~刑法を解説~ 第14章 あへん煙に関する罪

~刑法を解説~14回目の本日は、第14章あへん煙に関する罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

あへん煙に関する罪

第14章にはあへん煙に関する罪について規定されています。
規定されている内容は

第136条 あへん煙輸入等の罪
第137条 あへん煙吸食器具輸入等の罪 
第138条 税関職員によるあへん煙輸入等の罪
第139条 あへん煙吸食罪及びあへん煙吸食場所提供罪
第140条 あへん煙等所持罪
第141条 第136条~第140条の未遂罪

この章では「あへん」に関する規制がなされています。
刑法の中で規制されている薬物は、このあへんだけで、あへんの中でも、この章の規制対象となるのは、自然界に生息するけしの液汁を乾燥凝固させた「生あへん」と「あへん煙膏(あへん煙)」だけで、生あへんを医薬品ように加工して生成される「あへん末」については、刑法ではなく、麻薬及び向精神薬取締法によって規制されています。

まず第136条では、あへん煙の輸入や製造、販売、そして販売目的の所持が規制されています。
続いて第137条では、あへん煙吸食するための器具を輸入や製造、販売、そして販売目的の所持が規制されています。
ちなみに「吸食」とは、覚醒剤や大麻等の規制薬物でいうところの「使用」を意味し、刑法上は、あへん煙を人体内に摂取するために消費することをいいます。
第138条では、税関職員が、あへん煙やあへん煙の吸食器具を輸入したり、輸入を許可することを規制しています。
この条文は、あへん煙が密輸入されることを防止するために、本来その取締りを行うべき税関職員に対して特則を設けたもので、当然のことながら前2条よりも罰則は厳しくなっています。
そして第139条ではあへん煙を吸食することと、吸食する建物や部屋を提供することを規制しています。
また第140条ではあへん煙や、あへん煙を吸食するための器具を所持することが規制されています。
第136条や第137条では、あへん煙やあへん煙の吸食器具を販売目的で所持することが規制されていたのに対して、第140条では、吸食目的で所持することを規制しています。
そして第141条で、第136条から第140条までの未遂行為も罰する旨が規定されています。

あへん煙に関する罪の罰則

あへん煙輸入等罪の法定刑は「6月以上7年以下の懲役」です。
あへん煙吸食器具輸入等罪の法定刑は「3月以上5年以下の懲役」です。 
税関職員によるあへん煙輸入等罪の法定刑は「1年以上10年以下の懲役」です。
あへん煙吸食罪の法定刑は「3年以下の懲役」です。
あへん煙吸食場所提供罪の法定刑は「6月以上7年以下の懲役」です。
あへん煙等所持罪の法定刑は「1年以下の懲役」です。

「~刑法を解説~第15章飲料水に関する罪」に続く

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