大阪府警が、美人局の容疑(詐欺罪が適用)で男女8人を逮捕した事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
美人局とは
男女がグルになり、女性に言い寄ってきたり、女性とわいせつ行為をした被害者男性に対して、女性の仲間である男が金品を脅し取ったり、騙し取ったりする犯罪行為を、一般的に「美人局(つつもたせ)」といいます。
先日、この美人局の容疑で男女8人が大阪府警に逮捕されたニュースが報じられました。
事件概要(10月17日配信の産経新聞記事を引用)
昨年12月、逮捕された女は、バーで知り合った被害男性とホテルに行き、その後体調不良を訴えたようです。そして、別のグルの男性被疑者が、被害男性に対して「睡眠薬を知人女性に飲ませてホテルで乱暴したやろ」などと言いがかりをつけ、男性から示談金名目で約420万円や乗用車1台(時価300万円相当)を騙し取ったようです。
美人局で逮捕されると
今回の事件で適用されたのは「詐欺罪」です。
詐欺罪は、その法定刑は「10年以下の懲役」と厳しいもので、警察の捜査を受けると逮捕される可能性の高い犯罪の一つです。
特に今回の事件は、同じ事件で8人が逮捕されているので、逮捕後も勾留によって身体拘束が続く可能性が高く、その際に接見禁止となるでしょう。
勾留
ここでいう「勾留」とは、逮捕された被疑者を、逮捕後48時間を経過しても引き続き拘束を続ける刑事手続きをいいます。
「勾留」の決定は裁判官がするもので、法律的には逃亡や罪証隠滅のおそれがある場合に決定されます。
今回のように、複数の被疑者が事件に関わっている場合は「罪証隠滅のおそれがある。」と判断されて勾留が決定される可能性が非常に高いでしょう。
接見禁止
勾留の決定と共に、裁判官が「接見禁止」を決定することがあります。
接見禁止とは、弁護士や除外された人以外との面会が禁止される手続きで、この決定されると、家族や知り合いが警察署に面会に来ても、面会できません。
また生活用品以外の物品の授受(差入れや宅下げ)が制限され、家族や知人との手紙のやり取りができなくなる場合もあります。
美人局の弁護活動
もし今回の事件で起訴されて刑事裁判で有罪と認定された場合は、被害者に対する謝罪や賠償がなければ実刑判決が言い渡される可能性があるので、それまでにしっかりとした弁護活動を行う必要があります。
起訴されるまでの段階で、被害者との示談を締結することができれば、不起訴の可能性もあるでしょうから、美人局で逮捕された場合は、一刻も早く弁護活動を開始する必要があります。
大阪の刑事事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、大阪府内の刑事弁護活動を専門にしている法律事務所です。
何か大阪府内の刑事事件でお困りの方、警察に逮捕された方の弁護活動を希望する方は、フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。