【少年による性犯罪】大阪の弁護士 わいせつ目的誘拐等事件で接見を重ねて少年の信頼を得る弁護士
■事件概要■
ご依頼者様の息子様(高校生、別種前歴あり)が、被害者女児を自分の車に乗せて移動した上、車内でわいせつ行為を行ったという、わいせつ目的誘拐・強制わいせつ・監禁事件です。
この事件では、事件当日から約3週間後に警察官が自宅に来て息子様は通常逮捕され、その後20日間に及ぶ勾留がなされ、弊所がご相談を受けたときには、すでに事件は家庭裁判所に送致されていました。
そして、家庭裁判所への送致後も、観護措置の決定がなされており、息子様は長期の身体拘束を余儀なくされていました。
■事件経過と弁護活動■
息子様には既に国選の付添人が就いていましたが、事件の大きさ等から私選の弁護士への切り替えを検討しているとのことで、ご依頼者様から弊所までご連絡くださいました。
弁護士は事件の詳細を聴取し、今後の弁護方針を決定するために、すぐに少年鑑別所まで面会に向かいました。
息子様は事件のことを否認しており、弁護士は、事件の目撃証言や現場に残されたDNAの鑑定結果等、供述証拠・客観証拠を一から洗い直しました。
弁護士の方でも一部DNA再鑑定を行うなど、徹底的に証拠関係の精査を行いました。
その後も、弁護士は何度も息子様の面会に訪れ、息子様に事実の確認や現在の弁護活動の状況などを逐一報告しました。
何度も面会を重ねるうち、弊所の弁護士の事件にかける熱意と、親身になって今後のことについて相談に乗り丁寧な説明を行う姿勢を前に、息子様も弊所の弁護士を信頼してくださいました。
そして、息子様は今回の事件の否認姿勢について、自分の将来に対する不安等故に、怖くなって嘘をついてしまったのだと話してくれました。
少年事件では、少年の未熟性等ゆえに、少年がなかなか本当のことを話せないということも少なくありません。
この様な場合に重要になるのが、弁護士と少年とがいかに信頼関係を築けるかという点です。
そして、信頼関係を築くためには、少年と何度も面会を重ねる等して少しずつ少年の心を開かせる必要があります。
また、少年に接することに慣れている、少年事件経験の豊富な弁護士の存在も大事です。
本件でも、最終審判前に息子様が真実を語ってくれたことにより、弁護士はすぐに方針を変更し、その後の付添人活動を全力で行いました。
事件の大きさに加え、これまで否認を貫き通してきたこと等から、検察庁に事件が逆送され、通常の刑事事件手続を受けなければならない可能性もありました。
しかし、弁護士の臨機応変な対応もあって、少年院送致という結果ではあるものの、ぎりぎり少年手続きの中で収まることができ、しかも、少年院収容期間についても、今回の事件内容に照らすと非常に短いものとなったのです。
担当裁判官や家庭裁判所調査官も、事件後の少年の変化・弁護士の活動を最大限評価し、同種事案と比べてもだいぶ穏やかな処分にしたと言ってくださいました。
親であるご依頼者様も、以上のような弁護士の対応に大変感謝していただける結果となりました。
この様な結果を得られたのも、少年事件を専門とする弁護士の熱意と手腕があってこそだと考えております。