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家出少女を自宅に連れ込んで逮捕 未成年者略取罪について~①~

2022-09-15

本日から二日間にわたって、家出少女を自宅に連れ込んで逮捕された事件を参考に 未成年者略取罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
初日の本日は「略取罪」と「誘拐罪」の違いについて詳しく解説します。

参考事件

大阪市住吉区に住む会社員のAさんは、家出をして寝床を探している14歳の処女とSNSで知り合いました。
この少女とSNSを通じてやり取りしている内に仲良くなったAさんは、家出少女を自宅に泊めて上げることにして、三日前に家出少女を自宅に連れ込みました。
その間に、家出少女の両親が警察に捜索願を提出していたらしく、大阪府住吉警察署が少女の行方を捜していたようです。
今朝、Aさんの自宅を、大阪府住吉警察署の捜査員が訪ねて来て、事情聴取を受けた後、Aさんは未成年者略取罪逮捕されたのです。
(フィクションです。)

未成年者略取罪とは

未成年者略取罪は、刑法224条に、未成年者誘拐罪と共に定められている犯罪です。
刑法224条には「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。」と明記されています。

「略取罪」と「誘拐罪」の意義

略取や誘拐は、被拐取者をその本来の生活環境から離脱させて自己又は第三者の実力支配内に移すことを内容にとする犯罪で、自由に対する罪の一種です。

保護法益は?

未成年者略取罪の保護法益は、被拐取者(略取・誘拐された未成年)の自由権と監護者の監護権とされています。
そのため、たとえ被拐取者の同意があったとしても、監護者の同意がなければ監護権を侵害したとして同罪が成立することになります。

「略取罪」と「誘拐罪」の違い

まず「略取」とは、他人の意思に反し現在の生活環境から離脱させて、自己又は第三者の支配下に移すことです。
「誘拐」は、他人を自己又は第三者の支配下に移す手段が、欺罔又は誘惑であるという点が異なるだけで、他はすべて「略取」と同じです。

~明日のコラムに続く~

傷害致死容疑で逮捕 正当防衛の主張が認められる?~②~

2022-09-10

傷害致死容疑で逮捕された事件を参考に、正当防衛の主張が認められるかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。~②~

正当防衛

刑法第36条1項
「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない」

今回のケースでAさんがVさんを突き飛ばした原因は、Vさんが先にAさんに殴りかかってきたところを回避するためでした。
このような反撃行為の場合は正当防衛が認められる可能性があります。
しかし、正当防衛にも様々な要件があり、ケンカの際に相手が先に手を出したとしても具体的な状況次第では認められない可能性があります。

正当防衛が認められるための要件

・急迫不正の侵害があること
相手の行為が違法性を有する権利侵害行為である必要があり、急迫性がなくてはなりません。
なお、権利侵害が相手方の違法行為でない場合、例えば天災から逃れるために他人の敷地に入ったりしたような場合には正当防衛ではなく、緊急避難となります。
緊急避難についても違法性は阻却されます。
急迫性とは権利侵害行為が切迫していることで、過去や未来の権利侵害に対しては、正当防衛は成立しません。

・自己又は他人の権利を防衛するための行為であること
ここにいう権利とは法的に保護すべきとされる権利又は利益であり、一般的には、生命、身体、財産とされています。
そしてこれらの権利に対する不当な侵害に対して防衛の意思があるかどうかも正当防衛を判断するうえでの重要な基準となります。

・やむを得ずにした行為であること
やむを得ずした行為であるというためには、必要性と相当性が必要となります。
必要性とは防衛のためにその行為である必要があったかということです。
また、逃げる余地があるにもかかわらず積極的に攻撃したような場合には前述の防衛の意思が否定されてしまう可能性があります。
相当性については、侵害の危険を回避するためにとった防衛行為が、防衛のために必要最小限度であったといえるかどうかです。
素手の攻撃に対して凶器で反撃するなど、侵害行為を上回る反撃を行うと、正当防衛ではなく、過剰防衛となる可能性があります。

正当防衛の主張に強い弁護士

ケンカに巻き込まれて相手にケガをさせたが、正当防衛を主張したいという時などは刑事事件の専門家である弁護士の無料法律相談、若しくは 初回接見サービス を依頼するようにしましょう。
弁護士が事情を把握することが出来れば今後の展開や正当防衛が認められる可能性などを知ることが出来ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では刑事事件を専門に扱っている弁護士が多数在籍しておりますので的確な対応することが可能です。
無料法律相談、初回接見サービスのご予約は
フリーダイヤル0120-631-881
で承っております。

傷害致死容疑で逮捕 正当防衛の主張が認められる?~①~

2022-09-09

傷害致死容疑で逮捕された事件を参考に、正当防衛の主張が認められるかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。~①~

参考事件

会社員のAさんは、大阪の難波で行われた飲み会の席で同僚のVさんと口論になってしまいました。
そこでVさんに殴られそうになったので、AさんはとっさにVさんを突き飛ばしたところ、Vさんはその時に机に頭を強く打ち付けてしまいました。
Aさんはすぐに救急車を呼び、Vさんは病院へ運ばれましたが、次の日、Vさんは意識を取り戻すことなく脳挫傷により死亡しました。
Aさんは大阪府南警察署の警察官に傷害致死容疑逮捕されることとなりました。
(フィクションです)

傷害致死罪

刑法第205条
「身体を傷害し、よって人を死亡させた者は3年以上の有期懲役に処する」

今回のケースでは、AさんはVさんを突き飛ばして転倒させ、その結果、Vさんを死亡させています。
傷害の故意には傷害結果発生の認識や、予見は不要で、暴行の故意で足りるとされていますので、AさんがVさんを突き飛ばすという暴行行為を認識していれば、傷害の故意まで認められることとなり、その結果Vさんが死亡すれば傷害致死罪が成立することになります。
また、Vさんを殺すつもりで突き飛ばしたのであれば、状況によっては殺人罪となってしまう可能性もありますが、今回のAさんはそうではないようです。
なお、反対に暴行の故意も否定された場合は過失致死罪となることもあります。
刑法第210条過失致死
「過失により人を死亡させた者は、50万円以下の罰金に処する」

傷害致死容疑の弁護活動は

傷害致死罪は、人を死に至らしめるという点では殺人罪と同じです。
そのため警察の取調べにおいては、殺意(故意)を否認してきちんと答えなければいけません。
誤った解釈をされて必要以上の刑罰を受けることがないように、警察の取調べ段階から刑事事件に強い弁護士のアドバイスを受けることをお勧めします。
ご家族、ご友人が傷害致死罪で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が提供している 初回接見サービス をご利用ください。

明日のコラムに続く

23億円横領か!大阪府天満警察署が元総務課長代理を逮捕

2022-09-08

勤めていた会社から約3億9千万円を横領した容疑で、元総務課長代理が業務上横領罪で大阪府天満警察署に逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪府支部が解説します。

事件内容(9月7日配信の共同通信社の記事を引用

昨日(9月7日)、大阪市北区にある会社の口座から、ネットバンキングの自分の口座に不正送金して、会社から約3億9千万円を横領した疑いで、この会社の元総務課長代理が、業務上横領罪の容疑で大阪府天満警察署に逮捕されました。
逮捕された元総務課長代理は容疑を認めているようですが、着服総額は約23億円に上る疑いがもたれています。

業務上横領罪

今回の事件のように、会社のお金を着服(横領)すれば業務上横領罪となる可能性が非常に高いです。
自己の占有する他人の物を横領した時は「横領罪」が成立するのですが、仕事で自己の占有する物を横領した場合は「業務上横領罪」となり、その刑事罰は厳罰化されます。
業務上横領罪の法定刑は「10年以下の懲役」です。

業務上横領罪の量刑

横領額が数万円~数十万円単位であれば、起訴されて有罪が確定したとしても執行猶予付きの判決が言い渡される可能性が高いですが、横領額が100万円を超える場合は、執行猶予が付かない可能性が高くなります。
今回の事件は、逮捕事実にあるだけでもすでに3億9千万円にも及んでいるようなので、刑事裁判で有罪が確定すれば長期の実刑判決となる可能性が高いかと思われます。

減軽を目指す刑事弁護活動

事実を認めている業務上横領事件で減軽を目指すのであれば、弁済に向けた取り組みが最も有力です。
着服した金額を全額返金できるのであればベストですが、すでに費消してしまっている場合は、まずは可能な限り多くの金額を弁済し、残りについては分割等にして弁償していくことを会社に約束するしかないでしょう。

大阪市北区の刑事事件を扱っている事務所

業務上横領罪をはじめ、大阪市北区の刑事事件でお困りの方は、大阪市北区に事務所を構える弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、大阪市北区に所在する

・大阪府曽根崎警察署
・大阪府天満警察署
・大阪府大淀警察署

に逮捕された方に対する 初回接見 に即日対応しております。

留置場で殺人被疑者が自殺 弁護士の見解は

2022-09-05

留置場で殺人被疑者が自殺した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部の弁護士の見解をご紹介します。

先週末、殺人罪勾留中の被疑者が警察所の留置場内で自殺するという、非常にショッキングなニュースが報道されました。
そこで本日は、この事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

留置場とは

現在、大阪府内には大阪府警察本部や、大阪市住之江区にある本部管轄の留置施設、そして所轄の各警察署(留置場のない警察署もある)に留置場があります。
留置場には、逮捕された被疑者、勾留中の被疑者、そして起訴後の勾留の被告が収容されています。
留置場は、みなさんが思い描くような鉄格子が施されたいわゆる牢屋(「」と呼ばれる)になっており、収容されている被疑者、被告人は房内で日常生活を送ります。
トイレもこの房内に設置されていますが、取調べ等の捜査以外でも、風呂や洗濯等の必要に応じて房の外に出ることはあります。
留置場は、刑務所とは違い懲役禁錮といった刑が確定している受刑者が収容される場所ではないので、決められた規則の中であれば房内での行動は自由で、雑談や読書も許されます。
ただ厳しい規則とタイムスケジュールは決まっており、それに従わない事は許されず、留置場内の秩序を乱す行動には厳しく対処されます。

弁護士の見解

それでは、今回の自殺事件について弁護士の見解を説明します。
まず一言で言うならば、今回の自殺事件大阪府警察の失態と言っても過言ではないでしょう。
と言いますのは、警察の仕事は犯罪捜査であり、その犯罪捜査の目的は真実を究明することですので、真実究明には事件に関係した当事者の証言は絶対に必要となります。
例え犯行の様子がカメラ映像で撮影されているなどして、犯罪行為が明らかな事件でも、犯人がどうしてその様な行為に及んだのか等、被疑者本人にしか知りえないことは数知れず、この被疑者本人にしか知りえないことまで追及し明らかにしなければ被害者(遺族)は納得しません。
特に、今回のような殺人事件は被害者から話を聞くことが不可能ですので、真相を究明するには、取調べや、刑事裁判において被疑者本人の口から話しを聞くしかない術がないのです。
おそらく被疑者死亡で不起訴処分となって刑事手続きは終了するでしょうが、本当の意味で事件の真相を究明することはできなくなってしまいました。

刑事事件に関するご相談受付中

大阪府内の刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、刑事事件に関するご相談を初回無料で受け付けております。
またすでに警察に逮捕、勾留されてしまった方、起訴後勾留を受けている方には弁護士を派遣する 初回接見 のサービスを提供しています。
刑事事件にお困りの方は、24時間、年中無休で受け付けている

フリーダイヤル 0120-631-881

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大阪府箕面市の児童ポルノ事件 自宅を捜索も不拘束で捜査された事件

2022-09-03

大阪府箕面市の児童ポルノ事件 自宅を捜索も不拘束で捜査された事件

自宅を捜索も不拘束で捜査された大阪府箕面市の児童ポルノ事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

事件内容

大阪府箕面市に住むAさんは、SNSで知り合った人から、児童ポルノの動画データを購入し、自宅のパソコンに保存していました。
Aさんは、この人から約1年にわたって複数の児童ポルノ動画を購入していたのですが、ある日突然、大阪府警察の捜査員が捜索差押許可状を持ってAさんを訪ねて来たのです。
どうやら、Aさんに児童ポルノを販売していた人が警察に逮捕されたらしく、Aさんにも児童ポルノ所持の容疑がかけられてしまったのです。
捜索によって、児童ポルノ動画を保存していたパソコンを押収されたのですが、Aさんは逮捕されず、その後不拘束で取調べを受けました。
(フィクションです。)

児童ポルノ所持事件

過去には、インターネットを利用して全国に児童ポルノ法の違法DVDを販売していた業者が警察に摘発されたて顧客名簿が警察に押収されたことから、今年一年で、全国で数百人にも及ぶ児童ポルノ所持事件が摘発されたことがあります。
その際警察は、全国の顧客のもとに家宅捜索に入り、そこで児童ポルノに該当するDVD等を所持していた者を次々と立件していったようです。
このように児童ポルノ所持事件は、警察が捜査している別の事件が端緒となって、捜索を受けて発覚するケースが多いようです。
児童ポルノ法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)では、児童ポルノの所持を禁止しており、起訴されて有罪が確定すれば「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科せられます。

児童ポルノ所持事件の捜査

警察が児童ポルノ所持事件で捜査する際は、必ずといっていいほど、自宅等の関係先を捜索されます。
これが家宅捜索と言われるものです。
そして捜索場所から、児童ポルノに該当する物品が発見されれば、押収されるのです。
ただ児童ポルノを所持していたからといって必ず逮捕されるわけではありません。
動画データの場合ですと、第三者に提供する目的で所持していた場合は、逮捕される可能性が高いですが、自己の好奇心を満たす目的で所持していた場合は、不拘束で警察の取調べを受ける場合がほとんどでしょう。

児童ポルノ所持で摘発を受けた方は

児童ポルノ所持事件で警察の摘発を受けた方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。
無料法律相談のご予約は
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にて24時間受け付けております。

あおり運転に対して厳しい刑事罰 ドライブレコーダーの映像が証拠に

2022-09-02

あおり運転に対して厳しい刑事罰 ドライブレコーダーの映像が証拠に

ドライブレコーダーの映像が証拠となったあおり運転が厳しい刑事罰となる件について、弁護士法事大阪支部が解説します。

数年前に社会問題にもなった「あおり運転」については、法律が整備されて刑事事件として扱われやすくなっており、法改正に伴って大阪府警察でも取締りを強化しているといいますが、いまだに多くのあおり運転による事件が発生しているのも事実です。
特に最近では、ドライブレコーダーの性能が向上し、誰もがドライブレコーダーの映像をネット上に拡散できるようになってきたため、再び「あおり運転」が社会の注目を集めつつあります。
そこで本日は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部の弁護士が、あらためてあおり運転に適用される法律について解説します。

暴行罪

あおり運転が社会問題化されてから適用される可能性が最も高いのが「暴行罪」です。
暴行罪は、刑法第208条に定められた犯罪で、その法定刑は「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」です。
暴行罪でいう「暴行」の行為とは、代表的なもので、殴る、蹴る、突く、投げ飛ばす等、身体に対する物理的な有形力の行使ですが、直接的に身体に触れなくても、相手の五官に直接間接に作用して不快ないし苦痛を与える性質のものであれば暴行罪でいう「暴行」行為に該当する可能性があります。
走行中の車に急接近したり、走行中の車の前方で急ブレーキを踏んで急接近させる行為は、ドライバーの感情的に「接触するかも」という恐怖を感じるもので、暴行罪の暴行行為に当たる可能性は極めて高いでしょう。

危険運転致死傷罪

あおり運転が社会問題化される原因となった「東名高速道夫婦死亡事故」は、危険運転致死傷罪が適用されています。
危険運転致死傷罪とは、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条に規定されている犯罪です。
通常の交通(人身)事故は、過失運転致死傷罪が適用されますが、故意の危険運転によって交通事故を起こし、被害者を死傷させた場合は罰則規定の厳しい危険運転致死傷罪が適用されることとなります。
危険運転致死傷罪の法定刑は、被害者が死亡した場合「1年以上の有期懲役」で、被害者が傷害の場合「15年以下の懲役」ですので、過失運転致死傷罪の法定刑が「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」であるのに対して非常に厳しいのが分かります。

殺人罪

大阪府堺市で起こった、あおり運転による交通死亡事故には「殺人罪」が適用されています。
殺人罪は、殺意(故意)をもって人を死に至らしめることで、その手段・方法に制限はありません。
殺人罪は、人の命を奪うという結果の重大性から、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役と、非常に厳しい法定刑が定められています。

強要罪

あおり運転で「強要罪」が適用されるのは非常に珍しいですが、走行中の車の前で急停車した車の運転手が「強要罪」で逮捕された事件があります。
強要罪とは、刑法第223条に規定された犯罪です。
その内容は「 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害する」ことで、法定刑は「3年以下の懲役」です。
前述したように、あおり運転については「暴行罪」が適用されるケースがほとんどでしたが、その暴行行為によって、被害者が、義務のない停止行為を強いられたとして強要罪が適用されることもあるのです。
強要罪の法定刑は、暴行罪に比べると厳しく罰金刑の規定もありません。

あおり運転を疑われたら

刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部ではあおり運転に関するご相談を、初回無料で承っております。
あおり運転の容疑で警察に呼び出されている…ご家族があおり運転で警察に逮捕された…とお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。

【大阪の恐喝事件】メンズエステ店で客を恐喝 お店ぐるみで美人局か

2022-09-01

【大阪の恐喝事件】メンズエステ店で客を恐喝 お店ぐるみで美人局か

従業員にわいせつな行為をした客から現金を脅し取ったとして、恐喝などの疑いで、メンズエステ店経営の男が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

事件概要(8月30日配信のTHE SANKEI NEWSの記事を参考にしています。)

大阪府南警察署は、大阪ミナミのメンズエステ店で、女性従業員にわいせつな行為をした男性客から現金を脅し取ったとして、恐喝罪の疑いでメンズエステ店経営の男を逮捕しました。
逮捕された男は、経営するエステ店の女性従業員にわいせつな行為をした男性客に対し、「このまま警察いったら懲役なるからな」「10年は刑務所や」などと恐喝し、現金3万円を脅し取った上で、後日示談金としてさらに100万円を払う誓約書に署名させた疑いがもたれています。
大阪府南警察署によると、メンズエステ店経営の男は、女性従業員にわいせつ行為をするようにそそのかして、室内に設置したカメラで一部始終を確認していたようです。

恐喝罪について

恐喝罪は、人を恐喝して財物を交付させたり、財産上不法の利益を得た場合に成立する犯罪です。
なお、貸していたお金を請求する場合のように正当な理由があっても、その手段が社会通念上一般に受任すべき範囲を超え「恐喝」といえるようなものであれば恐喝罪が成立し得ます。

刑法では、249条に定められており、1項が財物についての恐喝罪を、2項が財産上の利益についての恐喝罪を処罰しています。
恐喝罪の法定刑は、「10年以下の懲役」です。

1項の恐喝罪が成立するための要件としては、少なくとも
①人を恐喝して
②相手が畏怖して
③財物を交付させた

といえる必要があります。

①「人を恐喝して」とは
恐喝とは、財物交付に向けられて行われる暴行又は脅迫であって、その反抗を抑圧するに至らない程度の行為をいうとされています。
暴行又は脅迫が、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものである場合は、強盗罪が成立することになります。
そのため、恐喝罪は強盗罪の受け皿的な役割をしています。

②「相手が畏怖して」とは
簡単にいうと、恐喝した相手が怖がることです。

③「財物を交付させた」とは
恐喝罪が成立するためには、②で生じた畏怖に基づいて、財物を交付する必要があります。
すなわち、「財物を交付させた」とは、畏怖した者の瑕疵ある意思に基づく交付行為により財物が移転したことをいいます。
なお、恐喝が行われたにも関わらず、相手方が畏怖せずに物を交付した場合は、恐喝未遂として処罰されることになります。

恐喝事件に強い弁護士

大阪ミナミの刑事事件でお困りの方、恐喝罪で警察の取調べを受けている方は、大阪の刑事事件に強いと評判の、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
無料法律相談のご予約は
フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)
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またご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は、初回接見サービスをご利用ください。

【解決事例】南海電車内の痴漢事件で不起訴を獲得

2022-08-31

【解決事例】南海電車内の痴漢事件で不起訴を獲得

【解決事例】南海電車内の痴漢事件で不起訴を獲得した事件の解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。


事件の概要

Aさん(40代、会社員)は、通勤で南海電車を利用しています。
ある日、通勤ラッシュの電車内において若い女性のお尻をスカートの上から触り、その場で被害者に捕まってしまい、その後、大阪府堺警察署で取調べを受けました。
警察署での取調べで犯行を認めたAさんは、しばらくして検察庁に書類送検され、検察官の取調べを受けました。
その際に検察官から「被害者と示談する気はあるのか?弁護士を入れて示談をするのであれば処分を待つがどうすか?」と言われたAさんは、慌てて弁護士を選任しました。
そして選任された弁護士が被害者と示談を締結したことによってAさんは不起訴となりました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)

南海電車内の痴漢事件

大阪府内を走行中の電車内で痴漢事件を起こすと、大阪府の迷惑防止条例違反となります。
大阪府の迷惑防止条例では

公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、衣服等の上から、又は直接人の身体に触れること

を痴漢行為と規定しています。

痴漢行為の罰則規定

大阪府の迷惑防止条例では、痴漢行為の罰則を「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」と定めています。
痴漢行為によって起訴されて有罪が確定すれば、この範囲内で刑事罰が科せられることとなります。
初犯であれば、略式起訴による罰金刑となる可能性が高いですが、短期間の間に犯行を繰り返した場合は、2回目であっても正式起訴される可能性があるので注意が必要です。

被害者との示談があれば不起訴に

罰則規定からも分かるように、痴漢事件は、警察が扱う刑事事件の中でも比較的軽微な犯罪として扱われています。
そのため初犯であれば、被害者との示談があればほぼ確実に不起訴を獲得することができますので、痴漢事件を起こして警察の取調べを受けている方は一刻も早く弁護士に相談することをお勧めします。

痴漢事件で不起訴を目指すのであれば

痴漢事件不起訴を目指すのであれば、一刻も早く弁護士を選任して被害者と示談することが必至です。
不拘束(逮捕されていない)で警察の取調べを受けている方から「いつ弁護士を選任すればいいのですか?」という質問がよくありますが、被害者との示談交渉を希望するのであれば、一刻も早く弁護士に相談した方がよいでしょう。
検察庁に書類送検されてしまうと、最初の取調べの際に検察官から略式起訴による罰金刑を言い渡されることも珍しくありませんので、検察庁に書類送検されるまでに弁護士を選任して被害者との示談交渉を開始することをお勧めします。

このコラムをご覧の方で、大阪府内の痴漢事件でお悩みの方、被害者との示談をご希望の方は

フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)

までお気軽にお電話ください。

大阪府堺市の殺人事件 「永山基準」について弁護士が解説

2022-08-30

大阪府堺市の殺人事件 「永山基準」について弁護士が解説

「永山基準」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

永山基準

永山基準の「永山」というのは盗んだ拳銃で4名を殺害した殺人犯人である、永山則夫元死刑囚のことです。
事件当時19歳だった永山則夫元死刑囚は、アメリカ海軍の基地から盗み出したけん銃と実弾を使って、警備員など4名を射殺したとして、殺人罪や強盗殺人罪で起訴されました。
永山則夫元死刑囚の刑事裁判では、まだ未成年の永山則夫元死刑囚に死刑判決が言い渡されるかどうかが争点となり、第一審では死刑判決が、そして控訴審では無期懲役が言い渡され、裁判官も判断に悩んだと思われます。
そして上告審で死刑判決をくだした最高裁判所が示した、死刑判決を判断する9つの要素が「永山基準」と呼ばれています。(最高裁判所 昭和58年7月8日)

死刑適用を判断する基準

最高裁判所は

①犯行の罪質
②犯行の動機
③殺害の手段や方法
被害者の数
⑤遺族の被害感情
⑥社会的影響
⑦犯人の年齢
⑧前科
⑨犯行後の情状など

の9つの要素を総合的に考察して、死刑判決を言い渡すべきだとしています。

ここで注目すべき点が「④被害者の数」です。
長年、殺人事件の裁判ではこの永山基準が支持され続けてきたため、「被害者が一人では死刑にはならない」とされていました。
しかし、永山基準は死刑を適用するかどうかを判断するための基準に過ぎず、例え被害者が一人であっても死刑判決が言い渡される可能性は十分にあるので注意が必要です。
特に裁判員裁判制度が導入されてからは、こういった法的知識のない一般人が刑事処分を判断するので、永山基準よりも、一般人の良識が判決に反映される傾向にあります。

殺人事件に強い弁護士

殺人罪は死刑判決が言い渡される可能性のある事件です。
ご家族、ご友人が殺人事件を起こして警察に逮捕されてしまった場合は、一刻も早く弁護士を派遣し、弁護活動を開始することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、殺人事件を起こして警察に逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス を提供していますので是非ご利用ください。

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