大麻所持の容疑で警察に逮捕された高校生の、勾留阻止と不処分の獲得に成功した弁護活動と、お客様の声を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が紹介します。
事件概要と弁護活動
依頼者の息子様(男子高校生)は、大阪市内の商業施設において、友人と共に乾燥大麻を所持していたことが警察官の職務質問によって発覚し、その場で現行犯逮捕されました。
息子様の逮捕を知った依頼者に、初回接見サービスをご利用いただき、その後の弁護活動を担当することになった弁護士は、まず息子様を早期釈放するための活動を行いました。
警察から送致を受けた検察官は息子様の勾留を裁判所に請求しましたが、この請求に対して弁護士が釈放を求める意見書を提出したのです。
その結果、検察官の請求は却下され、息子様の早期釈放を実現することができました。
釈放後、息子様は在宅で警察、検察官の取調べを受け、その後、家庭裁判所に送致されたのですが、それまでの間に、弁護士は息子様に薬物講習を受講していただき、薬物の正しい知識を身に着けてもらうと共に、様々な課題を課して、どうして薬物に手を出してしまったのか等をよく考えてもらいました。
そして一緒に暮らすご家族様にも、息子様の監視監督を徹底してもらうと共に、再発防止策に取り組んでいただきました。
そうしたところ、こういった取り組みが評価されたのか、事件発覚から半年以上経過して行われた少年審判で不処分が決定したのです。
結果
勾留阻止
不処分
弁護活動を終えて
少年事件は、成人事件に比べると捜査段階での勾留が決定しにくい傾向にありますが、今回のような共犯者のいる薬物事件は、例え少年事件であっても、共犯者同士が口裏合わせをして事実を歪曲する可能性が高いことから勾留が決定することがほとんどです。
今回の弁護活動では、勾留阻止の申し立てをする際に、今後の手続きに支障が出ないように、ご家族で、釈放された息子様の監視監督体制をしっかりと整えていただいたことから、勾留を阻止できたものと思います。
薬物事件の常習性や、再犯率、そして昨今の大麻事件の若年化を鑑みると、少年による薬物事件は非常に厳しい処分となり、場合によっては初犯であっても少年院送致される例も少なくありません。
そういった薬物事件の特性を十分に理解した上での、付添人活動を推進したことが、不処分という最高の結果を得ることができた一つの要因でもあるでしょう。