自殺に関与する犯罪

2019-04-14

◇事件◇

Aさんは3年前まで酒屋を営んでいましたが、近所に大手スーパーがオープンしたことによって売り上げが激減し、2年前に店を閉めました。
1年ほど前には妻にも先立たれてしまったAさんは、借金だけが残り、最近は生きていく意欲が全くありませんでした。
そん中で、同じような境遇にいる数名とSNSで知り合い、Aさんは、みんなで集団自殺することを呼びかけました。
そして1週間前に、賛同を得た男性2人と共に、Aさんが所有する枚方市内の倉庫で練炭自殺を図ったのです。
異変に気付いた近所の住民が警察に通報して、駆け付けた大阪府枚方警察署の警察官によって発見されたAさんは一命をとりとめましたが、一緒に自殺を図った男性2名は死亡しました。
Aさんは、自殺教唆罪大阪府枚方警察署で取調べを受けています。
(フィクションです)

◇自殺関与及び同意殺人~刑法第202条~◇

刑法第202条
人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する。

◇自殺関与の罪◇

人を教唆して自殺させれば自殺教唆罪に、人の自殺を幇助すれば自殺幇助罪となります。
「自殺」とは、自由な意思決定に基づいて行為者自身が、自ら命を絶つことです。

~自殺教唆~
自殺教唆とは、自殺の意思のない者に対して、自殺の決意を与えて自殺を遂行させることですが、教唆の手段は制限がなく、明示的な方法に限られず、黙示的な方法でもよいとされています。
ただし、欺罔や威迫等の程度が著しい場合は、通常の殺人罪が適用されることがあります。
過去には、追死する意思がないにもかかわらず、それがあるかのように被害者を欺罔して、被害者を自殺させた者に対して殺人罪が適用されています。

~自殺幇助罪~
自殺幇助罪は、既に自殺することを決意している者に対して、その自殺行為に援助を与えて自殺の実現を用意することです。
なお、自殺を教唆した者が、引き続き自殺を幇助すれば、自殺教唆罪の包括的一罪となります。
ちなみに、自殺行為の実行に直接的に手を貸した場合は、幇助ではなく、同意殺人罪(自殺者の嘱託がある場合)若しくは、通常の殺人罪(自殺者の嘱託がない場合)が適用されます。
自殺幇助罪の幇助行為とは、自殺方法の指示や、自殺に使用する器具や、自殺する場所のの提供をいいます。

◇同意殺人の罪◇

同意殺人罪は大きく
①嘱託殺人罪
②承諾殺人罪
とに分かれます。

~嘱託殺人罪~
被殺者から、その者の殺害を依頼されて、これに応じて被殺者を殺害すれば嘱託殺人罪となります。

~承諾殺人罪~
被殺者から殺害されることについての同意を得て、これを殺害すれば承諾殺人罪となります。

これらの同意殺人罪が成立するには
①被殺者自身からの嘱託、承諾があったこと。
②被殺者が判断能力を有し、その嘱託、承諾が、被殺者の自由かつ真意であること。
③殺害行為を開始するまでに、被殺者の嘱託や承諾があること。
④承諾については明示・黙示を問わないが、承諾については明示的になされていること。
が必要最低限の要件となります。

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