【大阪の器物損壊事件】大阪城公園のサクラの「標本木」の枝が折られる

【大阪の器物損壊事件】大阪城公園のサクラの「標本木」の枝が折られる

【大阪の器物損壊事件】大阪城公園のサクラの「標本木」の枝が折られた事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。


サクラが開花し、お花見シーズンが到来していますが、開花前に、大阪城公園に植えられているサクラの「標本木」の枝が折られる事件が起こりました。
3月21日のNHKNEWSによりますと、大阪城公園の西の丸庭園には、気象台が大阪市の開花の目安とする「標本木」としてソメヨシノの木が植えられているようです。
21日の夕方、この「標本木」の枝が折られているのを公園の管理職員が発見したということです。
(本年3月21日に配信された「NHKNEWS」から抜粋。)
警察に被害届を出すかどうかが検討されているようですが、もし警察に被害届が出されるとどの様な事件になるのでしょうか?
大阪の刑事事件を専門にしている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部の弁護士が解説します。

器物損壊事件

器物損壊事件は、簡単に言うと「他人の物を壊す」ことです。
器物損壊罪でいうところ「壊す」というのは、その物の効用を害する一切の行為を意味します。
物理的に破壊するのは当然ですが、実際に破壊していなくても、飲食用の食器類に放尿したり、自転車のサドルを外す行為も、器物損壊事件となる可能性があります。
また故意的に他人のペットを死傷させる行為も器物損壊事件となります。

器物損壊罪の法定刑は?

器物損壊罪の法定刑は「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料」です。
懲役とは刑務所に服役する自由刑の一種です。
罰金や科料はお金を国に治める財産刑の一種です。

実際はどんな処分になるの?

器物損壊罪の刑事処分は、示談や弁償(賠償)ができているかどうかで大きく変わります。
被害者との示談が成立したり、壊した物の弁償(賠償)ができている場合は不起訴になる可能性が非常に高いですが、そういった有利な事情がなければ初犯であっても刑事罰が科される可能性があるので注意が必要です。
ただ初犯で、犯行を認めていることが前提とすれば、被害額が高額であったり、相当悪質な犯行を除くとほとんどの場合で略式起訴による罰金刑ではないでしょうか。

その他(気象業務法違反)

単にサクラの木の枝を折っただけであれば、ここまでで解説したとおりですが、今回は、気象台が毎年のサクラの開花の目安としている「標本木」です。
その場合、器物損壊罪より重い罰則の「気象業務法違反」に抵触する可能性があります。
気象業務法では、気象測器の効用を害する行為を禁止しています。(気象業務法第37条)
これに違反し有罪が確定すると、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が課せられ、場合によっては懲役刑と罰金刑が併科されることもあります。
つまり今回被害にあったサクラの木を気象測器と捉えるのであれば、気象業務法違反に抵触する可能性があるのです。

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