監禁罪で、大阪府堺警察署に逮捕されたA(堺市在住、30歳、会社員)に選任されている刑事事件に強い弁護士は、Aの勾留期間中に、被害者と示談しました。
(フィクションです。)
監禁罪で勾留期間中に被害者と示談した場合、刑事処分はどのようになるのでしょうか?
堺市で刑事事件を専門に扱う弁護士が解説します。
※監禁罪※
監禁罪は、不法に人を監禁する事によって成立する犯罪で、起訴されて有罪が確定すれば「3月以上7年以下の懲役」が科せられます。
~監禁とは~
人が一定の区域から出る事を不可能若しくは著しく困難にし、その行動の自由を奪い、人の行動の自由を場所的に拘束する事です。
監禁する場所は必ずしも区画された場所である必要はなく、嫌がる人をオートバイの荷台に乗せたまま走行した場合も監禁罪が成立する可能性があります。
~監禁の方法~
監禁の方法は制限されておらず、暴行、脅迫を手段とする有形的方法は当然のこと、人の恐怖心、しゅう恥心を利用したりするものや、偽計によって被害者の錯誤を利用したりする等の、無形的方法によるものでもよいとされています。
~被害者の意識~
上記のように、監禁の方法には制限がありませんので、被害者の錯誤を利用しての監禁でも監禁罪は成立する場合があります。
つまり監禁時に、被害者が、自らが監禁されている認識を持たなかった場合でも、監禁罪が成立する場合があります。
※示談※
監禁罪は親告罪ではないので、被害者との示談が成立したからといって100パーセント刑事罰を免れる事ができるわけではありません。
しかし、検察官が起訴するか否かを判断する上で、被害者の処罰意思は大きく考慮される事となります。
もし、勾留期間中に被害者と示談する事ができていれば、起訴される可能性は低くなりますし、例え起訴されたとしても、軽い処分が予想されます。