Archive for the ‘未分類’ Category
【事件速報】大阪府浪速警察署で遺留品の現金紛失
大阪府警は、大阪市浪速区で発生した変死事案の現場で発見された現金の一部を紛失したと発表しました。
本日のコラムでは、このあってはならない不可解な事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
事件概要(9月23日配信のテレ朝ニュースから引用)
大阪府警の発表によりますと、今回紛失したのは、大阪市浪速区のマンションの一室で発生した変死現場で発見された現金だということです。
変死現場に臨場した警察官が、この変死現場で現金11万円が入った封筒を発見し、遺留品として警察署に持ち帰ったようです。
そして、警察署において封筒から3万円が紛失していたことに気付いたとのことです。
大阪府警は封筒に触れる可能性があった警察官18人から事情聴取をしていたようですが、紛失した原因は判明しておらず、今後、窃盗事件として捜査するようです。
弁護士の見解
警察は、主に事件や事故を扱っていますが、その手続きの過程で様々な金品を証拠品として押収します。
記事を読む限り今回の場合、警察は変死事案として現場に臨場したようです。
変死事案とは、事件捜査の端緒となる警察活動の一つで、主に孤独死した方など、遺体が発見された現場に警察官が臨場し、その現場を確認したり、ご遺体を検視するなどすることです。
ここで事件性があると判断されると本格的な犯罪捜査が開始されるのですが、事件性がないと判断されると行政の手続きに移行します。
今回の事件で事件性の有無は発表されていませんが、この変死事案を取り扱う最中に発生したようです。
変死事案を取り扱う警察官は、遺体発見現場の写真を撮影しており、特に遺体の周辺や、貴重品の発見場所は、事件化された際に重要な証拠となるため、より重点的に、そして慎重に証拠保全が行われ、貴重品は警察署に持ち帰るか、その場で遺族に引き渡されるでしょう。
今回は11万円在住の封筒が現場で発見されているようなので、現場では金額が確認されて、紙幣が写真撮影されていたことでしょうから、発見時に紙幣の数を数え間違えたという可能性は考えづらいでしょうから、何者かが封筒から3万円を抜き取った窃盗事件として警察が捜査するのは妥当な判断でしょう。
ただ最近は大なり小なり、警察は不祥事を全て公表する傾向にあり、こうして発表する以上は客観的な証拠の捜査を終えてのことだと思われます。
警察署内にはいくつかの監視カメラが設置されているかと思われますが、こうしたカメラ映像からも犯人が特定されていない可能性が高く、今後の捜査で犯人を特定するのは非常に困難かもしれません。
刑事手続きにおける保釈 その要件と保釈金の法律解説と事例
刑事手続きにおいて、保釈は非常に重要なプロセスです。
しかし、保釈の要件や保釈金についての理解は一般的には十分ではありません。
そこで本記事では、法律の観点から保釈の要件と保釈金について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が、詳しく解説します。
保釈とは
刑事手続きにおいて、「保釈」とは何か、まず基本的な概念から説明しましょう。
保釈とは、起訴後勾留によって身体拘束されている被告人が、裁判が終わるまでの間、身体拘束を解かれ、自由に日常生活を送れるようになる制度です。
ただし、保釈は無制限に認められるわけではありません。
一定の「要件」を満たさなければならないという制約があり、それに加えて、保釈金が設定されます。
この保釈金は、裁判所が被告人が裁判に出廷するための担保として、現金を預かることです。
保釈の要件
刑事手続きにおいて保釈が認められるための要件は厳格です。
まず、裁判官に判断が委ねられている裁量保釈の場合は、「逃亡の恐れが低い」と「証拠隠滅の恐れが低い」と判断されることが重要です。
これは、被告人がきちんと裁判に出廷する、または証拠を隠滅しないと認められた場合に該当します。
次に、被告人の身体状態や年齢、家庭状況なども考慮される場合があります。
高齢である、または健康状態が悪いといった理由で勾留が不適当と判断されれば、保釈が認められる可能性が高まります。
最後に、保釈金が納付されることです。
この保釈金は、被告人が裁判に出席するための「保証」の一形態であり、金額は裁判所によって設定されます。
保釈金とは何か
保釈金とは、被告人が裁判に出席する担保として裁判所に預ける金銭のことを指します。
この金額は、裁判所が設定し、基本的には保釈を許可する裁判官の裁量で決定します。
保釈金は、被告人が裁判の途中で逃亡した場合に没収されることもあるため、その存在自体が被告人にとっての重要な「義務」となります。
保釈金は一般に、被告人やその保証人が納付するものです。
納付された保釈金は、裁判が終了し、被告人が裁判に全て出席した場合には返還されます。
ただし、出席しなかった場合や条件に違反した場合は、保釈金は没収される可能性があります。
また、保釈金の金額は非常に高額な場合もあります。
特に重大な犯罪で逮捕された場合、数千万円単位の保釈金が設定されることも少なくありません。
この金額は、犯罪の重さ、被告人の財産状況、再犯のリスク等を考慮して裁判所が決定します。
保釈金の設定基準
保釈金の設定には一定の基準が存在します。
これらの基準は、犯罪の性質、被告人の過去の犯罪歴、財産状況など多くの要素に基づいています。
一般的に、犯罪が重大であればあるほど、設定される保釈金の額も高くなります。
また、被告人の財産状況も大きく影響します。
財産が多い場合、その人が逃亡するリスクを抑制するために、より高額な保釈金が設定される場合があります。
さらに、社会的評価や職業、家庭状況なども考慮されることがあります。
例えば、定職に就いている人や、家庭があり社会的に安定している人の場合、逃亡のリスクが低いと判断され、相対的に低額の保釈金が設定される可能性があります。
また、裁判所は特別な状況や事情を考慮する場合もあります。
例えば、被告人が病気で医療が必要な場合や、高齢である等、勾留が困難な状況にある場合は、それを考慮して保釈金が設定されることがあります。
保釈の申請プロセス
保釈を受けるためには、まず申請が必要です。
この申請は一般的に、被告人自身やその弁護士、場合によっては家族が行うことができますが、法律的な書類の作成が必要となるため、被告人の弁護人である弁護士が行うことが一般的です。
ここではその手続きと必要な書類について簡単に説明します。
最初に、保釈の申請書を裁判所に提出する必要があります。
この申請書には、保釈の要件が満たされている理由を具体的に説明するセクションがあります。
裁判所はこの申請書を基に、保釈を認めるかどうかの判断を行います。
次に、保釈金の納付が求められます。
前述したように、この金額は裁判所が設定し、被告人やその保証人が納付するものです。
裁判官が保釈を決定し、保釈金が裁判所に納付された後、実際に被告人は釈放されます。
また、保釈が認められた後も、一定の「条件」が課されることが多いです。
例えば、住居を指定されたり、特定の場所への立ち入りを禁じられる等、多くの制限が付く場合があります。
このように、保釈の申請プロセスはいくつかの手続きと書類が必要なものです。
そして、これらのプロセスを正確に経ることで、最終的に保釈が認められるわけです。
実際の保釈事例
保釈がどのような状況で認められるのか、具体的な事例を通じて解説します。
まず、一例として高齢の被告人がいたケースを考えます。
この被告人は健康状態が悪く、長期間の勾留が困難であると判断されました。
このような特別な状況を考慮して、裁判所は比較的低額の保釈金で保釈を認めました。
次に、有名な企業家が逮捕された事例です。
この被告人は裕福であり、その財産状況が逃亡のリスクを高めるとされました。
その結果、非常に高額な保釈金が設定されましたが、それに応じて保釈が認められました。
最後に、犯罪歴が無く、社会的に安定した生活を送っている被告人のケースです。
この被告人は定職に就いており、家庭もありました。
裁判所はこれらの要素を高く評価し、逃亡のリスクが低いと判断。
その結果、相対的に低額な保釈金で保釈が認められました。
このような事例を通じて、保釈が認められる状況は多様であることがわかります。
それぞれのケースで、裁判所は総合的に被告人の状況を考慮し、保釈の可否を決定しています。
保釈が認められないケースとその理由
保釈が認められないケースも存在します、そしてそれには明確な理由があります。
ここではその主なケースと理由について説明します。
最も一般的な理由は、被告人が逃亡のリスクが高いと判断される場合です。
特に、重大な犯罪に関与していると疑われる被告人に対しては、高額な保釈金が設定されることが多く、その納付が困難な場合があります。
また、被告人が過去に裁判を無視したり、保釈条件に違反した記録がある場合も、保釈が認められない可能性が高くなります。
これは、裁判所が被告人の信頼性を評価する一つの大きな要素となります。
さらに、被告人が外国籍であり、国外逃亡のリスクが高いと評価される場合も、保釈が認められないケースがあります。
特に、被告人が本国に強い繋がりを持っていると、そのリスクはさらに高まる可能性があります。
最後に、公共の安全を脅かす可能性があるとされる場合、例えば暴力犯罪やテロリズムに関連するケースでは、保釈が一切認められないことがあります。
以上が、保釈が認められない主なケースとその理由です。
被告人やその関係者が保釈を申請する際には、これらのポイントをしっかりと理解しておく必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部はこれまで多くの保釈を実現してきた実績がございます。
ご家族やご友人の保釈を求めていられる方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。
【お客様の声】身に覚えのない痴漢容疑で逮捕 不起訴を獲得
身に覚えのない痴漢容疑で逮捕されるも、徹底した取調べ対応で否認を貫き、不起訴を獲得した弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
◆事件概要と弁護活動◆
依頼者(40代男性、会社員、前科なし)は、電車内において女性の身体に触れた痴漢の容疑で警察に逮捕されました。
しかし依頼者様は、故意にこの被害者女性に触れた覚えはなく、全く身に覚えのないことでの逮捕で、警察も、証拠が乏しかったのか、逮捕の翌日には依頼者様を釈放しました。
そん中で、逮捕を知った奥様からのご依頼で弁護士が初回接見を行い、その後釈放された依頼者様からご依頼をいただき弁護活動を開始しました。
初回接見当初から依頼者様は痴漢容疑を否認しており、釈放された後も、否認を貫いた依頼者様は警察において厳しい取調べを受けることとなり、弁護士は、その取調べに対するアドバイスを徹底して行いました。
その結果、依頼者様は、検察庁に書類送致後に検察官の取調べを受けたものの、最終的に不起訴を獲得することができました。
◆結果◆
不起訴処分
◆弁護活動を終えて◆
依頼者様が不起訴を獲得できたのは、依頼者様が警察や検察の厳しい取調べに耐え、妥協しなかったからでしょう。
おそらく今回の事件では、被害者の供述しか証拠がなかったのではないかと思われます。
そしてこういった状況下の否認事件の場合、警察は、犯人を自供に追い込むために厳しい取調べを行うのが常ですので、弁護士は、依頼者様の心が折れないよう、徹底的にサポートすることを心掛けました。
結果的に不起訴を獲得することができ安心しましたが、依頼者様の急な電話に対応できなかったことだけが心残りではあります。
本日(7月17日)の対応可能!!刑事事件に関する無料法律相談・接見サービスに即日対応
刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、本日(7月17日)の祝日でも
刑事事件に関する無料法律相談
弁護士を派遣する初回接見サービス
について、即日対応しています。
【速報】盗撮罪の運用開始 全国で逮捕者が相次ぐ~②~
~前回からの続き~
前回のコラムでは、盗撮罪が新設された理由や、その条文を紹介しましたが、本日は、その条文の内容を細かく解説します。
盗撮とは
盗撮とは、正当な理由がなく、ひそかに人の『性的姿態等』を撮影する行為を意味します。
つまり、盗撮罪が成立するには
●正当な理由がなく撮影すること
●ひそかに撮影すること
●『性的姿態等』を撮影すること
が必要となります。
ここでいう「ひそかに」とは、相手に知られずに撮影することです。
また「性的姿態等」とは、性器や肛門、これらの周辺部や、臀部、胸部等の人の性的な部分や、これらの部位を覆っている下着類、そしてわいせつ行為や性交行為をしている人の姿態を意味します。
同意なく撮影することも規制
上記したような要件がない場合でも、同意できないような状態にある人の性的姿態等を撮影する行為も盗撮罪で規制の対象となっています。
盗撮罪では
・暴行又は脅迫
・心身の障害
・アルコールや薬物の摂取
・睡眠その他の意識が明瞭でない状態
・同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがない
・予想と異なる事態に直面して恐怖・驚愕している
・虐待に起因する心理的反応
・経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮
によって、相手が拒否することができなかったり、困難な状態にあるのに乗じて性的姿態等を撮影することが規制されています。
相手を誤信させて撮影することも規制
さらに盗撮罪では、撮影する相手(被害者)に
・行為の性質が性的なものではないと誤信させて
・特定の者以外の者は閲覧しないと誤信させて
撮影する行為も規制されます。
同意があっても13歳未満の性的姿態等を撮影することを規制
盗撮罪と同時に運用が開始された、不同意わいせつ罪や、不同意性交等罪と同様に、盗撮罪でも、同意があったとしても13歳未満の性的姿態等を撮影することを規制されます。
また相手が13歳以上16歳未満の場合は、加害者が被害者より5歳以上年上であれば、盗撮罪の規制対象となります。
盗撮画像をネットに公開することを規制
各都道府県の迷惑防止条例は、盗撮行為そのものを規制していましたが、盗撮罪では盗撮した画像も規制の対象となり、ネット上に公開したり、正当な理由なく、盗撮画像を不特定又は多数の者に送信する行為も処罰対象となります。
厳しい罰則規定
これまで各都道府県の迷惑防止条例では、盗撮行為の罰則は「6月~1年以下の懲役、50万円~100万円以下の罰金」でしたが、盗撮罪では、盗撮行為の法定刑を「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」と厳罰化しています。
またネット上に盗撮画像を公開するなどの送信罪については「5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金」と更に厳罰化しており、拘禁刑と罰金刑の両方が科せられる場合もあります。
盗撮罪で規制されるその他の行為
●提供罪…盗撮画像やその複製を第三者に提供する行為や、公然と陳列する行為。
●保管罪…提供目的で、盗撮画像を保管する行為。
●記録罪…盗撮画像であることを知りながら、盗撮画像の提供を受け、それを記録する行為。
盗撮事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部は、これまで数多くの盗撮事件の弁護活動を行ってきた実績がございます。
盗撮事件の弁護活動をご希望の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部の、無料法律相談や、初回接見サービスをご利用ください。
土日の対応可能!!刑事事件に関する無料法律相談・接見サービスに即日対応
刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、本日(7月8日日)の
刑事事件に関する無料法律相談
弁護士を派遣する初回接見サービス
について、土・日曜日でも即日対応しています。
本日(5月27日)の対応可能!!刑事事件に関する無料法律相談・接見サービスに即日対応
刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、本日(5月27日)の
刑事事件に関する無料法律相談
弁護士を派遣する初回接見サービス
について、即日対応しています。
無料法律相談 初回接見サービス お客様満足度100%
無料法律相談 初回接見サービス お客様満足度100%
刑事事件、少年事件を専門に扱っている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部」は、刑事事件に関する 法律相談 を初回無料で、逮捕等によって身体拘束を受けている方に弁護士を派遣する 初回接見サービス を即日対応しています。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、本年(令和5年)になりまして、これらのサービスを100人の方にご利用いただき、ご利用者様にはアンケートにご協力いただいておりますが、ご回答いただいた71人のお客様全てのお客様に『満足』いただいています。
(※令和5年4月22日までの集計結果)
毎日新聞の特集(東京五輪汚職)に星野弁護士のコメントが掲載されました
当事務所の星野弁護士のコメントが、令和5年2月22日に配信された毎日新聞の【特集】東京五輪汚職で紹介されています。
取材の内容
2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックを巡る談合事件においては、これまで数多くの逮捕者が出ていますが、談合があったとされる2018年度から大会が閉幕した21年度までに組織委員会が結んだ契約のうち、特命随意契約の件数が競争契約の約1.5倍に及び、契約総額も約1.2倍と上回ったことが組織委の清算法人への取材で判明したようです。
会計法は、国などが結ぶ契約は競争契約が原則で随意契約を例外とするが、組織委では逆転していた形となります。
星野弁護士のコメント
この問題について、元会計検査院の官房審議官の星野弁護士は
「不公正な事態を回避するために国の会計法令は競争契約を大原則としている。
しかし、組織委の規定は、競争契約が不適切と組織委が判断すれば1社見積もりによる契約が締結でき、国の会計法令とは正反対の運用が可能となっている。
組織委には、国民の理解と納得を得られる予算執行をするとの決意と管理体制が欠如していたと言われてもやむを得ない」
とコメントをし、その内容が令和5年2月22日に配信された毎日新聞の記事に掲載されています。
記事の詳細は こちらをクリック
なお、こちらの星野弁護士のコメントは2月23日毎日新聞朝刊にも掲載されています。
【速報】警察官が発砲 男性死亡
昨日、大阪府八尾市において、盗難車両として手配されている乗用車に乗車していた男に対して、警察官がけん銃を発砲し、運転していた男が死亡する事件が発生しました。
本日のコラムでは、この事件を弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
事件内容(1月13日に配信されたNHK NEWS WEBを引用)
報道各社のニュース内容をまとめますと、今回の事件は、大阪府八尾市亀井町において発生しました。
パトカーで巡回していた警察官2名(大阪府八尾警察署地域課の警部補と巡査長)が、盗難車両として手配されている乗用車を発見し、追跡後に、運転者に対して職務質問を試みたようです。
しかし盗難車両を運転していた男性は、警察官の職務質問に応じようとせず、逃走しようとパトカーに衝突するなどしたため、警察官は警告の後に、けん銃を発砲したとのことです。
2人の警察官は、それぞれ2発ずつ、合計4発発砲しており、少なくともこのうち1発が男性に命中したとのことで、被弾した男性は、その後一度は盗難車両を発進させましたが、すぐに電柱に衝突して停車し、その後、公務執行妨害罪で現行犯逮捕されました。
逮捕された男性はすぐに釈放されてドクターヘリで病院に搬送されましたが、その後死亡が確認されたとのことです。
盗難車両
死亡していた男性が乗車していた乗用車は盗難手配されていたようです。
警察は、所有者等から自動車盗の被害届を受理すると、そのナンバーを一斉に手配します。
盗難事件発生直後ですと、街中で巡回中の警察官の無線に一斉にそのナンバーが配信されますが、それ以降は、警察官がナンバーを照会しなければ盗難車両であることが分かりません。
しかし盗難車両のナンバーは、全国の幹線道路に設置されているNシステムにも、一斉に登録されるので、事件後、盗難車両がNシステムを通過すれば、周辺にいる警察官にその旨が配信されるようにもなっているようです。
このようにして警察は、盗難車両を発見すると共に、窃盗犯人を捕まえているようですが、今回の事件で、警察官がどういった経緯で盗難車両であることを把握したのかまでは明らかになっていません。
盗難車両を運転していると…
ところで今回の事件のように盗難車両を運転していると、当然、警察官に職務質問されるでしょうが、盗難車両を運転していたからといって、窃盗犯人であるとは限らないので、警察官は、盗難車両を運転していた人を見つけたからといって、窃盗罪ですぐに逮捕する事はできません。
(今回の事件の場合は、パトカーに車を衝突させた公務執行妨害罪で現行犯逮捕されている。)
警察官のけん銃発砲
街中で合法的にけん銃を所持できるのは、私が思い当たる限りでは警察官しかいないのではないでしょうか。(麻薬取締官や海上保安庁の職員など、司法警察員の身分があり、武器の所持が認められている職にある人を除く)
当然、けん銃は非常に高い殺傷能力がある武器ですので、警察官であってもその使用が非常に厳しく制限されています。このような事件が発生すると、必ずと言っていいほど警察は、けん銃の使用が適正だったかどうかの見解を発表しています。
今回の事件で大阪府警は「現在調査中」と発表しているようです。