年齢切迫少年の弁護活動
年齢切迫少年の弁護活動について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
~事例~
大阪市城東区に住む大学生のA(19歳)はある日、窃盗事件を起こしてしまいました。
大阪府城東警察署が捜査をしていくことになりましたが、Aの事件は逮捕されていない在宅事件ということもあり、半年ほど動きのない状態でした。
このまま、20歳を迎えてしまうとどうなってしまうのかと考えたAは両親と共に少年事件に強い弁護士の無料法律相談へ行くことにしました。
(この事例はフィクションです)
刑法第235条窃盗罪「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」
少年審判
20歳未満の方が刑事事件を起こしてしまった場合、少年事件として成人とは異なった流れで事件は進行していき、家庭裁判所で審判を受けることになります。
そして、少年審判で受ける保護観察や少年院送致といった処分については前歴にはなりますが、前科とはなりません。
しかし、いわゆる逆送という制度があり、一定の場合には事件が検察官へと戻され、成人と同じ手続で裁判を受けなければならない場合が存在します。
逆送
いわゆる逆送については少年法に規定されており、原則的に「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件」で犯行時に少年が16歳以上である場合、また、例外的に「死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件」で家庭裁判所が刑事処分相当と判断した場合には検察庁へ事件が戻され、成人と同じ刑事手続きが進んでいくことになります。
そして年齢超過による逆送については以下のように規定されています。
少年法第19条第2項
「家庭裁判所は、調査の結果、本人が20歳以上であることが判明したときは、決定をもって、事件を管轄する地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない」
少年法第23条第3項
「第19条第2項の規定は、家庭裁判所の審判の結果、本人が20歳以上であることが判明した場合に準用する」
すなわち、少年審判の審決を受けるまでに20歳を迎えた場合、成人と同じ手続きで処理されることになります。
原則として逆送された事件については起訴されてしまうことになります。(少年法第45条5号)が、年齢超過で逆送された場合はこの規定は準用されておらず、不起訴となる可能性があります。(少年法第45条の2)
年齢超過での前科
少年の時に犯した罪について、逆送されて有罪判決を受けてしまった場合についての前科については成人の場合とは少し違った取り扱いがされることになります。
少年法第60条に規定されており、「少年のとき犯した罪により」刑に処せられ、その刑の執行を受け終わったときなどについて「人の資格に関する法令の適用については、将来に向って刑の言渡を受けなかったものとみなす」とされています。
ここにいう人の資格に関する法令とは弁護士法などの資格に関する法や公務員法のことを指し、このような法律「禁錮以上の刑に処された者」といったような規定には該当しないということをいいます。
ただし、このような規定があるとはいえ、成人と同じ裁判を受けなければいけませんし、やはり前科としては残ってしまうことになります。
やはり、少年審判で事件を終了させることができるほうが良いでしょう。
弁護士が付けば、在宅事件であっても警察や検察官に捜査や送致を急いでもらえるよう交渉したり家庭裁判所との日程も交渉していったりと少年事件手続で事件を終結させるために活動していきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では少年事件、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
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大阪府城東警察署までの初回接見費用 36,000円
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