~事件~
先日、大阪府富田林警察署に留置されていた男性被告人が、弁護士との接見が終了した直後に、接見室のアクリル板をこじ開けて逃走するという前代未聞の加重逃走事件が発生しました。
大阪府警察は、逃走した被告人の発見に捜査を尽くしているようですが、未だに発見されておりません。(実際に発生した事件です。)
【留置場からの逃走】
少し前に、刑務所に服役中の受刑者が逃走する事件が発生し世間を騒がせましたが、今回起こった事件は、警察署の留置場から逃走するといった非常に珍しい事件です。
弁護士接見は、これまでこのコラムでも何度か説明させていただいていますが、警察署の接見室という密室で、弁護士と留置人(被疑者、被告人)の二人きりで行われます。
しかし二人の間にはアクリル板が設置されており、接見室は完全に二分されているのが通常で、自由に行き交うことはおろか、物の受渡等もできません。
今回の事件は、そんな接見室から逃走したというのですから、刑事事件を専門に扱っている弁護士も驚くばかりです。
【加重逃走罪】
さて今回の事件で逃走した被告人は加重逃走罪で指名手配されているようですが、「加重逃走罪」とはどのような法律なのでしょうか。
加重逃走罪は、刑法第98条に定められた法律です。
加重逃走罪の主体となるのは、刑務所に服役中の受刑者や、警察署の留置場や拘置所に勾留中の被疑者、被告人等です。
これらの者が、拘禁場若しくは拘束の器具を損壊し、暴行若しくは脅迫をし、又は二人以上通謀して逃走すれば、加重逃走罪となります。
加重逃走罪で起訴されて有罪が確定すれば3月以上5年以下の懲役が科せられます。
明日も引き続き、富田林市で発生した加重逃走事件を刑事事件に強い弁護士が解説します。
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大阪府富田林警察署までの初回接見費用:39,500円