大阪市の自転車事故 刑事事件に発展し前科が

2021-10-12

大阪市の自転車事故 刑事事件に発展し前科が

刑事事件に発展して前科となった、大阪市内の自転車事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

大阪市内の自転車事故

会社員のAさんは、ヘッドホンで音楽を聴きながら、大阪市西淀川区の路上を自転車で走行していた際、前方の赤信号を無視して交差点に進入し、横断歩道を通行中の高齢の女性に衝突する事故を起こしてしまいました。
高齢の女性は転倒しましたが、腕を擦過する程度の軽傷で、Aさんは、すぐに警察に事故を届け出て、高齢の女性に謝罪しました。
その際、事故を取り扱った大阪府西淀川警察署の警察官から「女性から診断書が提出されれば人身事故としての扱いになりますが、診断書が提出されなければ警察から呼び出すことはありません。女性とよく話し合って大事にならないようにしてください。」と言われました。
それからしばらくしてAさんは、大阪府西淀川警察署からの電話で、女性が診断書を提出したことを知らされました。
その後、一度大阪府西淀川警察署で取調べを受けたAさんは、しばらくして検察庁に呼び出されて検察官の取調べも受けました。
そこでAさんは、検察官から、略式起訴による罰金刑になることを告げられたのです。
(フィクションです。)

自転車事故を起こしてしまった

自転車で人身事故を起こしてしまった場合、車やバイクを運転して人身事故を起こしてしまった場合とは異なる法律が適用されます。
その法律が、過失傷害罪重過失傷害罪です。
ただ過失傷害罪は親告罪であるため、刑事手続きが複雑なためか、警察等の捜査当局は重過失傷害罪を適用する場合がほとんどのようです。
重過失傷害罪は、刑法第211条に規定されている法律で、重大な過失により人を死傷させた場合に適用されます。
重過失傷害罪の法定刑は「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」ですが、Aさんのような自転車事故ですと、略式起訴による罰金刑となる可能性が高いようです。

自転車事故が刑事事件化される場合

自転車での交通事故が刑事事件化されるかどうかは、被害者が怪我をしているかどうかが大きなポイントとなります。
被害者が怪我をしていない場合、事故自体が刑事事件化される可能性はありません。
逆に被害者が怪我をしている場合は、被害者から診断書が警察に提出されるかどうかによって、刑事事件化されるかどうかが決まります。
診断書が警察に提出されると、警察は重過失傷害罪で捜査を開始し、実況見分や取調べをおこないます。
そして作成された一件書類を検察庁に送致して処分が決定するのです。
検察官は、自転車を運転していた者の過失の割合や、被害者の怪我の程度を考慮して処分を決定します。
自転車の運転手の違反が重い場合や、複数ある場合は刑事罰が科される可能性が高いようです。
今回の場合ですと、Aさんは
・ヘッドホンで音楽を聴きながら運転している。
・赤信号を無視して交差点に進入した。
という、少なくとも二つの違反をしているので、重過失傷害罪が適用されてもおかしくないでしょう。

略式起訴による罰金刑も前科となる

通常の刑事事件の場合、警察署の取り扱いで被疑者指紋を採取されたり、被疑者写真を撮影されて検察庁に書類が送致されますが、今回のような交通事件の場合は、その様な手続きが行われないことがほとんどです。
しかし刑事訴訟法による刑事手続きがとられることに変わりはなく、略式起訴されて罰金刑が科された場合、前科となります。

自転車事故で前科を回避するには

自転車事故で前科を回避するには、弁護士による適切な被害者対応が必要不可欠となります。
被害者が診断書を警察に提出するまでに適切な被害者対応をしていれば、そもそも事故が刑事事件化しない可能性が高くなりますし、診断書が提出されて刑事事件化されたとしても、適切な被害者対応によって被害者から宥恕を得ることができれば不起訴処分に持ち込むことも可能となります。
自転車事故での前科を回避したい方は、刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。