ネコババでも報道の可能性
ネコババの報道について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
事例
大阪府枚方市に住む大学生のAはあるとき、落ちていた財布を見つけました。
中には5万円ほど入っておりAは中身を抜いて財布を捨てました。
近くの防犯カメラにはその様子が映っており、Aは大阪府枚方警察署で取調べを受けることになりました。
不安になったAは両親と共に大阪の刑事事件に強い弁護士の無料法律相談へ行くことにしました。
前科が付いてしまったり、報道されてしまったりすることで、就職の内定が取り消されてしまうと思ったAは弁護士に弁護活動を依頼することにしました。
(この事例フィクションです)
遺失物等横領罪
「遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する」
ネコババ
今回のAのように、落ちていたものを警察に届けずに自分で持ち帰ってしまうことを一般にネコババと呼びます。
ネコババというと軽く思わるかもしれませんが、刑法上は遺失物横領罪となり、「1年以下の懲役又は10万円以下の罰金」が規定されています。
横領した金額や前科の有無によっても処分は変わってきますが、起訴されて正式な裁判を受けることになってしまうことも少なくありません。
処分についての見通しは、経験や知識が必要となりますので、専門家である弁護士に相談するようにしましょう。
刑事事件と報道
何か刑事事件を起こしてしまったとき、一般にお勤めの方もそうですが、特に内定中の大学生や公務員の方については報道されてしまうことにより、内定取消しや懲戒処分といったことになりかねません。
そのため、報道されるかどうかはとても気になることかと思います。
ニュース等で刑事事件を目にするとき、逮捕、送検(書類送検)、起訴という言葉をよく聞くことかと思います。
やはり、これらのタイミングが報道されやすいことになります。
まずは逮捕されたとき、刑事事件となってしまった一番初めの段階です。
現行犯逮捕の場合は特に事件が起こって間もないということもあり、報道されることが多いです。
次の送検については、事件が検察官に送致されたときのことを指します。
よく耳にする書類送検とは、特に身体拘束を受けていない在宅事件の際に使われています。
逮捕されていない在宅事件であっても、事件が検察官に送られたタイミングで報道されてしまうことがあるのです。
そして、起訴されたときや、まれに不起訴となったときにも報道されることもあります。
報道回避を含む弁護活動
遺失物横領罪の弁護活動としては、まず被害弁償を含む示談交渉が挙げられます。
しかし、警察は被害者が教えてよいと言わなければ、連絡先などの情報を教えません。
被害者は、加害者本人へは教えたくないということが多いので、示談交渉を行っていくためには弁護士を入れたほうがよいでしょう。
今回のケースの様に身体拘束を受けていない、いわゆる在宅事件では起訴されなければ国選弁護人は付きません。
弁護人がいない状況では、示談交渉ができる可能性も低くなりますし、報道回避に向けた活動も難しくなります。
報道は基本的に警察から報道機関に対して発表することになるので、報道を回避するための確実な方法はありません。
しかし、弁護士がいれば本人の事情などを説明することで警察や検察に対して報道しないようにと働きかけることができます。
ネコババといっても刑事事件の容疑者として報道されてしまうと、社会的影響は大きなものとなってしまいます。
また、示談交渉ができなければ前科が付いてしまう可能性もあります。
軽い気持ちで行った行為がその後の人生に大きく影響を及ぼしてしまう可能性がありますので、処分が出てしまい、後悔する前に弁護士に依頼し、最善の活動をしていくようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が初回接見、無料法律相談を行っています。
フリーダイヤル0120-631-881にてご予約を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
大阪府枚方警察署までの初回接見費用:37,600円
法律相談料:初回無料