【貝塚市の事件】菓子パンに針 偽計業務妨害罪で逮捕

【貝塚市の事件】菓子パンに針を刺した男が、偽計業務妨害罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

事件内容(12月16日配信のABCニュースを引用

大阪府貝塚市の100円均一ショップに陳列された、商品の菓子パンとインスタントラーメン合わせて3袋に、待ち針や縫い針を刺して、店の業務を妨害したとして、偽計業務妨害罪で79歳の男が逮捕されました。
商品を購入した客が針が入っていることに気付いて事件が発覚し、その後、大阪府貝塚警察署が防犯カメラ映像を精査するなどして犯人を割り出したようです。
逮捕された男は「店員の接客態度が気に入らなかったので、店を困らせようとして家から持ってきた針をパンに刺しました」と容疑を認めているようです。

今回の事件は、商品を購入した客が口に入れる前に針の存在に気付いたので怪我人はいないようですが、一歩間違えれば怪我人が出てもおかしくない事件です。
まずは、今回適用された偽計業務妨害罪について解説します。

偽計業務妨害罪

「偽計業務妨害罪」は刑法第233条に規定されている犯罪行為で、虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて人の業務を妨害することで成立します。
虚偽の風説とは、簡単にいうと「嘘の情報」のことで、流布とは「不特定又は多数の人に伝える」ことです。
そして流布された虚偽の風説によって、人の業務を妨害すれば偽計業務妨害罪になるのですが、今回の事件は風説の流布による業務妨害ではなく、偽計を用いての業務妨害となります。
裁判では、計略や策略を講じるなど威力以外の不正な手段を用いて業務を妨害すれば偽計業務妨害罪に該当するとされているようです。

偽計業務妨害罪の量刑は

偽計業務妨害罪の法定刑は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
起訴されて有罪が確定すればこの法定刑内の刑事罰が言い渡される事となりますが、今回は、報道されている100円均一ショップ以外の別のお店でも同じような被害が確認されているようですので、もし逮捕された男が別のお店でも同様の事件を起こしていたとすると、複数件の偽計業務妨害罪が成立し、それぞれは併合罪となります。
併合罪が適応される場合、犯した罪の重い方の1.5倍が刑期の上限となるので、最長で4年6月の懲役刑が言い渡される可能性があります。

刑事事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
刑事弁護活動は、いかに早く弁護活動を開始するかで、その後の手続きや最終的な結果が大きく変わると言われています。
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