Archive for the ‘刑事事件’ Category
文書毀棄罪で逮捕
文書毀棄罪で逮捕
文書毀棄罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府泉佐野市の市役所に勤務していたAは上司から毎日のように叱責を受けていました。
あるとき、Aはその叱責に耐えられなくなり、夜に、事務所に忍び込んで上司のパソコンから必要なデータをすべて消去し、翌日から出勤しなくなりました。
すると、後日、大阪府泉佐野警察署の警察官がAの自宅を訪れ、Aは公用電磁的記録毀棄の疑いで逮捕されることになってしまいました。
Aの両親は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼し、弁護士はAのもとへ向かいました。
(この事例はフィクションです)
文書等毀棄罪
公用文書等毀棄
第258条
「公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。」
「公務所の用に供する文書」(公用文書)とは、公務所で使用されるための文書で現に公務所で使用中の文書のほか、使用するために保管している文書をも含まれています。
このような性質である限り、偽造文書や未完成文書でもよいとされています。
公務所の用に供する文書であれば、私人の所有する私文書であっても公用文書等毀棄罪における文書となります。
また、公務員が公務所の作用として職務権限に基づいて作成していれば、作成中の文書であっても文書としての意味、内容を備えるに至ったときは公用文書毀棄罪の文書となります。
そして、今回の事例のようなデータなどに関しては電磁的記録となります。
「公務所の用に供する電磁的記録」とは、公務所で使用するために保管中の電磁的記録または公務所が支配、管理している記録をいいます。
公務所の用に供するものであるかぎり、権利、義務関係又は事実証明に関する電磁的記録にかぎらず、プログラムを記録した電磁的記録や検索用のデータを記録した電磁的記録を含み、さらに、記録の存在または内容を証拠とするために警察、裁判所等に押収されている記録も含まれます。
私用文書等毀棄
第259条
「権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、5年以下の懲役に処する。」
私文書や私的電磁的記録であっても権利又は義務に関する他人の文書を毀棄すると、私文書等毀棄罪となる可能性があります。
「権利又は義務に関する文書」とは、権利義務の存否、得喪、変更等を証明しうる文書をいい、借用書、領収書、債権譲渡証などがこれにあたります。
「他人の文書」とは他人名義の文書という意味ではなく、他人の所有する文書という意味で、本人が作成した文書であっても他人が所有しているものであれば、私文書等毀棄罪の対象となります。
なお、私文書等毀棄罪については、親告罪となっておりますので、告訴がなければ起訴されることはありません。
公文書等毀棄罪と私文書等毀棄罪について共通する「毀棄」の意味についてですが、文書の本来の効用を毀損する一切の行為をいい、文書を引き裂いたり、焼け焦がしたり、床に丸めて投げ捨てるなど、文書を物質的に滅失または毀損する場合はもちろん、文書の内容の一部またはその署名を抹消することや、文書を隠匿してその使用を妨げるような行為も文書の毀棄となることがあります。
今回の事例のように電磁的記録の場合も同様であり、電磁的記録の記録としての本来の効用を毀損する行為が毀棄とされます。
今回の事例のようにデータを消してしまうという行為はもちろん、例えば、電磁的記録が保存されている記録媒体を破損し、切断するなどの物理的な破壊行為や、記録媒体の隠匿などが考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
性行為をライブ配信で逮捕
性行為をライブ配信で逮捕
性行為のライブ配信について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪市北区に住むAは恋人との性行為の様子を動画配信サイトでライブ配信していました。
これくらいなら大丈夫だろうと考えていたAでしたが、そのサイトは不特定多数の人が閲覧できるようになっており、Aは恋人と共に大阪府曽根崎警察署に公然わいせつの疑いで逮捕されることになってしまいました。
Aが逮捕されたという連絡を受けたAの両親は大阪の刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。
(この事例はフィクションです)
公然わいせつ
第174条
「公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」
公然わいせつ罪は公然とわいせつな行為をすることで成立します。
公然わいせつ罪の「公然と」とは不特定又は多数人が認識しうる状態を指します。
つまり、不特定であれば少数であっても、多数人であれば特定人であっても公然性が認められます。
そして、現実に不特定又は多数人に認識される必要はなく、その可能性がある状態であればよいとされています。
今回の事例でいうと、配信をしていたときに、だれも閲覧していなかったとしても公然わいせつ罪は成立する可能性があるということです。
次に、公然わいせつにおける「わいせつな行為」についてですが、これはその行為者またはその他の者の性欲を刺激興奮または満足させる動作であり、普通人の性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいいます。
例として、性行為や性交類似行為はもちろんのこと、性器の露出や人前で腰を振るなどもわいせつ行為であるとされることもあります。
わいせつ物のネット配信
現代ではインターネットが普及したことにより、わいせつな画像や動画もネット上で簡単に見ることができるようになりました。
このような環境ですので、自分たちも投稿したり、ライブ配信したりしようという感覚があるかもしれません。
しかし、わいせつ物を投稿したり、配信したりすることは、公然わいせつやわいせつ電磁的記録頒布となり刑事罰の対象となってしまい、警察から捜査を受けたり、最悪の場合、今回の事例のように逮捕されてしまうことがあります。
ネットでの公然わいせつ
今回の事例では、ライブで性行為を配信していたことが、公然とわいせつな行為をしていたと判断され、公然わいせつ罪で逮捕されることになりました。
しかし、ネット上でわいせつな動画を配信していると考えるとわいせつ電磁的記録頒布にあたるように思われます。
公然わいせつとはどのように違うのでしょうか。
わいせつ物頒布等
第百七十五条
第1項「わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。」
頒布の意味については、不特定又は多数人に対し、有償無償を問わずに配布することを指しますので、公然わいせつにおける公然性と似た定義となっています。
動画をだれでも見られる状態で公開していると公然わいせつ以外にもわいせつ電磁的記録頒布や陳列となる可能性もあります。
なお、わいせつ電磁的記録頒布の罰則については「2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する」とされているため、比較すると公然わいせつの方が軽い罪であると言えます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、公然わいせつ、わいせつ物頒布に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご家族が逮捕されている場合には、弁護士を接見に向かわせる初回接見をご案内させていただいております。
身体拘束を受けている事件では特に、迅速な対応が求められます。
ご予約のお電話はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
詐欺事件で接見等禁止一部解除活動
詐欺事件で接見等禁止一部解除活動
詐欺事件での接見禁止一部解除について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府枚方市に住む会社員のAはSNSで募集していた高額アルバイトに応募し、振り込め詐欺の受け子として活動していました。
あるとき、いつものように受け子として活動していたところ、被害者が大阪府枚方警察署に通報しており、Aは詐欺の疑いで逮捕されてしまいました。
その後、勾留されることになり、その決定の際に接見等禁止処分も付されました。
逮捕の知らせを聞いたAの両親はAと面会したいと、刑事事件に強い弁護士に弁護活動を依頼しました。
(この事例はフィクションです)
振り込め詐欺
振り込め詐欺などの特殊詐欺は組織的に行われることが多く、役割分担がなされていること多いです。
電話を掛ける「かけ子」や金銭を受け取る「受け子」などです。
詐欺罪
刑法246条「人を欺いて財物を交付させた者は,10年以下の懲役に処する」
今回のケースのような受け子は人を欺くという行為自体は行っておらず、財物の交付を受けるだけですが、共犯として詐欺罪となります。
末端の役割である受け子はSNSなどで高額アルバイトとして募集されていることもあり、大学生や時には高校生が行っていることもあります。
接見等禁止
今回の事例のように詐欺の受け子で逮捕されてしまったような場合、組織的に行われており、共犯者がいることからも身体拘束の延長である勾留が付いてしまう可能性が高いです。
身体拘束を受けている場合でも、弁護士であれば基本的にいつでも接見できることになります。
刑事訴訟法39条1項
「身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者と立会人なくして接見できる」
ただ、一般の方が面会しようと思うと、休日や夜間に面会できることはまずありませんし、さらに接見が禁止されてしまうこともあります。
第81条
「裁判所は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときは、検察官の請求により又は職権で、勾留されている被告人と第39条第1項に規定する者以外の者との接見を禁じ、又はこれと授受すべき書類その他の物を検閲し、その授受を禁じ、若しくはこれを差し押えることができる。但し、糧食の授受を禁じ、又はこれを差し押えることはできない。」
今回のような役割分担のされている組織的な詐欺の場合、共犯者同士が口裏を合わせたり、口封じをしたりといったようなことが考えられます。
そうすると「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由ある」と判断され、Aのように接見等禁止決定が付されてしまうことも考えられます。
接見等禁止決定が出されると,たとえ事件に関係のない家族の方であっても接見することはできません。
そこで、弁護士はこの処分に対して準抗告(不服申し立て)をすることが考えられます。
しかし,接見等禁止決定は犯罪捜査の上で必要と判断されて出されていますので、準抗告はなかなか認められません。
接見等禁止の全部解除が認められない場合でも、家族などの事件とは無関係で罪証隠滅のおそれがない者との接見等禁止一部解除を申し立てることが考えられます。
この申し立ては刑事訴訟法上に明文規定はありませんが、判例上認められています
接見等禁止一部解除の申し立てが認められれば,Aの家族はAとの面会ができるようになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、詐欺事件を含む刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご家族が逮捕されているような場合には初回接見サービスをご利用ください。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて受け付けておりますのでお気軽にお問合せ下さい。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
胎児の死体遺棄事件
胎児の死体遺棄事件
胎児の死体遺棄事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪市此花区に住むA子(18歳)は不特定多数の男性と関係を持っていました。
あるときA子は妊娠していることに気付きましたが、父親を特定することはできませんでした。
中絶費用を工面できないままに、A子は臨月を迎えてしまい、遂には自宅で出産をしてしまいました。
赤ん坊は死産で、すでに亡くなっていましたが、A子はパニックになってしまい、赤ん坊をビニール袋でくるんでゴミに出してしまいました。
ゴミの回収業者が異変に気付いて、警察に通報し、A子は死体遺棄の容疑で大阪府此花警察署に逮捕されることになってしまいました。
逮捕されたと連絡を受けたA子の両親は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。
(この事例はフィクションです。)
死体遺棄
刑法第190条
「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。」
刑法第190条には死体損壊等の罪が規定されており、死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊、遺棄、領得することを禁止しています。
罰則は「3年以下の懲役」と、罰金刑が規定されていないので、起訴された場合には正式裁判となってしまう比較的重い罪であると言えます。
今回の事例は190条の死体遺棄となりました。
死体とは、死者の遺体の全部を限定して指すものではなく、腕などその一部はもちろん、内臓や脳漿なども含まれます。
今回の事例のような胎児の死体の場合も人間の形体をそなえているかぎり、死体であるとされ、月数は関係ありません。
遺棄とは通常、場所的な移転を伴い、死体の現在する場所から他の場所に移動させて放棄することですが、そのほかにも、死体の隠密な埋没、床下への隠匿なども遺棄にあたるとされる。
さらに、死体を放置させて腐乱させてしまう行為についても不作為によって死体遺棄罪が認められることになります。
少年事件の弁護活動
今回の事例のA子は18歳ですので、少年事件として取り扱われることになります。
少年事件の場合、もちろん例外もありますが、基本的には成人と同じように警察から検察へ送られ、裁判所で判断が行われる、という順に進んでいきます。
しかし、成人と大きく違う点が送られる裁判所が家庭裁判所である点です。
家庭裁判所では成人とは違う、少年審判によって少年の保護処分が決定されます。
この少年の保護処分についても成人の刑罰とは考え方から違います。
成人の場合、法律違反に対する刑罰が、法律の範囲内で定められますが、少年事件の場合、保護処分とあるように少年を保護するため、更生させるための処分ということになります。
そのため、罪名に規定されている罰則だけで判断されるわけではなく、家庭環境や交友関係、生活習慣なども処分に関係してきます。
そのため少年事件に強い弁護士は少年の周囲の環境整備にも力を入れて活動していきます。
もちろん、通常の成人と同じように、示談交渉などの弁護活動を行っていきますし、否認して争っていくこともあります。
特に少年事件は弁護士の活動により処分が大きく変わるということもあり得ますので、まずは少年事件に強い弁護士の見解を聞くようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件、少年事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
特に少年事件では、弁護士を入れて事件と真摯に向き合うことが非常に重要となります。
身体拘束を受けておられない方は無料法律相談、もしも逮捕されて身体拘束を受けている場合は初回接見で対応いたします。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、
お気軽にお問い合わせください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
同意があれば傷害罪にならない?
同意があれば傷害罪にならない?
同意傷害について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府堺市に住むAは会社員として働いていましたが、あるとき、部下が仕事でミスをしてしまいました。
その会社では、ミスをした際は、上司が部下をたたくということが日常的に行われていたため、部下もAにミスを報告した際に、「ご指導お願いします。」と殴られることをお願いしているともとれる言動をしていました。
しかし数日後、大阪府堺警察署からAに連絡があり、部下が怪我をしたということでAは傷害事件で捜査されることになってしまいました。
そこでAは大阪の刑事事件に強い弁護士の無料法律相談に行くことにしました。
(この事例フィクションです。)
傷害罪
第204条
「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」
傷害罪は刑法第204条に規定されており、人を傷害することを禁止しています。
傷害とは他人の身体の生理的機能を毀損することを指し、その手段として一般的なものは暴行などの有形的方法になりますが、それ以外の無形的方法である場合にも傷害の結果があれば、傷害罪となる可能性があります。
しかし、傷害に対して、被害者の同意や承諾があった場合はどうなるのでしょうか。
そのような場合があるのかと思われる方がいるかもしれませんが、SMプレイなどの性的嗜好によるものもありますし、ボクシングなどの格闘技も結果を見ると身体の生理的機能は毀損されているので傷害となります。
しかし、試合や手術のたびに傷害事件になっていたのでは、医者やボクサーは生活できません。
傷害罪については同意や承諾がある場合に犯罪とならないことがあるのです。
違法性の阻却
刑法に規定されている犯罪が成立するには、
1.構成要件に該当する
構成要件に該当しなければ、犯罪とはなりません。
今回のテーマとなっている被害者の同意があると構成要件に該当しないものもあります。
代表的なものが住居侵入であり、これは管理権者の同意があって侵入していれば、なにも問題はありません。
2.違法性
違法な行為でなければ、犯罪とはなりません。
違法性が阻却されるものについては、正当業務行為や正当防衛などがあります。
今回の傷害罪については、被害者に同意があった場合にはこの違法性が阻却されます。
3.有責性
構成要件に該当する違法な行為であっても、その行為を行った者にその行為に対する責任を問うことができなければ犯罪とはなりません。
上記3つ、構成要件に該当し、違法性も有責性も阻却されなければ、犯罪となるのです。
ただ、いくら被害者の同意があったとしても傷害罪の違法性が必ず阻却されるというわけではありません。
今回の事例で考えると会社全体として殴って指導するという風潮があり、上司と部下という明らかな上下関係もある場合、そもそも、被害者の同意が有効とならない場合があります。
正常な判断を下せる者でなければ、その同意は有効とはなりません。
また、生命に危険性のある傷害や、社会的に相当でない傷害についても違法性が阻却されないことがあります。
社会的に相当でない傷害とは、暴力団が指を詰めるといって指を切り落としたような場合には、生命に危険があるとは言えませんが、社会的に不相当だとされ、同意があったとしても違法な行為であるとされます。
犯罪となるかどうかは、法律の条文に書いてあることだけで判断されるのではなく、さまざまな要素から判断されることになります。
その判断には専門的な知識が必要となりますので、専門家である弁護士の見解を聞くようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件、傷害事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間お待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
自殺に手を貸すと刑事事件に
自殺に手を貸すと刑事事件に
自殺関与罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府高石市に住むAは交際中のVと別れ話になってしまいました。
その際に、AはVに対して、「お前なんか生きている価値は本当にない」、「頼むから死んでくれ」、「思い出のあのビルから飛べよ」などときつくあたってしまいました。
翌日、Vはビルの屋上から飛び降り自殺をしてしまい、死亡しました。
Vの遺書などからAの言葉でVが自殺を決意したことが分かり、Aは大阪府高石警察署に捜査されることになりました。
不安になったAは大阪の刑事事件に強い弁護士の無料法律相談へ行くことにしました。
(この事例はフィクションです。)
自殺関与及び同意殺人
第202条
「人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する。」
刑法第202条は自殺関与罪と呼ばれ、「自殺教唆」「自殺幇助」「嘱託殺人」「承諾殺人」があります。
自殺教唆
刑法第202条における「自殺」とは、自由な意思決定によって自ら声明を断つことですので、死の意味を理解できないような幼児や重度の精神病患者、あるいはかなり強度の暴行を加えて意思決定能力を奪った者などに自殺をそそのかすことは、自殺教唆ではなく、殺人罪となる可能性が高いです。
さらに、被害者の意思の自由が完全に奪われていなくとも、かなり強い強要や、脅迫を用いて自殺をするように仕向けたような場合にも殺人罪が成立するとされています。
自殺幇助
自殺をしようとする者を手助けしたような場合には、自殺幇助となります。
例えば、飛び降り自殺をしようとする人をその場所まで送っていったり、自殺に必要な道具をそろえたりした場合です。
嘱託殺人
人から嘱託(依頼)を受けて、その人を殺害すると嘱託殺人(しょくたくさつじん)となります。
他人を殺してしまうので、その嘱託の有無が非常に重要となります。
嘱託があるとするためには、被害者が死の意味を理解したうえで自らの自由な意思によって明示的にその嘱託がなされる必要があります。
承諾殺人
相手方の自由かつ真実な意思に基づく承諾を得て、これを殺害することによって成立するのが、承諾殺人です。
被害者の承諾は、一般に犯罪の成立を阻却するとされていますが、生命侵害に対する承諾は有効な承諾とは認められず、殺人罪よりも刑は減軽されることになりますが処罰の対象となります。
なお、心中などでその意思がないのに相手に追死を確信させ、錯誤に基づく承諾を得て殺害するのは承諾殺人ではなく、殺人罪となる可能性が高いです。
弁護活動
自殺関与罪は、罰則に罰金刑の規定がないことをみても、比較的重い罪であるといえ、逮捕される可能性もあります。
逮捕され、身体拘束を受けている方に対しては身体解放に向けた活動を行っていきますし、事案によっては殺人罪にならないように活動していきます。
また、遺族に対する示談交渉も処分や判決に向けた重要な活動となります。
起訴されてしまった場合は罰金刑が規定されていないため、無罪を主張していくか、執行猶予判決を目指して活動していきます。
ただ、自殺関与罪については状況によって弁護活動も変わってきますので、一度専門家である弁護士の見解を聞く必要があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
逮捕されている場合は初回接見をご依頼いただけば、弁護士を逮捕されている方の元へ派遣させることができます。
そして逮捕されていない場合は事務所にご来所いただければ、無料で法律相談を行います。
フリーダイヤル0120-631-881にてご予約をお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
睡眠薬を飲ませると傷害事件
睡眠薬を飲ませると傷害事件
睡眠薬を飲ませる傷害事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府枚方市に住む会社員のAさんは気に入らない同僚に対してお茶を用意した際に、睡眠薬を入れて出しました。
それを気づかずに飲んだ同僚は意識を失くしてしまい、他の同僚が救急車を呼んだことにより、同僚は昏睡状態で病院に搬送されてしまいました。
その後、睡眠薬が原因であることが発覚し、Aさんは傷害罪の疑いで大阪府枚方警察署に逮捕されてしまいました。
(この事例はフィクションです。)
傷害罪における傷害
傷害罪
第204条
「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」
傷害罪は、人の身体を傷害した者に成立します。
傷害罪と言われると、人を殴ったりけったりして怪我をさせてしまうというイメージかもしれませんが、「他人の生理的機能に障害を与える」という結果が生じれば暴力行為などの有形的方法か無形的方法かは問われません。
無形的方法での傷害行為とは、例えば、
・ノイローゼにさせてやろうといたずら電話をかけ続けて相手をノイローゼにする
・性病をうつす目的で性交をして性病をうつす
・睡眠薬を他人に飲ませて意識を混濁させる
といった行為が挙げられます。
これらの行為の結果「傷害」を相手に負わせてしまうと、傷害罪が成立する可能性があります。
今回の事例のAさんは、同僚に睡眠薬を飲ませ、意識障害を引き起こしていますから、この無形的方法での傷害行為に該当し、傷害罪となるおそれがあります。
なお、暴行などの有形的方法での傷害については、暴行の故意があれば故意が認められるとされていますが、無形的方法の場合は、傷害を負わせてやろうという傷害の故意が必要となります。
傷害罪の罰則
傷害罪で起訴されて有罪が確定すると「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられます。
傷害罪の罰則は、平成17年の刑法改正により、懲役が10年以下から15年以下へ、罰金が30万円以下から50万円以下へ引き上げられました。
下される処分の重さは、被害者の受けた傷害の程度にもよりますが、少しでも軽い処分を得るためには、被害者への謝罪・弁償による示談締結等の弁護活動が重要です。
弁護活動
傷害罪の弁護活動では、示談交渉がとても重要になってきます。
示談交渉は、まず交渉の場に立てるかどうかが重要となります。
今回の事例のように顔見知りに対する傷害であれば、少なくとも被害者を特定することはできますが、街のケンカなどの場合は、被害者がだれか分からず、交渉の場に立てないことも多くあります。
そして交渉の場に立てたとしても被害者の被害感情は大きなものになっていることが予想されます。
そのようなときは、専門家である弁護士に示談交渉を依頼するようにしましょう。
刑事事件に強い弁護士ならば、示談交渉の経験も豊富にありますので、たとえ、示談の締結ができなかったとしても、示談交渉の経過や被害弁償のみ受け取っていただき、その経過や対応を検察官に報告し、処分の交渉を行っていくこともできます。
示談を締結することで、不起訴処分となることもあります。
しかし、示談を締結したからといって必ず不起訴になるわけではありませんし、示談を締結していないから必ず起訴されるというわけではありません。
事件がどのように進行していくのかという見通しに関しては専門家である弁護士が詳しく事情を聴く必要がありますので、無料法律相談や初回接見を利用して弁護士の見解を聞くようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、傷害事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
今回の事例のように逮捕されてしまった場合にはできるだけ早く、弊所までお電話ください。
ご予約は0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽に問い合わせください

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
児童福祉法違反で逮捕
児童福祉法違反で逮捕
児童福祉法違反について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪市此花区に所在する高校で教師をしているAさんは、同校に通うVさん(16歳)と性行をしました。
後日、Vさんの保護者が此花警察署に通報し、Aさんは児童福祉法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
(この事例はフィクションです)
児童福祉法
18歳未満の少年と性行等のみだらな行為をしてしまった場合、複数の法律に違反する可能性があります。
まずは、各都道府県の青少年保護育成条例に違反する可能性があります。
大阪府の場合ですと、「大阪府青少年健全育成条例」第39条です。
さらに、児童福祉法という法律に違反することもあります。
児童福祉法は「児童」(18歳に満たない者のこと)の心身の健全な育成を目指す法律です。
児童福祉法では「児童に淫行をさせる行為」を禁止しています(34条1項6号)。
これに違反すれば、「10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又は併科」となります(60条1項)。
これは、児童福祉法に定められている罰則の中では1番重いものです。
「淫行」とは児童の心身の健全な育成を阻害するおそれがあると認められる性行又は性行類似行為のことです。
また、「させる行為」とは、直接間接を問わず児童に対して事実上の影響力を及ぼして児童が淫行をすることを助長促進する行為をいうとされています。
このような行為にあたるかどうか行為者と児童の関係、助長促進行為の内容な児童に対する影響の程度、淫行内容な動機等を総合的に判断して決定されます(最高裁平成28年6月21日決定)。
青少年保護育成条例との関係
児童との淫行が、児童福祉法と同時に青少年保護育成条例違反の罪にも該当する場合、両罪の関係はどうなるのでしょうか。
両罪は、いわゆる法条競合のうちの特別関係に当たり、児童淫行罪が成立する場合には、淫行条例違反の罪は成立しないことになります。
児童福祉法で逮捕された際の弁護活動
児童福祉法違反では、18歳未満の児童と性的な関係を持ったという事実はないにもかかわらず、捜査機関からありもしない疑いをかけられ捜査対象になってしまう場合があります。
また、性的関係を持った相手が18歳未満であるとは知らずに、性行為をしてしまった場合もあります。
弁護士が児童福祉法違反の不成立を主張し、不起訴処分の獲得や無罪判決の獲得に尽力します。
また、早期に示談交渉に着手して、不起訴処分など有利な結果を導けるように活動します。
示談は契約ですので、加害者と被害者が合意することにより作ることになりますが、加害者が捜査機関に被害者の連絡先を聴いても教えてもらえないのが通常です。
示談も契約である以上、被害者である児童とは有効に示談することができません。
そのため、示談の相手方は、多くの場合被害者のご両親となります。
そして、ご両親は被害感情が強いことが通常ですから、加害者本人が示談交渉を行ってもうまくいかないことが通常です。
被害者のご両親と示談をするためには、弁護士を入れ、第三者に示談交渉を依頼することが肝要です。
そして、このような児童福祉法違反事件に巻き込まれた場合は、すぐにあいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
弊所は刑事事件専門の法律事務所です。
在籍している弁護士はみな刑事事件に精通し、高い実力と実績を持っております。
児童福祉法違反事件を解決してきた経験もあります。
まずは無料相談をご活用ください。
すでに逮捕されている場合には、有料の初回接見サービスをご利用いただければ、弁護士がすぐに稼働いたします。
大阪市此花区で児童福祉法違反など刑事事件に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
名誉毀損罪と侮辱罪
名誉毀損罪と侮辱罪
名誉毀損罪と侮辱罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府泉佐野市のマンションに住む主婦のA子は近所の奥さんVが、若い男性と不倫をしている姿を目撃してしまいました。
直後のマンション管理組合の会議の場で、「Vは若い男と不倫している淫乱な女だ」「不倫なんて人間のクズがすること」と30人ほどが集まる中、大声で話していました。
Vはそのマンションにいることができなくなり、引っ越すことになりましたが、どうしてもA子のことが許せず、大阪府泉佐野警察署に名誉毀損で被害届を提出しました。
後日、警察から取調べしたいという連絡を受けたA子は不安になり、大阪の刑事事件に強い弁護士の無料法律相談に行くことにしました。
(この事例はフィクションです)
名誉毀損
第230条
第1項
「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。」
第2項
「死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。」
名誉毀損罪は公然と真実又は虚偽の事実を適示して、人の名誉を毀損することにより成立します。
公然性
「公然」とは不特定又は多数人が知ることのできる状態において事実を適示することをいいます。
これは、不特定であれば少人数でよく、多人数であれば特定人であってもよいということです。
さらに、適示したときに現実に見聞者がいる必要もありません。
判例で公然性があるとしたもので、郵便による多数の選挙区民に対する文書の配布、新聞の配布、数人の居合わす田畔での口外、家屋の出入り口で通行人にも容易に聞き取れる状況下で怒ったときなどがあります。
今回の事例では一室内の出来事ではありますが、15人の人がいるので、多人数だと判断される可能性が高いです。
事実の適示
名誉毀損罪となるには「事実の適示」が必要となります。
「事実の適示」とは、人の名誉を低下させるおそれのある具体的事実を適示することをいいます。
その事実は、必ずしも悪事などとは限らないですし、公知、非公知を問いません。
そして、この事実については、真実であったとしても名誉毀損罪は成立しますが、死者の場合は虚偽であった場合のみとなります。
なお、具体的な事実の適示がなく、単に抽象的判断、抽象的批評を加え、人の名誉を低下させる場合は、侮辱罪となります。
侮辱罪
「事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。」
侮辱とは、他人の人格を蔑視する価値判断を示すことを指します。
名誉
名誉毀損罪の保護法益である「名誉」とは人の価値に対する社会的評価を指し、品性、能力、社会的地位、その他広く社会的評価の対象となる者が含まれます。
この名誉を毀損すること、とは事実を適示することにより、その評価を低下させることをいいます。
その際、現実に評価が害されたことを必要とするものではなく、害されるおそれのある状態が発生したことで十分であるとされています。
親告罪
名誉毀損罪も侮辱罪も親告罪であるとされています。
親告罪とは、告訴がなければ公訴が提起できない罪のことを指します。
親告罪の弁護活動については、示談交渉が主なものになります。
告訴がなければ公訴を提起できないとなっているので、告訴がなかったり、取り下げられたりした場合は起訴されません。
示談交渉によって不起訴を目指していくようにしましょう。
ただ、名誉毀損の場合、被害者の被害感情も大きくなることが予想されますので、弁護士に弁護活動を依頼することによって、被害者と直接やりとりすることは避けるようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、無料法律相談、初回接見を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますで、お気軽にお問い合わせください。

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。
料金の踏倒しが強盗に
料金の踏倒しが強盗に
料金の踏倒しによる強盗について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪府八尾市に住むAはある日、街に飲みに行きました。
客引きに付いて行ったところ、バーのようなところで飲まされました。
飲み終わってから会計を見たAは思っていたよりも高額であったことに腹をたて、店員を殴ってしまいました。
そのまま料金を支払わずに店を出て行ってしまったので、店員は警察に通報しました。
防犯カメラの映像からすぐに特定されてしまったAは強盗致傷で大阪府八尾警察署に逮捕されてしまいました。
(この事例はフィクションです)
2項強盗
刑法第236条 強盗
1項
「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する」
2項
「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする」
強盗罪は上記のように規定されており、2項では暴行又は脅迫を用いて財産上の利益を得ることも処罰の対象としています。
今回の事例のAは提供されたサービスの料金の支払いを免れるために店員に暴行を加えているので、2項での強盗が成立することになりました。
条文上にある「暴行又は脅迫」については相手方の反抗を抑圧するに足りる程度であることが必要とされ、この程度については客観的に判断されることになります。
強盗罪の罰則は「5年以上の有期懲役」と規定されており、起訴されてしまうと無罪を除き、刑の減免がなければ執行猶予も付けられなくなり、実刑判決を受けることになってしまいます。
さらに、今回のAが殴った行為により店員がけがをしていると、強盗致傷となってしまう可能性もあります。
強盗致傷となってしまうと「無期又は6年以上の懲役」が規定されているので起訴されてしまうと裁判員裁判となってしまいます。
2項強盗となってしまう典型的な例としては、タクシーでのトラブルでタクシー運転手に暴行脅迫を行ってしまい代金を支払わなかった場合が挙げられます。
他にも暴行脅迫を用いてキャッシュカードの暗証番号を聞き出した場合に2項強盗が成立した裁判例(東京高判平21.11.16判時2013)もあります。
一方で2項強盗が成立しなかった例としては、相続を受けるために両親を殺害しようとした強盗殺人未遂(東京高判平元2.27判夕737)や経営者を殺害して経営を継承したという例(神戸地17.4.26判時1904)があります。
このような場合には2項強盗は成立しないと判断されました。
弁護活動
強盗といえば、銀行強盗やコンビニ強盗などお金を奪っていくイメージがあるかもしれませんが、今回の事例の様に料金の踏倒しに関しても強盗罪となってしまうことがあります。
前述したとおり、強盗罪は「5年以上の有期懲役」と非常に重い刑事罰が規定されているので、刑事事件専門の弁護士に弁護を依頼するようにしましょう。
弁護士は被害者と示談交渉を行ったり、検察官と意見を交わしたりといった活動で不起訴を目指していきます。
示談交渉は被害者と接触しなければならず、加害者本人が行うのは非常に難しいので、示談交渉は専門家である弁護士に依頼するようにしましょう。
そしてもしも、強盗致傷で起訴されてしまい、裁判員裁判になってしまったとしても刑事事件を専門に扱っている弁護士ならば、しっかりと対応することが可能です。
料金の踏倒しに関しては強盗罪にはならなくても恐喝罪、詐欺罪となる可能性もありますので、警察が介入していない段階であっても一度専門家である弁護士に相談するようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件専門の弁護士が初回接見、無料法律相談を行っています。
強盗事件、裁判員裁判対象事件でお困りの方はフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
こちらでご予約をお取りします

大阪府を中心に、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県など近畿地方で、犯罪行為による刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件専門の弁護士による専門知識と経験に基づく弁護活動によって、依頼者様のお悩みや不安を、親身になって全力でサポートいたします。
刑事事件・少年事件に関する相談は全て無料です。相談・接見は、土日祝日、夜間でも即日対応可能です。スケジュールの都合が合えば、お電話をいただいてからすぐ相談・接見を行うこともできます。ぜひご相談ください。