無施錠の軽トラックの車内から発泡酒等を盗んだとして窃盗罪に問われた男性の刑事裁判で、裁判官はおとり捜査の違法性を認め、男性に無罪判決を言い渡しました。
(この事件は、鹿児島県で実際に起こった窃盗事件の刑事裁判を参考にしています。)
おとり捜査
「おとり捜査」とは、警察等の捜査機関が、身分や目的を隠して、捜査対象者が犯罪を実行するように働きかける捜査方法で、大きく分けて「機会提供型」と「犯意誘発型」の二種類があります。
基本的に日本では、おとり捜査によって犯人を逮捕する事は認められていませんが、おとり捜査することに対して、必要性と相当性が認められる被害者の存在しない事件に限っては、おとり捜査が認められる事もあり、その判断は非常に難しいものです。
機会提供型
機会提供型のおとり捜査は、薬物事件の捜査でよく使われる捜査手法です。
最初から犯罪を実行する意思のある人に対して、その犯罪を実行するよう働きかけて、実際に犯行に及んだところで逮捕するといった捜査方法を機会提供型のおとり捜査と言います。
機会提供型のおとり捜査については、おとり捜査する事の必要性と相当性が認められた場合は、おとり捜査であっても適法な捜査と認められる可能性が高いと言えるでしょう。
犯意誘発型
日本では、犯意誘発型のおとり捜査は認められていない違法捜査です。
犯意誘発型のおとり捜査とは、何ら犯罪を犯そうと思っていない人に対して、犯罪を犯すよう働きかけ、その人に犯罪を犯す意思を決定させ、実際に犯行に及んだところで逮捕するといった捜査方法です。
今回の、無罪が言い渡された窃盗事件では、犯人を逮捕する際の捜査方法が、犯意誘発型のおとり捜査と認められて、無罪となりました。
おとり捜査の違法性の判断については、非常に高度な専門知識が必要とされます。
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