~事件~
大阪府警の警察官2人が風俗店に関する捜査情報を漏らした見返りに、行政書士らから接待を受けていたとして加重収賄や地方公務員法違反の疑いで逮捕されました。
この事件では、警察官を接待した行政書士らが贈賄容疑で逮捕されています。
(平成30年7月20日に報道された報道各社のニュースを参考)
現職の警察官が捜査情報を漏らすという贈収賄事件が発覚し世間を騒がせています。
この贈収賄事件を大阪の刑事事件に強い弁護士が解説します。
~事件の詳細~
大阪府警の発表によりますと、今年1月に別の事件で逮捕された風俗関係者が「現職の警察官から事前に情報を得ていた」と供述したことが事件の端緒となり、今回の事件が発覚したようです。
贈賄容疑で逮捕されたのは、風俗店等の営業許可を代行する行政書士と、この行政書士の事務所に勤務していた大阪府警の元警察官です。
行政書士の指示で、元警察官が、加重収賄容疑で逮捕された現職の警察官2名を接待し、その見返りに、捜査情報を得ていたようです。逮捕された警察官2名はともに違法風俗店の取締りを行う生活安全課に勤務する警察官でした。
~贈収賄事件~
今回の贈収賄事件は
①捜査情報を提供する見返りに接待を受ける警察官の収賄行為
②接待する見返りに捜査情報を得る行政書士らの贈賄行為
によって成り立っています。
収賄行為とは、公務員が、その職務に関し賄賂を受け取ることです。
ここでいう「賄賂」とは、金銭、物品に限られず、有形無形を問わず、人の需要、欲望を満たす一切の利益を意味します。
贈賄行為とは、公務員に対して賄賂を渡すことです。
贈収賄事件は、収賄行為と贈賄行為によって成り立ち、何れかだけが成立することはありません。(贈賄の申込みのみの成立はあり得る)
この様な関係にある法律を、必要的共犯といいます。
明日は、収賄行為と贈賄行為の詳細を解説します。
大阪の刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。