問題となっており、中には誰が管理している物件か分からない空き家や、既に管理者(所有者)が亡くなって放置されたままになっている空き家もあります。
その様な空き家は、刑法で定められた住居侵入罪や建造物侵入罪の対象となりませんが、勝手に侵入して住み着いてしまうと軽犯罪法違反となる可能性があるのです。
ちなみに、軽犯罪法違反でいう「ひそむ」とは、人目につかないように身を隠すことを意味しますので、住居侵入罪等でいうところの「侵入」」とは違い、ある程度の時間経過を必要とします。

◇軽犯罪法の刑事手続き◇

軽犯罪法は、国民の日常生活における卑近な道徳律に違背する比較的軽微な犯罪とこれに対する刑事罰を規定しており、全部で33の禁止行為があります。
全ての行為に対する罰則は「拘留又は科料」です。
このように軽犯罪法違反は非常に軽い罰則規定なので、刑事訴訟法199条1項ただし書に明記されているように、定まった住居を有しない場合正当な理由もなく捜査機関からの出頭要請に応じない場合でなければ逮捕されることはありません。
ですのでAさんも、今後は警察署に呼び出されて取調べを受けることになり、きちんと出頭に応じていれば、その後、逮捕されることはないでしょう。

大阪市淀川区の刑事事件でお困りの方、軽犯罪法違反に強い弁護士をお探しの方は、刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
初回の法律相談費用は無料ですので、お気軽にフリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお問い合わせください。
初回法律相談:無料
大阪府淀川警察署までの初回接見費用:35,800円

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