【解決事例】交通トラブルからの傷害事件 示談によって被害届取下げ

【解決事例】交通トラブルからの傷害事件 示談によって被害届取下げで不起訴を獲得した事件の解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

事件概要

会社員のAさん(40歳代男性)は、大阪市内の一般道を車で走行中に、並走するタクシーと車線変更を巡ってトラブルになりました。
そしてお互いに車を止めての口論に発展した末に、Aさんは、タクシードライバーの胸倉を掴んだり、ネクタイを引っ張る等の暴行に及んでしまいました。
目撃者の通報によって、大阪府大淀警察署の警察官が現場に駆け付け、タクシードライバーが暴行の被害を訴えたことからAさんは警察署に連行されて取調べを受けたのです。
そしてその後、タクシードライバーが医師の診断書(全治1週間)を警察に提出したことから、Aさんの容疑は暴行罪から傷害罪に変更されて検察庁に書類送検されました。
しかしAさんに選任された弁護士が、タクシードライバーと示談を締結し、タクシードライバーが被害届を取り下げたことからAさんは不起訴となっています。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)

傷害罪

暴行によって人に怪我をさせると傷害罪となります。
刑事手続き上、相手が怪我をしたかどうかの判断は、基本的に医師の診断書の有無によります。
Aさんのように、軽度な暴行であっても、被害者が医師を診察を受けて診断書が作成された場合は、警察は傷害罪として検察庁に送致します。
暴行罪であれば「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」と比較的軽い罰則が規定されており、手続き次第では微罪処分の対象にもなりますが、傷害罪の場合は、微罪処分の対象事件ではありませんし、その罰則も「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と厳しく規定されているので注意しなければいけません。

示談によって被害届取下げ

傷害事件に限らず被害者の存在する刑事事件を起こしてしまった場合、その被害者と示談を締結することができれば不起訴となり、刑事罰を免れれる可能性が高くなります。
今回の示談では、被害者に対して治療費等の賠償することを条件に、被害届を取り下げてもらうことができて不起訴となりました。
例え被害届を取り下げてもらうことができなくても、被害者との示談を締結することができれば、不起訴を目指すうえでは非常に効果的なので、被害者との示談を希望されている方は少しでも早く弁護士に相談することをお勧めします。

このコラムをご覧の方で、大阪府内の傷害事件でお困りの方、被害者との示談を希望されておられる方は、是非一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。
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