【特集】飲食店でのイタズラ 刑事事件になる可能性も!!~①~

飲食店でのイタズラが、ネットニュースなどで話題になり、世間を騒がせています。
最近では、SNSの閲覧数を上げるために過激な内容を投稿する若者が増加する傾向にあるようですが、今話題になっている飲食店でのイタズラ行為は、投稿した内容によっては刑事事件に発展するだけでなく、お店から多額の損害賠償を請求されるおそれがあるので注意が必要です。
そこで本日のコラムでは、ここ最近、世間を騒がせているイタズラ動画が、どのような刑事事件に発展する可能性があるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部の見解をご紹介します。

インターネットの大手検索サイトで調べただけでも、現在、世間を騒がせているイタズラ動画は

  • 回転寿司店においてレーンを流れている皿から寿司だけをとって食べる。
  • 回転寿司店において醤油さしを舐め回す。
  • 回転寿司店においてレーンを流れている寿司に唾を付ける。
  • 卓上の紅ショウガの容器に口を付けて紅ショウガを食べる。
  • 口に入れて使用した爪楊枝を容器に戻す。

等々、にわかに信じがたい内容のものが多数ありました。
明らかに成人している大人が、イタズラ行為を行っている動画が散見されたことにも驚きました。

業務妨害

これらのイタズラ行為が刑事事件に発展した場合、まず考えられるのが業務妨害です。
刑法で規定されている業務妨害には、偽計業務妨害威力業務妨害がありますが、その違いは、業務妨害する方法が、偽計によるものなのか、威力によるものなのかの違いで、今回の場合、威力業務妨害罪が適用される可能性が高いかと思います。
業務妨害罪の法定刑は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」と定められています。
成人の場合は、起訴されて有罪が確定すればこの法定刑内の刑事罰が科せられることになります。
少年の場合は、逆送されない限りは、この法定刑の適用を受けません。家庭裁判所に送致後、少年審判を受けることになれば、その少年審判で処分が決定しますが、それまでに少年鑑別所に収容される可能性があります。

業務妨害罪の成立には、実際に業務を妨害した事実まで必要とされていませんが、報道を見る限りで、被害にあった飲食店は、一時的にお店を閉店して消毒作業を行う等しており、こういったイタズラ行為によって本来の業務を妨害されていることは間違いないかと思われます。

~明日に続く~

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