Archive for the ‘刑事事件’ Category

児童ポルノ所持罪の捜査

2019-02-18

大阪市生野区に住むAさんは、3ヶ月以上前に、SNSで知り合った人から、中学生女児の裸の写真数枚の画像データを1万円で購入しました。
Aさんは、SNSで「厨房画像1万円」という書き込みを見つけて、メールでやり取りをして画像を購入したのです。
購入した画像は、自宅のパソコンに保存しており、このパソコンには、別の機会に入手した児童ポルノ画像を100点以上保存しています。
昨日、大阪府警の警察官が、捜索差押許可状を持って自宅に押しかけてきて、自宅からパソコンや預金通帳等を押収していきました。
警察官から「後日、呼び出す」と言われたAさんは、今後の刑事手続きや処分が気になり、大阪で刑事事件に強いと評判の弁護士に相談しました。(フィクションです)

◇児童ポルノ処罰法◇

児童ポルノ処罰法の正式名称は「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」です。
この法律は、児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することをの重大性に鑑み、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ、児童買春、児童ポルノに係る行為等を規制し、及びこれらの行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることにより、児童の権利を擁護することを目的にしています。

◇児童ポルノ◇

まず、この法律でいう「児童」とは18歳に満たない者です。
そして児童ポルノとは、写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物であって
①児童を相手方とする又は児童による性向又は性交類似行為に係る児童の姿勢
②他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器を触る行為に係る児童の姿勢であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
③衣服の全部または一部を着けない児童の姿勢であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの
を視覚により認識できる方法により描写したものを言います。
児童ポルノを定義する上で「実在する児童」であることを前提としているので、架空の児童の絵画や合成画像(CG)は児童ポルノに該当しないでしょう。
しかし、実在する児童をモデルにして描写された絵画や、実在する児童を基にして作成された合成画像については児童ポルノに該当する可能性があるので注意しなければなりません。

◇児童ポルノに関する禁止事項◇

児童ポルノかかる行為で禁止されているのは
①児童ポルノの単純な所持(7条1項)
②児童ポルノの提供(7条2項)
③児童ポルノを提供する目的での製造、所持、運搬、日本国内への輸入又は国外への輸出(7条3項)
④児童ポルノの単純な製造(7条4項)
⑤盗撮による児童ポルノの製造(7条5項)
⑥不特定若しくは多数への児童ポルノの提供や公然陳列(7条6項)
⑦児童ポルノを不特定若しくは多数へ提供や公然陳列する目的での、製造、所持、運搬、日本国内への輸入又は国外への輸出(7条7項及び8項)
です。
~児童ポルノ所持罪~
児童ポルノの単純な所持は、児童ポルノ処罰法第7条第1項で禁止されており、これに違反した場合「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科せられる可能性があります。
児童ポルノの単純な所持が規制されたのは平成26年の法改正からで、それまでは児童ポルノの単純所持を規制する法律はありませんでした。
児童ポルノの単純所持は、「自己の性的好奇心を満たす目的」を要件としています。
つまり、それ以外を目的(例えば、捜査や報道、医療の記録を目的)としている場合は、処罰の対象にはなりません。
また児童ポルノの単純所持は、児童ポルノであることを認識し、自己の意思に基づいて所持、保管していなければ処罰の対象となりません。

◇警察の捜査◇

警察は、児童ポルノ所持事件をどのように摘発しているのでしょうか。
ここでは、警察が捜査を開始する端緒をいくつか紹介します。
①販売業者の摘発
インターネットを利用して不特定多数の人に児童ポルノを販売している業者が摘発されたことによって、そこで押収された顧客名簿から犯人が割り出されます。
②児童の補導、検挙
援助交際のように実際に性交渉するわけではないので少年、少女の警戒心が低く、高収入を得られることから、最近は、児童が自らのわいせつ画像を販売する事件が増えてきているようです。
警察は、少年、少女を補導したり、検挙したりすると必ずといっていいほど、少年、少女の携帯電話機を解析するので、そこから児童ポルノの購入歴が発覚する場合があります。
③インターネット上のパトロール
警察には、インターネット上の掲示板やSNSをパトロールする専門の捜査員がいます。
児童ポルノの売買に関する書き込みや、援助交際を募集する書き込み等、犯罪に結びつく投稿を発見すると、投稿者や、投稿者とやり取りしている者を特定して、摘発に結び付けるのです。

最近、大阪で刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、児童ポルノに関係する法律相談が急増しており、警察等の捜査当局が児童ポルノ法違反の取締りを強化していることが予想されます。
大阪で児童ポルノ所持罪に強い弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府生野警察署までの初回接見費用:36,700円

任意同行されたら弁護士へ

2019-02-17

任意同行されたら弁護士へ

~事例~
大阪市北区に住むAはある日、大淀警察署の警察官が自宅に来て、「強制わいせつの容疑で警察署まで一緒に来てほしい。」と言われました。
Aは強制わいせつをした覚えなどありませんでしたが、あくまで任意なら、ということで捜査用車両に乗り、刑事と一緒に大淀警察署まで行くことになりました。
(この事例はフィクションです)

◇任意同行の法的根拠◇

任意同行には法律上2種類のものがあります。
1つめは行政警察活動としての任意同行で、職務質問の際に行われます。
この任意同行については、警察官職務執行法に規定されていて、
警職法2条2項
「その場で前項の質問をすることが本人に対して不利であり、又は交通の妨害になると認められる場合においては、質問するため、その者に附近の警察署、派出所又は駐在所に同行することを求めることができる。」
とされています。
例えば、職務質問を受けた場所に多数の歩行者がいたり、交通量の多いとことで邪魔になったりする場合が考えられます。

2つめは、既に、犯罪の嫌疑をかけられた者に対する任意同行です。
今回の事例の様に、警察等が犯罪捜査により、被疑者として浮上した者に対して、取調べを行うためのものがこの任意同行です。
1つめの任意同行と根拠となる法律が違い、刑事訴訟法に規定されており
刑事訴訟法第198条
「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。」
とされています。

◇任意同行は拒否できるのか◇

任意同行は、あくまで任意のものであるので、これに応じる義務はありませんし、拒否することも可能です。
拒否にも段階があって、まず、1つ目の「拒否」としては、任意同行を求められた場合に、警察署等に行くことを拒否してもよいのです。

警察官は、何かしらの理由を告げて警察署に来ることを説得します。
例えば、「ここで話をしていても埒が明かない。ゆっくり話を聞くから一緒に行こう。」「同行を拒否するのであれば、いつまで経ってもあなたの嫌疑が晴れないこととなる。話を聞かせてもらって早く終わらせよう。」「話を聞かせてもらえずに逃げ続けても、ずっと終わらない。」などと告げ、何とか警察署まで同行させようとしますが、あくまで任意同行のレベルであれば、これに応じる義務はありません。

また、2つ目の「拒否」としては、任意同行に応じて警察署に行った後であっても、途中でいつでも警察署等から帰ってもよいのです。
つまり、いったん任意同行に応じても、具合が悪くなったり、途中で気が変わったりした場合はいつでも取調べを拒否して、自宅に帰してもらうように要求することができます。
この点について、刑事訴訟法198条に、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。」と、出頭を拒むことや、出頭後、いつでも退去することができることが明確に規定されています。

◇任意同行を求められた際の対処法◇

任意同行を求められた場合に、これを拒否できることは既に述べたとおりです。
しかし、警察官としても面子がありますし、簡単に諦めることはほとんどなく、任意同行に応じるように説得してきます。
そして、その場合、応援の警察官を呼ぶなどして多くの警察官に周囲を囲まれることも少なくありません。
そのような場合に、任意同行を拒否しようと警察官の身体を押すなどすると、公務執行妨害と判断され逮捕されてしまう可能性があるので注意が必要です。
任意同行を拒否しても警察官等からしつこく任意同行を求められたり、半ば強制的に同行されそうになったりした場合は、すぐに弁護士に相談することをお勧めいたします。

大阪で任意同行に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方、取調べのアドバイスを受けたいという方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

フリーダイヤル0120-631-881にてご予約を受け付けておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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公務執行妨害罪で逮捕

2019-02-16

大阪府門真市に住むAさんは、3ヶ月前に知人に対して暴行した容疑で、大阪府門真警察署のB巡査に現行犯逮捕されました。
知人が被害届を出さなかったことから逮捕の翌日に釈放されたAさんは、現行犯逮捕したB巡査を恨んでいました。
そして昨日、Aさんは、大阪府門真市の路上で、偶然、B巡査が酔払い同士のけんかを制止している現場に遭遇したのです。
Aさんは、暴行事件の犯人としてB巡査に逮捕されたことの恨みを晴らそうと思い、けんかを制止しているB巡査の背後から背中に足蹴りを加えました。
Aさんは公務執行妨害罪で現行犯逮捕されました。
(フィクションです。)

◇公務執行妨害罪について◇

~刑法第95条~
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

公務執行妨害罪とは、国又は地方公共団体の職員などが職務を執行するにあたって、これに対して暴行や脅迫をすることによって成立します。
職務質問をしてきた警察官を酔った勢いで殴ってしまったというような例がよくあります。
なお、公務執行妨害は、実際に公務員に触れておらずケガをさせていないような場合でも成立することがあります。
例えば、警察官が見ている前でパトカーを蹴ってしまったというような場合にも公務執行妨害罪が成立します。
公務執行妨害罪の故意の内容は、
○ 相手が公務員であること
○ 公務員が職務を執行中であること、あるいは執行しようとしていること
○ その公務員に対して暴行・脅迫を加えること
となります。
ですから、この3つの事実に対する認識があれば足り、必ずしも職務の執行を妨害する意思や目的があることは必要となりません。
また、犯人において公務員が職務行為の執行に当たっていることの認識があれば足り、具体的にどのような職務の執行中であるかまでを認識する必要はありません。

そして、公務員が職務執行を中止せざるを得なくなったなど妨害の結果が現実に発生したことは必要なく、公務の執行を妨げるに足りる暴行・脅迫を加えれば公務執行妨害罪が直ちに成立します。
また、公務員に暴行・脅迫を加えるに至った原因や動機はどのようなものでもよく、例えば、公務員が犯人の妻と口論し、その公務員が妻に悪口を述べたことに腹を立てて、公務員を殴った場合のように、公務員に対する暴行・脅迫が職務執行そのものと無関係の事実に関して加えられても公務執行妨害罪が成立します。

◇事例検討◇

今回の事件では、以前に現行犯逮捕されているので、Aさんは、当然、街で喧嘩を制止しているB巡査が警察官であることを認識しているでしょうし、けんかを制止するという適法な職務を行っていることも認識できたでしょう。
そして、Aさんは、B巡査の背中を足蹴りするという暴行を加えています。
その動機は、過去にB巡査に逮捕されたことの恨みを晴らそうというもので、積極的にB巡査の職務執行を妨害しようとする意思はないでしょうが、公務執行妨害罪が成立します。

◇弁護活動◇

被害者がいる事件では、示談をすることが刑を軽くするためには最も重要だといえますが、警察官は示談には応じない方針だといわれているので、警察官に対する公務執行妨害は、示談は極めて困難です。
そのため刑を軽くするには他の方法を考えなければなりません。
反省の意思を明確にするとともに、監督者を設定し、具体的に更生に向けて取組むことで減軽される可能性があります。
また、弁護士会や様々な慈善事業を行っている団体に対して、本来だったら示談金として被害者に渡すお金に相当する金額を寄付することが考えられます(これは贖罪寄付と呼ばれます)。

大阪府門真市公務執行妨害罪に関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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未成年者誘拐事件で勾留を阻止

2019-02-14

~事件~

会社員Aさんは、3年前に離婚を経験しています。
離婚当時、3歳の長男がいましたが、親権は元妻にあり、これまで元妻が実家で養育していました。
Aさんは、離婚後、何度か元妻の実家に行き、長男に会おうとしましたが、義父母がそれを了承せずに、Aさんは離婚後、一度も長男に会っていません。
まもなく長男が小学校に入学することから、どうしても長男の成長を見たいAさんは、昨日、長男が通っている幼稚園に行き、幼稚園の先生に「元妻に頼まれて迎えに来た。」と嘘を吐いて長男を幼稚園から連れ去りました。
Aさんは、夕方までに長男を元妻の実家に送り届けるつもりで、長男とレストランで食事をした後に、デパートに行きました。
そしてデパートで買い物をして駐車場に戻ったところ、元妻からの通報を受けてAさん等の行方を捜していた大阪府北堺警察署の捜査員に発見されたのです。
そこでAさんは未成年者誘拐罪現行犯逮捕されました。
逮捕後、Aさんに選任された刑事弁護人は、同居するAさんの両親が監視監督することを約束してAさんの勾留を阻止するのに成功しました。
(フィクションです。)

Aさんは自分の子供と一緒に、食事や買い物をしただけで、その後は親権を持つ元妻のもとに連れて行く予定でした。
それならば罪にあたらないのではないかと考えられる方も多くいらっしゃるかもしれません。
しかし、実子であっても親権を持たない親が、親権のある親元から子供を連れ去る行為は未成年者略取罪誘拐罪にあたる可能性が大です。

◇未成年者略取及び誘拐罪~刑法第224条~◇

未成年者を略取及び誘拐すると、未成年者略取罪誘拐罪となります。
この犯罪は、未成年者を本来の生活環境から離脱させて、自己又は第三者の実力支配下に移すことで成立する、自由に対する罪の一種です。
その手段として暴行や脅迫が用いられた場合は「略取」となり、欺罔や誘惑が用いられた場合は「誘拐」となります。
誘拐の手段とされる欺罔行為は、被拐取者に直接加えられる必要はなく、被拐取者が未成年である場合は、その保護者や監督者に対するものであってもよいとされています。
今回の事件でAさんは、幼稚園の先生に対して「元妻に頼まれて迎えに来た。」と嘘を吐いているので、その場合も未成年者誘拐罪が成立するということです。
未成年者誘拐罪で起訴された場合は、3月以上7年以下の懲役が科せられます。

◇勾留の却下◇

~勾留~
警察に逮捕されると、逮捕から48時間は逮捕に付随する行為として留置が認められています。
そして警察は逮捕から48時間以内に検察庁に送致しなければなりません。
更に送致を受けた検察官は24時間以内に釈放するか、裁判官に勾留を請求しなければならないのです。
裁判官が勾留を決定すれば勾留が決定した日から10日~20日間は身体拘束を受けることになります。

~勾留の回避~
事前に弁護士を選任することによって勾留を回避することが可能になります。
①検察官が勾留請求をしない
検察官は、送致までに作成された書類と、被疑者を取調べた結果によって勾留請求するか否かを決定します。
それらの書類は主に「勾留の必要性がある」といった内容になっています。
弁護士が、警察等の捜査機関が知り得ない情報を書類にして「勾留の必要性はない」ことを訴えれば検察官が勾留請求をしないことがあります。
②裁判官が勾留請求を却下する
検察官の勾留請求を阻止できなかった場合でも、次は、勾留を決定する立場にある裁判官に対して勾留の回避を働きかけることができます。
主に勾留は、釈放すれば刑事手続き上の支障が生じる場合(証拠隠滅や逃走のおそれがある場合)に決定されますが、そのような虞がないことを訴えることで、裁判官が、検察官の勾留請求を却下することがあります。
③勾留決定に対する異議申し立て(準抗告)
一度、裁判官が勾留を決定した場合でも、この決定に対して異議を申し立てることができます。
これを準抗告といいます。
勾留は一人の裁判官の判断によって決定しますが、その決定に対して準抗告した場合は、最初に勾留を決定した裁判官以外の3人の裁判官によって審議されます。
先入観のない複数の裁判官が、捜査側(警察官や検察官)の作成した書類と、弁護側の作成した書類を見比べて、勾留の必要があるか否かを改めて判断するのが準抗告です。
準抗告が認容されると、最初に決定した勾留はその効力を失います。

大阪府堺市で、未成年者誘拐事件で逮捕された方の勾留を阻止したい方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律にご相談ください。
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取調べの適法性

2019-02-13

長時間の取調べ

ある日、暴力事件窃盗事件などであなたが何らかの犯罪の嫌疑をかけられ、警察官から呼び出しを受けたり、警察署までの同行を求められたりした際、取調べが行われます。
警察官は犯罪の嫌疑のある者に対して、任意に取調べを行うことは日常的に行われていますが、任意の取調べの限界については様々な問題点があり、その問題についてご紹介します。

条文
~刑訴法197条1項~
捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。但し、強制の処分は、この法律に特別の定めのある場合でなければ、これをすることができない。

◇深夜の取調べ◇

長時間の取調べが深夜の時間帯まで及ぶ場合には、違法と評価される可能性が高くなるように思われます。
深夜までの取調べについて、犯罪捜査規範に「取調べは、やむを得ない理由がある場合のほか、深夜に又は長時間にわたり行うことを避けなければならない。」と規定されています。
もちろん、取調べが深夜に及べば必ず違法だと評価されるということではなく、深夜での取調べが適法であると判断された事例も存在します。

◇具体的事例◇

では、事例をもとに、長時間にわたる取調べが違法となる場合と、適法とされる場合についてご紹介したいと思います。

~違法と判断されたケース~
警察官は、午後10時ころ、路上で値札が付いた酒を所持しているAを発見し、交番に任意同行しました。その後、交番内で取調べを受け、当初否認していましたが、追及を受けて駐輪されていたオートバイの前カゴから盗んだ酒であることを供述しました。
その後、Aの所持品を入れたロッカー等へAを同行した後、午前2時ころから再び、交番において酒を盗んだ場所などについて取調べしました。
Aは、供述を翻し、酒をスーパーから盗んだ旨を供述したものの、その後、再度、買ったものであると弁解し、結局、午前4時ころ、酒をスーパーから盗んだことを供述し、午前5時30分ころ、緊急逮捕されました。

上記事例と同様の事案では、Aに対する取調べは、任意捜査として許容される社会通念上相当な限度を逸脱し、違法であると判断されました。(大阪地方裁判所判決
判断のポイントについては

①取調べが徹夜にわたる長時間のものである
②被疑事実が重大な事案と言えない
③Aは帰宅したい旨などを警察官に告げてはいないが、積極的に取調べを希望していたわけではなかったこと

上記事例では、Aが酒の窃盗について、当初否認した後、供述を変遷させていたことから、警察官としても、その真偽を見極めようと取調べが長引き、緊急逮捕まで時間を要したものと思われます。
やはり、取調べが長時間かつ深夜にわたるような場合には、被疑者に対し、帰宅の意思を確認すべきでしょうし、取調べに対する明示の承諾を得たり、おおむねの自白を得られたりした段階で、出来るだけ早期の緊急逮捕を検討するといった措置が必要だと思われます。

~適法と判断されたケース~
マンションの一室において男性が殺害され、金品がなくなっていたという事案について、警察官が、午後11時過ぎから、同居の友人であったBの任意取調べを開始しました。
当初、Bは「早く犯人を捕まえて欲しいですし、私も取調べをお願いします。」と述べていました。
その後、Bの取調べは徹夜で行われ、翌午前8時過ぎころ、Bは被害者を殺害して金品を持ち出したことを自供しました。
しかし、この自供は客観的事実と異なる部分があったため、強盗の犯意についても曖昧であったため、警察官が取調べを続けたところ、Bは、強盗の範囲も認め、午後9時ころ逮捕されました。

上記事例と同様の事案では、Bに対する取調べは、任意捜査の限界を超えた違法なものとはいえないと判断されました。(最高裁判決、ただし、反対意見あり
判断のポイントについては

①事案の重大性
②取調べの冒頭において、Bから進んで取調べをお願いします等との申出があったこと
③取調官は、Bの当初の自白が客観的状況と合致しないことから追及の必要性があったこと
④自白強要や逮捕の際の時間制限潜脱の意図はなかったこと
⑤Bから取調べを拒否したり、帰宅・休息を求めたりするなどの言動がなかったこと

上記事例では、徹夜での取調べが適法とされた事案として著名なものですが、この判示中には、通常、このような長時間の取調べは是認できませんし、本事例についても、Bが被害者の殺害を自供した時点で逮捕手続きをとるなどの方法もあったことなどが指摘された上で、本件取調べの適法性判断は慎重を期すべきであるとされており、長時間の取調べの適法性についての限界事例となります。

大阪市で取調べに関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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動画拡散が刑事事件化

2019-02-12

◇ニュース◇

数日前から、守口市に所在する有名飲食店のアルバイト従業員が撮影した動画がインターネット上に拡散されて大きな話題となっています。
飲食店の厨房で、食材をゴミ箱に投げ入れている様子が撮影されたこの動画は、当初、関係者によってインターネット上に投稿されたと思われますが、それを見た人達が、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)通じて拡散し、瞬く間に世間に広まったようです。
~実際に起こった事件を参考にしています。~
この飲食店は、刑事事件化を含めてアルバイト従業員の処分を検討しているようですが、このような行為はどういった法律に抵触するのでしょうか??

◇業務妨害◇

まず思いつくのが業務妨害罪ではないでしょうか?
業務妨害罪は、刑法第233条に定められている「偽計業務妨害罪」と刑法第234条に定められている「威力業務妨害罪」に分かれています。

~偽計業務妨害罪~
偽計業務妨害罪とは、虚偽の風評を流布し、又は偽計を用いたりして業務を妨害する事で刑法第233条に定められています。
「偽計」とは、人を欺き、あるいは、人の錯誤、不知を利用したり、人を誘惑したりするほか、計略や策略を講じるなど、威力以外の不正な手段を用いる事とされています。
簡単な表現で「人を騙す」といった行為が、偽計に当たると考えればわかり易いのではないでしょうか。

~威力業務妨害罪~
威力業務妨害罪とは、威力を用いて人の業務を妨害する事で刑法第234条に定められています。
「威力」とは、刑法上は「人の意思を制圧するような勢力」と定義されています。
分かり易く表現すると、人が自由な意思で決めたり、行動する事に対して圧力をかける事で、暴行、脅迫を用いた場合は当然の事、そこまでいかなくても、客観的にみて人の自由意思を制圧するもので足りるとされています。

「威力」と「偽計」の区別は、行為の態様又は結果のいずれかが、公然・誇示的、可視的であれば「威力」で、これらが非公然・隠密的、不可視的であれば「偽計」であるとの判断基準が一般的です。
今回の事件のように、不適切な動画を投稿することは、、公然・誇示的、可視的であるといえるので、今回の事件が業務妨害罪に抵触するのであれば、威力業務妨害罪に当たると考えられます。
ただ、今回の事件が威力業務妨害罪に当たるかどうかについては難しいのではないでしょうか。
その一つの理由として「故意」が考えられます。
業務妨害罪の故意としては、他人の業務を妨害する可能性があることの認識があれば足り、それ以上に積極的に人の業務を妨害する目的意思までは必要としないとされています。
今回の問題となっている動画を見た刑事事件専門の弁護士の見解は「食材をゴミ箱に投げ入れたアルバイト従業員や、その様子を動画に撮影してインターネットに投稿した撮影者に、飲食店の業務を妨害するまでの積極的な意思はないように思われます。インターネットが普及して、この手の動画が大きな社会的反響を引き起こすことは容易に想像できるでしょうが、業務妨害罪が成立するまでは難しいと思います。」とのことです。

◇軽犯罪法違反◇

軽犯罪法では、他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害することを禁止しています。(第1条第31項)
刑法で定められている業務妨害罪の法定刑が「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」であるのに対して、軽犯罪法違反の場合は「拘留又は科料」です。
法律名にもなっているように、軽微な犯罪を取り締まるための法律なので、罰則規定も非常に軽くなっています。

不適切な動画の配信、拡散が世間で話題になり、様々な反響が起こっていますが、インターネットの普及と、スマートフォン利用者の増加に伴って、世間では、その様な環境を厳しく取り締まるべきだという声が大きくなっています。
ちょっとした悪戯が刑事事件化されることも少なくなく、これまで刑事事件化が困難として見過ごされていた行為に対しても、あらゆる法令が適用される可能性があるので注意しなければなりません。

守口市で起こった刑事事件でお困りの方、悪戯動画の拡散が刑事事件化されてしまった方は、大阪で刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
大阪府守口警察署までの初回接見費用:36,200円

刑事事件専門の私選弁護人

2019-02-11

刑事事件専門の私選弁護人

~事例~
大阪府四条畷市に住むAは公務員で四条畷市の職員をしていました。
ある日、大阪府内の電車内で痴漢行為をしていたところを現行犯で周りの人間に取り押さえられ、大阪府四条畷警察署に逮捕されることになりました。
Aは検察官に送致されましたが、勾留請求はされず釈放となりました。
今後の事件処理に不安を覚えたAは痴漢事件に強い弁護士に弁護活動を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです)

【痴漢事件には弁護士を】

痴漢行為は各都道府県で定められているいわゆる迷惑行為防止条例違反となります。
大阪府では「大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」となっており痴漢行為についての罰則は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」が規定されています。
痴漢事件は初犯であれば罰金刑で終わることが多いですが、きちんと活動して示談を締結することができれば、不起訴処分を獲得することもありますし、逆に何もしなければ公判請求されてしまうこともあります。
不起訴処分獲得を目指すうえで一番大切になってくるのは示談が締結できるかどうかです。
しかし、痴漢事件の被害者は加害者本人やその家族からの直接の謝罪を受け入れないことが多いです。
そこで示談交渉の専門家である刑事事件弁護士に依頼するようにしましょう。

【国選弁護人について】

痴漢事件など刑事事件で警察に逮捕された場合、基本的に48時間以内に検察へ送致されることになり、検察は24時間以内に勾留請求をするかどうかを判断します。
そして勾留請求された場合には裁判官が勾留するかどうかを決定していくことになります。
今回の事例のAについては検察官が勾留請求せずに釈放となりましたが、事件が終了したわけではありません。
在宅事件として進んでいき、最終的に起訴不起訴の判断がされることになります。
警察の捜査が開始されてから、起訴される前の状態にいる方については被疑者と呼ばれるのですが、この被疑者段階の国選弁護人については刑事訴訟法37条の2に定められています。

刑事訴訟法第37条の2第1項
被疑者において勾留状が発せられている場合において、被疑者が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判官は、請求により、被疑者のため弁護人を付さなければならない。(略)

痴漢事件は現行犯逮捕されてそのまま勾留されることもありますが、認めている場合は勾留されずに在宅事件として進んでいくことが多いです。
そして、勾留されずに在宅事件となった場合、国選弁護人はつかないことになります。
ここで何もせずに手続きが終わるのを待っていると、罰金刑で前科が付いてしまう可能性が高いです。
不起訴処分を獲得するためにも私選で弁護士を付けるようにしましょう。

【公務員の刑事事件】

今回の事例のAのように公務員の方は前科が付いてしまうことにより、懲戒処分を受ける可能性も高いですし、民間企業の方よりも報道されてしまうリスクが高いです。
そこで、しっかりと刑事事件に強い弁護士に依頼するようにしましょう。
弁護士は報道回避に向けても警察や検察へ働きかけるなどの活動を通じて報道機関へ情報を流さないようにお願いしていきます。
そのうえで、被害者の方との示談交渉も行っていき、ご本人が職を失うことのない様に活動していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件、痴漢事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
私選で弁護人を選任される場合は刑事事件専門弁護士を選任するようにしましょう。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
四条畷警察署までの初回接見費用36,900円

車内検査でマイナスドライバー

2019-02-10

車内検査でマイナスドライバー

~事例~
大阪府高槻市に住むAがある日の休日に車を運転していたところ、パトカーに停止を求められました。
特に交通違反を犯したわけではありませんでしたが、車にへこみがあったことから不審車両だと判断されました。
車内検査を受けているとマイナスドライバ―が出てきてAはいわゆるピッキング防止法違反で逮捕されることになってしまいました。
逮捕の連絡を受けたAの妻は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
この事例はフィクションです

【ピッキング防止法違反】

正式には特殊開錠用具の所持の禁止に関する法律といい、建物に侵入する犯罪の防止を目的として正当な理由なくピッキング用具を所持、携帯することを規制しています。
業務その他の正当な理由がある場合を除いて」第3条では特殊開錠用具を所持すること、第4条では指定侵入工具隠して携帯することを禁止しています。
罰則は第3条、第4条ともに「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が規定されています。
第3条にいう特殊開錠用具とはピックガンなど業者が使うような器具のことを指しているので、一般の方にはあまり関係ないかと思います。
しかし、第4条の指定侵入工具についてはマイナスドライバ―バールを含む工具のことを指します。
これはホームセンターなどにも売っており日曜大工にも使用するような工具が含まれているので、一般の方が普通に持っている場合があります。

ドライバーに関する規定
・先端部が平らでその幅が0.5センチメートル以上
・長さ(専用の柄を取り付けることができるものにあっては、柄を取り付けたときの長さ)が15センチメートル以上

バールに関する規定
・作用するいずれかの幅が2センチメートル以上
・長さが24センチメートル以上

このように第4条は一般的にも使用する工具が規制の対象となっていることから「隠して携帯」した場合に罰則があります。
隠して携帯するとは人目に触れにくい状態で携帯することを指し、車両内に持っていた場合は隠して携帯していたとされてしまうことがあります。
もちろん、ホームセンターなどで購入したものを持ちかえっている途中や仕事で使用するためなど正当な理由があれば処罰されることはありません。

【不審車両に対する車内検査】

今回、Aがピッキング防止法違反で逮捕されてしまったのは、不審車両として職務質問され車内検査を受けたことがきっかけでした。
不審車両に対する職務質問は通常の職務質問と同じ警察官職務執行法を根拠としています。
警察官職務執行法第2条第1項
警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又はすでに行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を停止させて質問することができる

Aの車両は車にへこみがあったことで何らかの事故を起こしたり、巻き込まれたりした可能性があることから職務質問されることになってしまい、車内検査でマイナスドライバーが発見されたことで逮捕につながってしまいました。
ただ、この職務質問や車内検査についてはあくまでも任意の範囲内ということになりますので、強制的に行われたような場合には違法捜査ということになります。
違法捜査だと感じた場合にどのように主張していけばよいかは専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では違法捜査を許さない刑事事件に強い弁護士が初回接見、無料法律相談を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますのでお気軽にお問い合わせください。
大阪府高槻警察署までの初回接見費用37,000円

物を隠すと器物損壊

2019-02-09

物を隠すと器物損壊

 

大阪府交野市に住むAはマンションの隣人Vに対して音がうるさいと腹を立てていました。
何度も注意に行きましたが、一向に改善されなかったため、ある日、Vが家の玄関前に停めていた自転車を近くの空き地に持っていき、放置しました。
後日、大阪府交野警察署から器物損壊の件で話を聞きたいと電話がありましたが、Aは何のことを話しているのか分かりませんでした。
しかし、話をしていくうちに放置した自転車の件だということが分かりました。
マンションと空き地の近くにある防犯カメラに自転車を押すAの姿が映っていたことからAが特定され、器物損壊の容疑者として捜査されることになってしまいました。
困ったAは刑事事件に強い弁護士の無料法律相談へ行くことにしました。
(この事例はフィクションです)

【器物損壊罪】

刑法第261条
器物損壊
「前3条に規定するもの(公用文書等毀棄、私用文書毀棄、建造物等損壊及び同致死傷)のほか、他人の物を損壊し、又は死傷した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する」

他人の物を損壊した場合と、他人の動物を傷害した場合に器物損壊罪が成立します。
損壊とは、物の効用を喪失させることをいいます。
つまり、嫌がらせで物を隠すといった隠匿する行為についても、その物を使えなくしている点で効用を喪失させているので損壊に当たるのです。
今回のような物を隠匿するという器物損壊の事例は、一見すると窃盗罪のように見えますが、窃盗罪には権利者を排除し他人の物を自己の所有物と同様にその経済的用法に従い、利用し又は処分するという不法領得の意思がなければ窃盗罪にはなりません。
今回の事例の様に物を隠すという行為以外にも器物損壊に当たる少し意外な行為として、他人が飼育している魚を放流したり、食器に放尿したり、落書きしたりといった行為が器物損壊にあたるとされた例もあります。
ちなみに器物損壊罪の公訴時効は3年となっておりますので、過去の犯罪行為が発覚して事件になるということも十分にあり得ます。

【器物損壊罪の弁護活動】

器物損壊罪は親告罪ですので、弁護活動としては示談交渉を行っていくことになります。
親告罪とは告訴がなければ、公訴を提起できない罪のことをいいます。
告訴は告訴権者(犯罪により害を被った者)が書面又は口頭で検察官か司法警察員に対してしなければいけません。
なお、告訴の期間は犯人を知った日から6ヶ月以内となります。
親告罪の場合は告訴をされてしまっても被害者との示談を締結し、告訴を取り下げることができれば起訴されることはありません。
しかし、今回の事例のように近隣トラブルが刑事事件に発展したような場合には加害者からの直接の謝罪や示談の要求は受け入れられないことが多いです。
そんな時は専門家である弁護士に示談交渉を依頼するようにしましょう。
示談交渉に強い弁護士に頼んで示談を締結することができれば、不起訴処分となり、前科はつかないことになります。

【近隣トラブル】

今回のAは逮捕されていませんが、近隣トラブルが刑事事件化した場合、被害者の近くに住んでいることになるので、被害者との接触によって証拠隠滅を図る可能性が高いと判断され、逮捕・勾留される可能性は通常の事件よりも高くなります。
もしも、逮捕されてしまった場合には弊所の初回接見サービスをご利用ください。
ご依頼から24時間以内に弁護士が接見に向かいます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件、示談交渉に強い弁護士が初回接見、無料法律相談を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お早めにお問い合わせください。
大阪府交野警察署までの初回接見費用 39,100円

留置場での生活

2019-02-08

~ある日突然逮捕され、留置場での生活を送ることになってしまったら…~

自分には関係ないという方がほとんどだと思いますが、自分には関係なくてもご家族やご友人が逮捕される可能性もあると思います。
逮捕されたご家族が、留置場でどのような生活を送っているか全く想像ができず不安のある方もいるのではないでようか。
その様な方のために、本日は、留置場での看守経験のある元警察官から聞いた、大阪府内の警察署の、留置場の生活についてご紹介いたします。

◇1日のタイムテーブル◇

警察署によって多少の違いはありますが、典型的には、
・午前6時30分~ 起床→布団の片付け、部屋の掃除、洗面
・午前7時~    朝食
・午前7時30分~ 運動
・午後0時~    昼食
・午後5時~    夕食
・午後8時30分~ 布団を敷く、洗面
・午後9時~    就寝
これらの日課時限以外に警察署や検察庁での取調べや弁護士との接見、家族との面会などが行われます。

◇運動◇

留置場では運動場と呼ばれる場所があり、そこで看守が立会いし、髭剃りや爪切り、他の被疑者と雑談などをして過ごします。
運動場と聞くと広いスペースを想像するかと思われますが、ランニングをするまでの広さはなく、警察署によって5畳程度の広さしかない運動場もあります。

◇入浴◇

入浴の回数は夏と冬とで異なりますが、基本的に、週に2回程度、入浴することができます。
複数人での入浴となり、入浴中は看守が自殺防止などのため、監視窓から入浴状況を確認します。
入浴時間は概ね決められており、看守から交代時間を告げられます。

◇洗濯◇

留置場では週に1回程度、看守に洗濯をしてもらいます。
看守が場内の洗濯機と乾燥機を使い洗濯し、洗濯した衣類を戻してもらいます。

◇健康診断◇

留置場には月に1,2回、医師の健康診断を受けます。
通常、身体検察室において、簡単な問診と胸に聴診器を当てる程度です。
緊急に医療機関の受診を希望する場合は、看守に医療機関まで護送してもらい、看守の立会いのもと、医師の診察を受けます。

留置場には常備薬が備えられており、看守に申し出れば、風邪薬、下痢止め、頭痛薬などの簡単な薬を処方してもらえます。
あくまで市販の薬を処方するだけで、日常的に医療機関から処方してもらい服用している薬があれば、先に書いたとおり、看守に医療機関まで護送してもらい、医師に処方してもらいます。

◇食事◇

留置場では官弁と呼ばれる無料で支給される食事と、自弁と呼ばれるお金を払って自費で購入する食事があります。
官弁はパンや簡単な総菜で質素なものが多いのですが、自弁を注文すれば、官弁にはない暖かい弁当や麺類をとることができる場合もがあります。
自弁の種類は、警察署によって異なり、お菓子類も自費で購入することができます。

◇読書◇

留置場では官本と呼ばれる本を無料で借りることができ、房内で過ごす就寝までの間、官本を読むことができます。
借りることができる本は3冊程度を決められていて、朝に自分で借りたい本を選び、房内に持ち込みます。
官本の種類としては、小説や漫画などがあります。
また、好きな本を差し入れてもらって読むことができますが、看守により本の記載内容の確認が行われた後、房内に持ち込むことができます。

◇会話◇

留置場では同部屋の人との会話が禁じられる場合もありますが、基本的には世間話などの会話は認められております。
叫び声や奇声をあげ騒ぐことは禁じられており、注意され、ひどい場合は拘束具を装着されて身体拘束を受けることもあります。

◇手紙◇

接見禁止処分で外部との手紙のやり取りを禁じられている以外は手紙を外部に送ることができます。ボールペンは無料で貸してもらえますが、原則として、被疑者ノートを書いたり、手紙を書くときにしか貸してもらえません。
ボールペンは凶器になり得ますので、使用後は看守に返却しますし、就寝前には必ず回収されます。

◇お金◇

留置場ではお金を稼ぐことはできません。
留置時に所持金がなければご家族やご友人からの差し入れに頼るしかありません。
所持金は、自弁や菓子類、タオル、歯ブラシ等の日用品の購入で使用することができます。

◇気温◇

留置場のイメージだと、壁も床もコンクリートでできていて寒そうなイメージがあると思います。
留置場の房内は畳敷きとなっていて、冷暖房の設備があります。
とはいっても、警察署の築年数によって、古い留置場は床冷えがすることがあるようです。

◇男女の別◇

逮捕されるのは男性も女性も同じです。基本的には同じルールに基づき生活を送ることとなりますが、女性を留置する場合は、担当する看守も女性にしなくてはならないなどの決まりがあります。
したがって、女性を留置できる留置場の数は限られていているので、逮捕された場所から遠く離れた警察署の留置場に留置される場合もあります。

◇留置場と拘置所の違い◇

留置場も拘置所も身柄を拘束する場所という点では同じですが、管轄が違います。
警察署の管轄となっているのが留置場で、法務省の管轄となっているのが拘置所です。
逮捕され、身柄を拘束する必要がある場合、ほとんどが留置場に入ることになり、取調べ担当の警察官が留置場の近くの環境にいるということが、捜査を早く終わらせることができるという犯人の利益にもなるのです。
また、起訴されると基本的に拘置所に移されることがあります。
拘置所は刑務官によって監視を受けることになります。

ご家族、ご友人が逮捕されて、大阪府内の警察署の留置場に収容されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
警察署までの初回接見費用:32,400円~

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