【東大阪市の刑事事件】公務員による傷害事件 勾留を阻止して不起訴処分にする弁護士
■事件概要■
依頼者(20代、地方公務員、前科前歴なし)は、酒席において、職場の同僚と共に、後輩に対して暴行して傷害を負わせました。
後日、後輩が警察に届け出た事から、依頼者は警察に逮捕されましたが、事前に、刑事事件に強い弁護士を選任していた事から、勾留は阻止され、最終的には不起訴処分となりました。
■事件経過と弁護活動■
依頼者は、以前から冗談半分で被害者様に対してお酒の席で暴行していましたが、今回の事件では、被害者様に、顔の骨を骨折させるまでの大怪我を負わせてしまいました。
依頼者は、事件翌日から被害者様に謝罪していましたが、全く取り合ってもらえないどころか、警察に被害届を提出した情報を同僚から聞いて、被害者様との示談や、警察の取調べに対するアドバイスを求めて弊所の無料相談に訪れ、その場で刑事弁護活動のご依頼をいただきました。
ご依頼時すでに職場には事件が知れており、自宅謹慎中であった依頼者は、今後、刑事罰を受ける事になれば懲戒免職となる事は必至でしたが、少しでも軽い処分となる事を望んでいました。
事件を担当した弁護士は、ご依頼後すぐに被害者様に連絡を取り示談交渉を開始しました。被害者様は、思ったより怪我が重かったことから警察に被害届を提出しており、依頼者の顔も見たくないとおっしゃっており、また、被害者様の父親が非常に強い怒りを感じておられたことから、当初は話をすることも困難でしたが、弁護士が誠心誠意対応したことで徐々に話を聞いてくださるようになりました。
しかし、その翌日依頼者は、東大阪市を管轄する大阪府布施警察署に逮捕されてしまったのです。弁護士は、即座に警察署に留置中の依頼者と接見し、取調べに対するアドバイスを行うと共に、今後の弁護活動について説明し、依頼者に安心していただきました。
そして依頼者は、逮捕後、検察庁に送致されて、勾留を請求されましたが、事前に弁護士が「勾留の必要がない」旨の意見書を裁判所に提出していたために、勾留を阻止する事ができたのです。
依頼者が身体拘束から解放されてからも、弁護士が、被害者様と粘り強く示談交渉を進めたところ、徐々にではあるものの被害者様の感情も軟化し、最終的には、依頼者の謝罪を受け入れて、示談を締結していただく事ができたのです。
また被害者様からは、依頼者が寛大な処分となるような宥恕のお言葉もいただく事ができ、その結果をもって、依頼者は不起訴処分となりました。
依頼者は、今回の事件がきっかけでこれまでの職を失う事にはなりましたが、事件が不起訴処分となった事で、前科が付くことはなく、現在は新たな職場で働き平穏な日常を取り戻しています。