受け子で逮捕された高校生の少年院送致を回避し、保護観察処分となったことで高校に復学することができた事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
◆事件内容と経過◆
大阪府内の私立高校に通う少年は友人に誘われ特殊詐欺事件の受け子をしてしまいました。
ただ犯行を完遂できず現場から逃走する際に警察官の職務質問にあい、警察署に任意同行後、窃盗未遂罪で逮捕されてしまったのです。
少年は10日間の勾留後、観護措置決定によって少年鑑別所に収容されました。
そして少年は、約4週間の観護措置期間を経て少年審判を受けたのですが、その少年審判で下された処分は保護観察処分でした。
少年院送致を免れたことで、少年は高校に復学することができ、更生に向けた一歩を踏み出すこととなりました。
◆結果◆
保護観察
◆解説◆
少年事件は成人事件とは手続きが異なり、勾留後に観護措置の期間が設けられているため、結果的に身体拘束の期間が長くなってしまうことがあります。
今回の少年も、弁護士による観護措置を回避するための活動がかなわず、約4週間、少年鑑別所において観護措置の期間を過ごすこととなりました。
このように少年の早期釈放の願いはかなわなかったのですが、その分、少年審判に向けて十分に準備することができ、より深く少年には反省を深めてもらうことができました。
また親御さんには、少年が更生し再犯しないために、どうすべきかを真剣に考え、どのように取り組んでいくのかを検討いただきました。
特殊詐欺事件は社会的にも影響が大きい事件であり、最近では若年層が受け子等の組織の末端として事件に関わってしまうケースが増加しており、犯罪の類型としては悪質性の高いものに分類されます。
そのため、特殊詐欺事件に関わった少年は少年院送致など、厳しい処分となりがちですが、逮捕後に少年が深く反省し、再発防止に向けた強い意志をもっていることが評価され、保護観察となりました。
大学進学を目指している少年にとって、身体拘束期間が長くなってしまったことは負担になりましたが、保護観察処分に終わったことで、高校に復学できたことが何よりの成果だったのではないでしょうか。

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