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コピー商品を販売 商標法違反で生野警察に逮捕されたら・・・

2025-06-09

コピー商品を販売していたとして、商標法違反で生野警察に逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

参考事件

生野区内でブティックを営んでいるAさんは、お店で海外の有名ブランドのコピー商品を販売していました。
Aさんは、5年以上前から、外国から仕入れたコピー商品を販売しています。
正規品の1割程度の値段で売っているので、当然、お客さんもコピー商品とわかって購入しています。
そんなある日、お店で店番をしていたところ、大阪府生野警察署の警察官が訪ねてきて、Aさんは商標法違反で逮捕されてしまい、お店からコピー商品100点以上が押収されてしまいました。
(フィクションです。)

商標法

ブランドのマークやロゴ等には商標権があります。
商標とは、業として商品の生産等をする者が、その商品に使用するマークや音などのことで、この商標を登録することで商標権が発生します。

商標権とは、知的財産権の一種であり、指定の商品または指定の役務について、登録を受けた商標を独占的に使用できる排他的な権利のことをいいます。
そして、商標法とは、商標を使用する者に対して、その商標を独占的に使用することを認めて、業務上の信用が維持されること、および消費者の利益を保護することを目的としています。
簡単に言えば、商標権によってブランドを保護することで、ブランド品を扱うメーカーの信用を保護し、それを信用してブランド品を購入した消費者の利益も保護することを目的としています。

商標権の侵害

Aさんのようにコピー商品を販売する行為は、ブランドが保有する商標権を侵害する行為で、このような商標権侵害に対して、商標法では「10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又は併科」を定めています。
しかも、商標権侵害商品を販売した罪と、販売するために所持した罪とは別々の犯罪となります。
なので、Aさんの場合も2つの犯罪が成立してしまう可能性があり、さらに刑が重くなってしまう可能性もあるのです。

商標法違反で逮捕された方に弁護士を派遣

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、商標法違反で生野警察に逮捕されたの接見に24時間、年中無休で対応しています。
初回接見サービスのご予約は

フリーダイヤル0120-631-881

にて、24時間、年中無休で受け付けております。

非常停止ボタンを押下 電車を止めた男が逮捕

2025-06-06

踏切の非常低所ボタンを押下して走行中の電車を停止させた男が警察に逮捕されました。
警察に威力業務妨害で逮捕された男は「いたずら感覚でボタンを押しました」と容疑を認めているようです。
こちらの記事を引用しています。

電車の緊急停止

踏切に設置されている非常停止ボタンが押下されると、付近を走行中の電車は一斉に停止し、その後、駅員等が安全確認を行わなければ運転を再開できません。
電車の運行は分刻みの厳格な時間管理がなされており、数分の停止によってその先の電車の運行時間に遅れが生じ、多くの利用客に影響が及びます。
必要がないのに非常停止ボタンを押下する行為は、決していたずらでは済まされない非常に悪質な行為です。

威力業務妨害罪って?

人の業務を故意的に妨害すると刑法に規定されている業務妨害罪が適用されます。
業務妨害罪には、威力業務妨害罪と偽計業務妨害罪があり、今回の事件では威力業務妨害罪が適用されています。
この二つの業務妨害罪の違いは、業務妨害する方法が異なります。
威力を用いれば威力業務妨害罪となり、偽計を用いた場合は偽計業務妨害罪になるのですが、罰則はともに、「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

刑事罰だけでなく被害者から損害賠償請求されることも・・・

今回の事件で逮捕された男には同様の余罪が疑われているようですが、複数の業務妨害罪で有罪が確定したとしても、初犯であれば実刑判決まで下される可能性は低いのではないでしょうか。
それよりも、鉄道会社から多額の損害賠償を請求される可能性があるので、経済的な損失の方が大きいかもしれません。
業務妨害行為でお店等から多額の損害賠償を請求されるケースは、最近よくニュース等で報道されている飲食店に対する業務妨害行為ではよくあることです。

数千万円を請求されたケースも

数年前に起こった大手回転すしチェーンにおいて発生した業務妨害事件では、事件を起こした犯人に対してお店側が6,700万円もの損害賠償を請求しています。
この民事訴訟は、最終的に調停によって和解が成立したようですが、大手企業は迷惑行為に対して厳正に対処する傾向があるので、ちょっとしたいたずらでは決して済まされないので注意が必要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では刑事事件に関するご相談のご予約を年中無休で受け付けております。
フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。

「大丈夫?」と声をかけた・・・ひき逃げで逮捕

2025-06-03

小学生を車ではねてしまった際に、警察に届け出たり、救急車を呼んだりしなかったとして車を運転していた男性がひき逃げの容疑で大阪府泉南警察署に逮捕されたようです。
逮捕された男性は警察の取調べに対して「大丈夫?」と声をかけたと、ひき逃げの容疑を否認しているようです。
はたして「大丈夫?」と声をかけたからといってひき逃げの容疑を免れることができるのでしょうか?弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

こちらの記事を参考にしています。

ひき逃げ事件とは?

車やバイクを運転していて交通事故を起こすと、警察に事故を届け出たり、けが人がいる場合は救急車を呼ぶなど救護に必要な措置を必ず取らなければいけません。
この救護に必要な措置を怠り事故現場を離れてしまうと救護義務違反となり、刑事罰の対象となってしまいます。
このことが、一般的にひき逃げと呼ばれています。
ちなみに事故の際に、けが人がいない場合は当て逃げと呼ばれるのが一般的です。

「大丈夫?」と声をかけたら大丈夫なのか?

「大丈夫?」と声をかけたら、ひき逃げの刑事責任を免れると勘違いをしている方がいるようですが、そうではありません。
相手から「大丈夫」と言われたからといってひき逃げの刑事責任を免れれるわけではないので注意が必要です。
特に小学生のような年少者の場合は、例え、「大丈夫」と言われたとしても警察に届け出たり、救急車を呼ぶ等の措置をとるべきでしょう。

相手側に過失があるとどうなるの?

今回の事故現場には「自転車側に一時停止の標識があった。」と報道されています。
もし、この事故が自転車に乗っていた小学生の飛び出しが原因で起こったとすれば、事故の過失は負傷した側にあったといえるでしょう。
その場合でも、車の運転手に救護義務があるのかと疑問が浮かぶかもしれませんが、事故の原因が負傷者にあった場合でも、事故の原因は相手にあるのだから自分は悪くないと思い、とるべき措置をとらずにその場を逃走すると救護義務違反となります。

ひき逃げ事件で逮捕されるのか?

ひき逃げ事件に限らず、警察が犯人を逮捕するかどうかの判断は、逃走の可能性があるかや、証拠隠滅の可能性があるかが大きく影響します。
警察からすると、ひき逃げは、実際に事故を届け出ずに逃走しているわけですし、事件(事故)を立証するために必要不可欠となる証拠品である事故車両を犯人が処分する可能性も考えられるわけですから、逮捕の可能性は十分にあると考えられます。

交通事故は車やバイクを運転する方なら誰もが起こしてしまう可能性のあることです。
細心の注意を払いながら運転して交通事故を起こさないことが一番大切ですが、もし事故を起こしてしまったり、事故に巻き込まれてしまった場合でも、負傷者の救護を最優先に行い、警察に事故を届け出るなど適切な措置を行いましょう。
また交通事故が刑事事件化された場合は、弁護士に相談しその後の対応を検討することが大切です。

東大阪市の路上で男性が死亡 死亡ひき逃げ事故か!?

2025-05-31

5月29日未明、東大阪市の路上で頭から血を流して倒れている男性が見つかりました。
男性は意識不明の状態で病院に救急搬送されましたがその後死亡が確認されたようです。
警察は死亡ひき逃げ事件とみて、逃げた車の行方を追っているようです。
5月29日付けMBSニュースの記事を参考

本日は、東大阪市で発生した死亡ひき逃げ事件について解説します。

どこの警察が捜査するの?

記事によりますと今回のひき逃げ事件が発生したのは東大阪市西石切の路上のようです。
東大阪市西石切を管轄する、大阪府枚岡警察署が捜査を行うことになるでしょうが、死亡ひき逃げ事件なので大阪府警察本部交通部も捜査を支援するでしょう。

犯人は逮捕されるの?

ひき逃げ事件は事故現場に犯人に結び付く証拠が多く残っている可能性が高いので、犯人が特定されて逮捕される可能性は十分に考えられます。
実際に死亡ひき逃げ事件の検挙率は90%を超えており、犯人逮捕に向けて警察は発覚直後から多くの捜査員を導入し初動捜査を行うでしょう。

何が証拠になるの?

まず警察は目撃者を探すでしょう。
事故そのものを目撃していなくても、事故現場付近での不審車両を目撃した人や、事故の音を聞いた人などを探し、証言を得ます。
またひき逃げ車両の特定するための証拠を採取します。
事故の衝撃で破損した車両の部品や、非常に細かい塗膜片などから事故車両が特定されることになります。
更に事故現場付近の防犯カメラ映像も重要な証拠になります。
事故現場を撮影しているカメラがなくても事故現場周辺にはカメラがあるでしょうから、そういったカメラの映像から通過車両が割り出されて、それらの車両の中から事故を起こした車両が特定されます。
死亡ひき逃げ事件の一番重要な証拠は、事故車両です。
しかし事故直後に廃車処分されたり、修理されて事故の痕跡がなくなってしまうと、その後の捜査に大きな影響を及ぼすので、警察は事故車両の押収を急ぎます。

どうやって犯人を特定するの?

事故を起こした車両が特定されると、警察は次に、事故当時、その車両を運転していた人物を特定します。
当然、車の名義人やその家族が最初に疑われるでしょうが、ネット等で車が個人売買されることも珍しくない現代においては、適正に車の名義変更がされずに転売を重ねている可能性もあるので、必ずしも事故車両が特定されたからといって、容易に運転手が特定されるとは限りません。
警察は慎重に運転手を特定して逮捕に結びつける捜査を行います。

死亡ひき逃げ事件の量刑

死亡ひき逃げ事件で警察に逮捕されたからといって必ず起訴されるとも限りませんし、起訴されたとしても有罪になるとも限りません。
また、仮に有罪が確定したとしても、どういった罪名が適用されるかによっても量刑が異なってきますし、事故の状況や、事故後に逃走した理由なども量刑に大きくかかわってきます。
ひき逃げ事件を起こしてしまった方で、どういった刑事罰が科せられるか不安のある方は、お近くの弁護士に相談することをお勧めします。

すれ違いざまに身体を触る 不同意わいせつ罪で逮捕

2025-05-28

大阪府茨木市で、すれ違いざまに通行人の身体を触ったとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

参考事件

大阪府茨木市の駅前の路上で、Aさんが見知らぬ女性Vさんとのすれ違いざまに、Vさんの胸を触ったとされる事件が発生ました。
驚いたVさんがその場で「やめてください」と声を上げ、近くにいた通行人が警察に通報しました。
通報を受けて茨木警察署の警察官が現場に急行し、Aさんは不同意わいせつ罪の疑いで現行犯逮捕されました。
警察の調べに対して、Aさんは「たまたま手が当たっただけで、わざとではなかった」と供述しているとのことです。
一方で、Vさんは「目が合った直後に、突然胸を触られて怖かった」と話しており、警察は事件当時の状況について詳しく捜査を進めています。
現場には防犯カメラが設置されており、映像の確認も行われるとのことです。
(事例はフィクションです。)

不同意わいせつ罪とは

不同意わいせつ罪は刑法176条に規定されており、176条1項各号に掲げられている暴行・脅迫、アルコール、社会的関係などの事由により、同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をする犯罪です。
今回の事例では、Vさんの供述によると、Aさんはすれ違いざまにAさんの胸を触ったとされています。
このような状況は、同項5号の「同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがない」に該当することになるでしょう。
すれ違いざまに突然胸を触る場合などは、まさに同項5号の典型的な場面とされています。
また、「わいせつな行為」とは、被害者の性的自由を侵害するに足りる行為とされています。
今回の事例のような状況で、胸などを触る行為は「わいせつな行為」に当たるとされるでしょう。

不同意わいせつ罪での弁護活動

不同意わいせつ罪における主な弁護活動として、以下の3つが挙げられます。
①一刻も早い示談活動
不同意わいせつ罪は、被害者の告訴がなくても起訴される非親告罪ですが、早急に示談を行うことで事件化を防ぎ、不起訴処分の可能性を高めることができます。
もし起訴されてしまった場合でも、示談を成立させることで執行猶予付きの判決を得られる可能性が高まります。
また、示談の成立は身柄の釈放や社会復帰にも有利に働きます。
②無罪・無実の主張
わいせつ行為をしていない場合や相手の同意があった場合には、弁護士を通じて証拠の不十分さを主張し、不起訴処分や無罪判決を目指していくことになります。
③早期釈放
逮捕・勾留されてしまった際は、弁護士が検察官や裁判官に働きかけることで、早期釈放を目指します。早期釈放により、早期の社会復帰を実現する可能性を高めます。

刑事事件に強い弁護士に相談を

不同意わいせつ罪で逮捕された場合、その後の対応次第で処分が変わる可能性があります。
適切な対応をすることで、不起訴処分を獲得し、前科を避けることができる可能性もあれば、適切対応ができず、不利な結果を招いてしまう可能性もあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
刑事事件に関する豊富な知識・経験を持つ弁護士が、依頼者の状況に応じて弁護活動に尽力致します。
また、当事務所では24時間対応のフリーダイヤルを設置しており、無料法律相談のご予約、逮捕・勾留されている方に弁護士を派遣する初回接見のご依頼を受け付けております。

フリーダイヤル:0120-631-881

刑事事件でお困りの方やそのご家族の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にぜひご相談ください。

公園で大麻使用 麻薬取締法違反で逮捕

2025-05-25

大阪府守口市で、公園内において大麻を使用したとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

事例

大阪府守口市内の公園で、夜間に不審な煙をあげていたAさんを見かけた近隣住民が「何かを吸っているようで、臭いがする」と守口警察署に通報しました。
駆けつけた守口警察署の警察官がその人物に職務質問を行ったところ、挙動不審で目が充血しており、ろれつも回っていない様子が見られたため、薬物の使用が疑われました。
警察官が任意の同行を求め、警察署にて簡易鑑定を行った結果、尿から大麻の陽性反応が検出されました。
また、事情聴取において、その人物は「知人にもらったジョイントを吸った」と話したことから、守口警察署はAさんを逮捕しました。
現在、警察は入手経路や共犯者の有無についても調べを進めているということです。
(事例はフィクションです。)

大麻の「使用」と近年の法改正

2024年12月12日の法改正以前、大麻に関する規制は大麻取締法によって行われていました。
この法律では、大麻の所持・譲渡・譲受・栽培が禁止されていましたが、「使用」そのものを禁止する規定はありませんでした。
つまり、大麻の成分が尿検査で検出されても、使用行為自体を理由に逮捕・起訴されることはなかったのです。

2024年12月12日の法改正により、大麻の規制体系は大きく変わりました。
大麻取締法は「大麻草の栽培の規制に関する法律」となり、栽培に関する規制を主に担当し、
大麻の所持・譲受・譲渡・使用は「麻薬及び向精神薬取締法(麻薬取締法)」の適用を受けることになりました。
この改正により、大麻は麻薬取締法上の「麻薬」に分類され、使用も厳しく処罰されるようになりました。
改正後は、大麻の使用・所持・譲り受け・譲り渡しに7年以下の懲役が法定刑として定められています。
また、営利目的でこれらの法律に違反した場合は、更に重い刑罰が科される可能性があります。

今回の事例では、Aさんに大麻の使用が認められ、麻薬取締法違反で有罪となる可能性があるといえます。

薬物事件で弁護士に相談するメリット

大麻の使用で逮捕された場合、長期間の身体拘束のリスクがあります。
また、薬物事件では証拠隠滅の恐れがあるとされ、勾留が認められやすい傾向があります。
できるだけ早く弁護士に相談し、適切な弁護活動を受けることで、早期の身柄解放を実現できる可能性があります。
その他にも、捜査の適法性や故意などについて争い不起訴処分や無罪判決を目指す弁護活動、麻薬取締法違反に争いがない場合でも減刑・執行猶予付き判決を求める情状弁護など、弁護士による弁護活動は多岐にわたります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
麻薬取締法違反をはじめとする薬物事件の弁護実績も豊富で、迅速な対応を提供しております。
当事務所では、24時間対応のフリーダイヤルをご用意しており、初回無料相談を受け付けていおります。
逮捕されている方のもとへ、弁護士が直接接見に伺う初回接見サービスもございます。
フリーダイヤル:0120-631-881(24時間対応)
大麻やその他薬物に関する事件でお困りの方・そのご家族の方は、ぜひ当事務所へご相談ください。

その気はあると思った…不同意わいせつ等性犯罪の現状

2025-05-22

その気があると思ってわいせつ行為に及んだ女性に訴えられて不同意わいせつ罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

参考事件

会社員のAさんは、マッチングアプリで知り合った女性と2ヶ月ほどメールや電話でやり取りした後に実際に会うことになり、先週末、二人でお酒を飲みに行きました。
お酒の席では話しが盛り上がり、その後、カラオケに行くことになり二人は、大阪市北区のカラオケBOXに移動しました。
そこでAさんは、女性が自分に好意を抱いてくれていると思い込み、女性の方に手を回して抱き寄せながらキスをしたのです。
そしてその後も、服の上からではあるものの胸を触ったり、お尻を触ったりするわいせつ行為に及んだところで女性が「トイレに行く」と言って部屋を出ていき、そのまま女性は帰宅してしまいました。
それから数日して、Aさんのもとに女性から「警察に訴えました」とメールが送られてきて、実際にAさんは不同意わいせつ罪大阪府曽根崎警察署逮捕されてしまったのです。
(フィクションです。)

昨年、刑法が改正されて、不同意わいせつ罪や、不同意性交等罪が新設されましたが、不同意わいせつ罪や、不同意性交等罪は、それまでの性犯罪を規制する法律と比べると成立要件の幅が広がり、改正前までは警察沙汰になったり、逮捕までされなかったような行為でも警察が捜査を開始したり、逮捕されてしまう方が増加傾向にあるようです。

不同意わいせつ罪

今回Aさんが逮捕された不同意わいせつ罪について解説します。
不同意わいせつ罪は、刑法改正にともなってそれまでの「強制わいせつ罪」に代わって新設された犯罪です。
不同意わいせつ罪は、簡単にいうと、相手の同意なくわいせつな行為に及ぶと成立する犯罪です。ここでいう「相手の同意がない」とは、相手がわいせつ行為に対して同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態を意味します。
これまでの強制わいせつ罪は、暴行や脅迫をもちいてわいせつ行為に及ぶと成立していたので、その判断基準は明白でしたが、不同意わいせつ罪は、被害者の同意があったか否が判断基準となるため、被疑者と被害者の二人きりで発生した不同意わいせつ事件の場合は、被害者の供述以外に客観的な証拠が乏しくなる可能性があるでしょう。

同意がないとは

不同意わいせつでいうところの「同意がない」とは、相手(被害者)がわいせつ行為に対して同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態を意味します。
条文には、この同意がない状況を8つの項目に分けて明記しています。

①暴行・脅迫を用いた性交等

②心身の障害を用いた性交等
 
③アルコール・薬物の影響を用いた性交等

④睡眠その他の意識不明瞭を用いた性交等

⑤同意しない意思の形成・表明・全うするいとまがない状態

⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖・驚愕させた性交等

⑦虐待に起因する心理的反応を用いた性交等

⑧経済的・社会的関係上の地位を用いた性交等

不同意わいせつ罪の刑事責任

また不同意わいせつ罪の法定刑は強制わいせつ罪と同じ「6か月以上10年以下の拘禁刑(※拘禁刑の運用が始まるまでは懲役刑)」です。

不同意わいせつ罪で逮捕されると

不同意わいせつ罪で警察に逮捕された場合は、一刻も早く刑事事件に強い弁護士からアドバイスを受ける必要があるでしょう。
ご家族、ご友人が不同意わいせつ罪で警察に逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部の初回接見サービスをご利用ください。

児童ポルノ所持・製造事件で審判不開始を目指す

2025-05-19

児童ポルノ所持・製造事件で審判不開始を目指す

児童ポルノ所持・製造事件での審判不開始について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務大阪支部が解説します。

~事例~
大学生のAさん(18歳)は、オンラインゲームで知り合った中学生の女児と個人的にSNSでやり取りをするようになりました。
あるとき、Aさんはこの女児に対し、裸の写真を送るように要求し、女児はこれを送りました。
後日、女児から相談を受けた女児の母親が、最寄りの大阪府茨木警察署に事件を届け出たことから、Aは、児童ポルノ所持・製造事件で警察の取調べ等を受けることになりました。
Aが警察で取調べを受けることになったと知ったAさんの母親は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部に無料法律相談へ行くことにしました。
その後、弁護活動を依頼することになりました。
弁護活動の依頼を受けた刑事事件に強い弁護士は被害者の保護者と示談を締結することに成功し、Aさんは最終的に審判不開始となりました。
(この事例はフィクションです。)

児童ポルノ所持・製造

「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」では、自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した場合、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科せられる事を定められています。
また、今回のAのように、児童に裸の写真を撮るよう要求した場合、児童ポルノの製造にあたる可能性が高いです。
児童ポルノの製造については、所持よりも重い、「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」が規定されています。

示談交渉

今回のAのように特定の女児とSNS等でやり取りをして、児童ポルノの製造となってしまった場合、被害児童と示談していくことも有効な弁護活動の一つとなります。
しかし、被害者が未成年である児童の場合、交渉の相手方はその保護者ということになります。
保護者との示談交渉は、子どもが被害を受けたということで通常の被害者本人よりもその処罰感情は大きくなることが予想されます。
こういった困難と思われる示談交渉については、専門家である弁護士に依頼したほうがよいでしょう。
刑事事件に強い弁護士であれば、示談交渉の経験も豊富にありますので、困難な示談交渉でも安心してお任せください。

少年事件

14歳以上の未成年者が刑事事件を起こした場合、基本的に、警察の捜査を受けた後、検察庁に事件が送致されます。
ここまでは成人の刑事事件と同じ手続きですが、少年事件ではその後、検察庁から家庭裁判所に事件が送致されることになります。
そして家庭裁判所に事件が送致されると、家庭裁判所の調査官が、少年を調査することとなります。
調査官は、少年の家庭環境や、生い立ち、生活環境等を調査し、その調査結果を踏まえて裁判官が、少年の処分を決定する事となるので、調査官の調査結果は極めて重要なものとなります。
そこで、弁護士はできるだけ審判不開始になるように、仮に審判が開始されたとしても、不処分となるよう、積極的に調査官と打ち合わせを繰り返し、また一方で、上述のような被害者との示談の締結を目指すなども活動を行っていきます。

少年事件の手続きについては

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児童ポルノ所持や製造をはじめとした犯罪行為によって、ご家族の方が捜査を受ける等した場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部までご相談ください。
弊所の弁護士は少年事件の経験が豊富にあり、少年の将来を見据えた活動を心がけております。
無料法律相談、初回接見のご予約はフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
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【薬物事件】知人に対して覚醒剤を使用 覚醒剤取締法違反で逮捕

2025-05-16

【薬物事件】知人に対して覚醒剤を使用したとして、覚醒剤取締法違反で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

【薬物事件】知人に対して覚醒剤を使用して逮捕

Aさんは10年以上前に覚醒剤取締法違反(所持及び使用)で有罪判決を受けた犯歴がありますが、それ以降Aさんは、覚醒剤から足を洗い全うな生活をしていました。
しかし2カ月ほど前に知人から「覚醒剤を射ってくれ」と頼まれたので、知人の腕に覚醒剤を射ってあげました。
その時は、知人が自分で用意した注射器と覚醒剤を射ってあげただけでAさんは使用していません。
それから数日して、この知人が警察官の職務質問を受けて覚醒剤の使用が発覚してしまい、そのまま大阪府枚方警察署に逮捕されたようです。
そして今朝、Aさんのもとにも、大阪府枚方警察署の捜査員が訪ねてきて、Aさんは覚醒剤の使用容疑で逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

覚醒剤取締法違反

覚醒剤取締法では、覚醒剤の所持や使用、譲渡や譲受、輸出入等を禁止しています。
覚醒剤の所持や使用、譲渡や譲受の法定刑は、営利目的の場合「1年以上の有期懲役、情状により500万円以下の罰金を併科」ですが、営利目的ではない場合「10年以下の懲役」です。

人に対して覚醒剤を使用すると

覚醒剤取締法では、覚醒剤の使用について

第十九条 次に掲げる場合のほかは、何人も、覚醒剤を使用してはならない。

一 覚醒剤製造業者が製造のため使用する場合
二 覚醒剤施用機関において診療に従事する医師又は覚醒剤研究者が施用する場合
三 覚醒剤研究者が研究のため使用する場合
四 覚醒剤施用機関において診療に従事する医師又は覚醒剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合
五 法令に基づいてする行為につき使用する場合

と定め、覚醒剤の使用を禁止しています。
覚醒剤の使用方法については特段の規定はありません。
代表的な使用方法は、注射したり、吸引する方法が挙げられますが、中には口から飲んだり、身体の粘膜の薄い部位に塗り込む方法で使用する方法もあります。
これらの方法で自分自身が覚醒剤を使用するだけでなく、Aさんのように自分以外の第三者の使用を手伝っても使用罪に問われます。

覚醒剤取締法違反で逮捕されるとどうなるの?

覚醒剤取締法違反で警察に逮捕されると勾留される可能性が高いといえます。
勾留期間は10日~20日で、この期間中は留置施設での生活を強いられることとなり、裁判官が勾留と共に接見禁止を決定した場合は、勾留期間中の面会や差し入れが制限されることがあります。(弁護士は例外)
また、覚醒剤取締法に限らず、違法薬物を所持や使用等した容疑で警察に逮捕されると必ずと言って程の確率で採尿されて、違法薬物を使用してかどうかを検査されます。
逮捕後の採尿によって違法薬物の使用が発覚した場合、新たな犯罪事実として事件化される可能性が高く、場合によっては再逮捕の理由になってしまいます。

薬物事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部は刑事事件専門の法律事務所です。
覚醒剤取締法違反等の薬物事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部にご相談ください。
またご家族や、ご友人が薬物事件を起こして警察に逮捕された方には、逮捕された方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスをご用意しております。
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女子高校を盗撮 性的姿態等撮影罪で逮捕

2025-05-10

大阪府東大阪市で、高校生のスカート内を盗撮したとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

事例

大阪府東大阪市の駅構内で、女子高校生であるVさんが階段を上っていた際、背後にいたAさんがスマートフォンをVさんのスカートの中に向けて撮影していたところを、駅員が目撃しました。
駅員は、すぐさま河内警察署に通報しました。
通報を受けて駆けつけた警察官によって、AさんのスマートフォンにVさんのスカート内を撮影した動画が保存されていることが確認され、Aさんはその場で逮捕されました。
Aさんは取り調べに対し「好奇心でやってしまった」と供述しているとのことです。
(事例はフィクションです。)

性的姿態等撮影罪とは

従来、スカート内を盗撮するといった盗撮行為は、各都道府県が定める迷惑防止条例などにより処罰されていました。
しかし、迷惑防止条例は、各都道府県により処罰範囲が異なることなど不十分な点を抱えているとの指摘がありました。
そこで、2023年に性的姿態撮影等処罰法(正式名称は、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律)が施行され、盗撮行為の厳罰化が行われました。
性的姿態等撮影罪は性的姿態撮影等処罰法第2条1項に定められており、その法定刑は「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」となっています。
また、同条2項により、性的姿態等撮影罪は未遂も処罰対象となっています。
性的姿態等撮影罪では、正当な理由なく、ひそかに、性的な部位などを撮影することが処罰されます。
今回のAさんのした行為には、正当な理由となる事情はなく、性的姿態等撮影罪が成立することとなるでしょう。

盗撮事件における示談の重要性

性的姿態等撮影罪などの盗撮事件においては、示談の成立が不起訴処分の獲得に大きな影響を与えます。
起訴され、有罪判決を受けると、懲役刑や罰金刑だけでなく、社会的信用を失うリスクもあります。
つまり、示談交渉の成否が重要になります。
もっとも、示談交渉は当事者でもできますが、性的姿態等撮影盗撮罪など性犯罪の事案では、被害者が加害者に連絡先を教えてくれないなど、示談交渉に応じてくれない可能性も高く、仮に被害者の方と会うことができたとしても、かえって恐怖心や怒りを増大させてしまうことも大いに考えられます。
しかし、守秘義務が課せられている弁護士を付けることで、示談交渉に応じてもらえることも少なくありません。
したがって、不起訴処分獲得のために重要な示談交渉は、直接当事者同士で行うよりも、法律のプロである弁護士に依頼するのが望ましいということになります。

まずは弁護士に相談を

以上見てきたように、盗撮事件においては、示談成立に向け迅速に対応することが望ましく、早めに弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件に特化した刑事専門の法律事務所です。
今回のような盗撮事件はもちろん、様々な刑事事件で弁護活動を担当した実績が数多くございます。
無料相談・初回接見・ご依頼に関するお問い合わせは、
0120-631-881
にて24時間365日受付中です。
大阪府で刑事事件を起こしてしまった方や、ご家族が事件で逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部までご相談ください。

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