児童に触らせる強制わいせつ

2020-11-13

児童に触らせる強制わいせつ

児童に触らせる強制わいせつ罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

~事例~
大阪市西淀川区に住むフリーターのA(28歳)は、近くの小学校に通う小学6年生のVさんがいつも愛想よく挨拶をしてくれることで、恋心を抱くようになっていきました。
しかし、女性と付き合ったことがなく恋愛経験もないAは、どうしてよいか分からず、ひとまずお菓子をあげるからといってVさんを自宅に連れ込みました。
そこで、Aは我慢できなくなってしまい、Vさんに自身の性器を握るようにお願いしました。
大人が真剣に頼んでくるので、握ったVさんでしたが、気持ち悪くて嫌な顔をしていました。
Vさんが嫌な顔をしていることに気付いたAは、すぐに触らせることをやめ、Vさんを家に帰しましたが、Vさんが両親にAとのやりとりを報告したことにより事件が発覚し、Aは大阪府西淀川警察署逮捕されることになってしまいました。
Aが逮捕されたという連絡受けたAの両親は、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです。)

触らせる行為もわいせつ罪に

強制わいせつ罪は、刑法に規定されている犯罪です。
刑法176条(強制わいせつ罪)
「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。」

強制わいせつ罪というと、自然と「加害者が被害者に触った」という態様を思い浮かべることかと思います。
しかし、今回の事例のように「相手に触らせた」という場合でも、「わいせつな行為をした」とみなされます。
というのも、強制わいせつ罪は、性的自由を守るための規定であると考えられているので、強制わいせつ罪の「わいせつな行為」とは、大まかに言えば被害者の性的羞恥心を害する行為であると解されているためです。
今回のAのように自身の下半身を触らせるといった行為は、被害者の性的羞恥心を害する行為であると考えられますので、たとえ自分が相手の身体を触るような態様でなかったとしても、強制わいせつ罪の「わいせつな行為」となる可能性があるのです。

13歳未満に対する強制わいせつ

今回のAさんの行為が強制わいせつ罪の「わいせつな行為」に当たりうることは先ほど確認しましたが、ここで、今回のAはVさんに対して暴行も脅迫もしておらず、あくまでVさんにお願いして触ってもらっています。
たしかに、強制わいせつ罪の条文の前段には、「暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者」に強制わいせつ罪が成立する旨が書いてあります。
しかし、条文の後半部分を見ると、被害者が13歳未満の者の場合にはわいせつな行為をするだけで強制わいせつ罪が成立すると決められていることが分かります。
すなわち、今回のAは、暴行や脅迫を加えていなくとも、被害者のVさんが13歳未満であることから、わいせつな行為をした時点で強制わいせつ罪の成立が考えられるということになるのです。
これは、13歳未満の者については、性的知識が乏しくたとえ同意があったとしてもその同意は有効ではないと考えられているからです。

弁護活動

強制わいせつ罪は、平成27年の刑法改正で親告罪から非親告罪になりました。
しかし、被害者との示談交渉が非常に有効な弁護活動となることに変わりはなく、弁護士は示談締結を目指して活動していきます。
ただ、強制わいせつ事件では、被害者の処罰感情が強いことが多く、当事者が謝罪の意向を示してもそもそも取り次いでもらえないということも多いです。
特に、今回のAのように被害者が幼い強制わいせつ事件では、謝罪・示談交渉の相手は被害者の親となることが多く、処罰感情が強くなるのも自然なことといえます。
こういった困難が予想される示談交渉には、専門家であり第三者である弁護士に依頼するようにしましょう。
弁護士からの話であれば、謝罪・示談交渉の意思を示すことで、被害者やそのご家族が話を聞いてくださる可能性は高くなります。


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