幼児に暴行死重傷を負わせたとして、傷害罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
先日、交際相手の4歳の幼児に対して暴行し、左腕の骨を折る全治約3か月の重傷を負わせたとして、被害幼児の母親と交際する22歳の男が大阪府警に逮捕されました。
この事件を参考に、相次ぐ幼児虐待事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
事件概要(11月3日配信のMBSNEWSから引用)
逮捕された男は、今年の10月17日、大阪府内の自宅において、交際相手の女性の4歳の長男をつかみ上げて床に落とす暴行を加えるなどして、左腕の骨を折る全治約3か月の重傷を負わせた疑いが持たれているようです。
逮捕された男は「イライラを抑えることができず。投げました」「イライラして布団に思いっきり投げた」と容疑を認めているようです。
発覚の端緒
報道された記事から、幼児の母親が「見ていない時に転んだかもしれない」と消防に通報したことから事件が発覚し、その後診察した医師が虐待と判断して警察に通報したものと思われます。
幼児の怪我は、通常の転倒や生活では起こりにくいケガだとし、強い外力が加わったことによるものだと判断されており、骨折の他にも左胸や腕などにひっかいたような傷や肩にやけどの痕があったということですので、警察としては幼児の怪我の程度から虐待しか考えられないと判断したものと思われます。
幼児に対する虐待事件は、被害者幼児を診察した病院の医師から警察に通報がなされて捜査が開始されることがほとんどですが、警察が、幼児から事情聴取することは非常に困難ですし、話せたとしても、親を庇ったり、親がいなくなることの不安や、更なる虐待をおそれたりして、なかなか被害者幼児から真相を聞き出すのは困難です。
ですから、警察等の捜査当局は状況証拠を積み重ねる捜査に時間がかかってしまい、事件発覚から逮捕まで時間を要する傾向にありますが、今回の事件は、発生から逮捕までが非常にスピーディーだったようですので、警察としては幼児の怪我の程度から虐待しか考えられないと判断したものと思われます。
幼児虐待で逮捕されると…
このような幼児虐待で逮捕されると、当然、警察や検察は「暴行したのだろう」という考えを持って取調べで追及してきます。
そこで大切なのは、強い意志を持って取調べに臨むことですが、身体拘束の期間が長くなると弱気になり、取調官の言う事に真実なのかと思い込んで、自白に追い込まれそうになってしまうので、刑事事件に強い弁護士のサポートを受けることをお勧めします。
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