【大阪の刑事事件】自転車の占有離脱物横領事件被疑者が警察署での被疑者指紋の採取を拒否できるか 大阪の刑事事件に強い弁護士が刑事手続きを解説
~ケース~
大阪府在住の会社員Aは、数日前から自宅前に止めてあった鍵の壊れた自転車に乗っていたところ、警察官に捕まり、占有離脱物横領罪で警察署で取調べを受けました。
自転車の持ち主が被害届を提出しなかった事からAは微罪処分となりましたが、警察官に被疑者指紋の採取を求められています。
Aは、被疑者指紋の採取を拒否できるのか、刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(このお話はフィンクションです。)
警察には、事件被疑者を逮捕した場合はその被疑者の指紋を採取しなければならない旨の規則があります。
この規則に則って、日本全国の警察署では犯罪被疑者を逮捕した場合は、警察署に備え付けられた専用の機械を用いて、両手の指掌紋(場合によって足紋)を採取すると共に、顔、全身の写真撮影、体重、身長等の計測を行っています。
また最近では口の中の粘膜(口腔内細胞)からDNAも採取しています。
そしてこの様な資料はデータベース化されて、警察庁で半永久的に管理、保管され、その後の犯罪捜査に活用されるのですが、はたして被疑者指紋の採取を拒否する事はできるのでしょうか。
警察で定められている指掌紋の取り扱い規則では、「逮捕した被疑者には指紋採取をしなければならない。」旨が明記されていますが、不拘束の被疑者については「被疑者の承諾を得て指紋採取をしなければならない。」旨が明記されています。
つまり、逮捕された被疑者は強制的に指紋を採取されるが、Aの様に逮捕されていない犯罪被疑者については、あくまで任意であるので、指紋の採取を拒否できるという事です。
ただ、現状は半強制的に採取されているようで、ある方は、取り扱った警察官から「指紋採取に応じたら逮捕しない。」と言われて渋々指紋の採取に応じたようです。
ちなみに刑事訴訟法第218条には、指紋を採取したり、写真撮影、体重、身長等の計測には裁判官の発する各種令状が必要である事が明記されていますが、身体の拘束を受けている被疑者については、被疑者を裸にしない限り令状を必要としない事を定めています。
Aの様に軽微な犯罪を犯してしまった方の精神的なストレスは計り知れないものがあります。
その上に、自身の指紋や写真、DNAを警察署で採取されるとなれば、その後の生活においても、相当なストレスを感じる事は間違いありません。
それらのストレスを少しでも軽減できる術があるのであれば、弁護士がそれに協力させていただきます。
警察署での指紋採取を拒否したい方、刑事手続きに疑問がある方は、大阪の刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へのご相談は0120-631-881までお電話ください。
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