本日のコラムでは、留置場と拘置所の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
刑事手続きにおいて、「留置場」と「拘置所」という言葉をよく耳にしますが、この二つの場所は、刑事手続きにおいて身体拘束を受けている人が収容されるという点においては同じですが、細かい部分で大きく異なります。
留置場と拘置所を大きな違い
まず大きな違いは、管轄する期間が異なります。
留置場は各警察署や警察施設に設置されているおり、管轄するのは警察ですので、収容者の処遇を世話するのは警察官です。
大阪府警の場合は留置場の設置されていない警察署もあります。また住之江警察署に隣接して、女性専用の留置施設(新北島別館)があります。
これに対して拘置所は、各都道府県に数か所しかなく、大阪府内には、大阪市都島区、堺市、岸和田市の3カ所しかありません。
拘置所を管轄しているのは法務省で、収容者の処遇を世話するのは刑務官です。
どんな人が収容されるの?
まず留置場に収容されるのは、逮捕、勾留された人たちで、基本的には起訴される前の人たちで、警察等の捜査を受けている人たちです。
これに対して拘置所に収容されるのは、起訴後の人たち、つまり刑事裁判を受けている最中の人たちです。(例外的に、刑事裁判で判決が確定している受刑者もいる。)
一般的な刑事手続きの流れでは、逮捕されて、起訴されるまでは警察署の留置場で過ごし、その後、起訴されてからしばらくして拘置所に移される(「移送」という)ケースが一般的ですが、特別な事情がある場合は、勾留決定後から拘置所に収容される場合もあります。
ごくまれに、逮捕直後から拘置所に収容されることもある。
生活に違いはあるの?
留置場での生活も、拘置所での生活も、ともに受刑者ではありませんので、作業を強いられることはなく、決められたルールに従って規則正しい生活を送ることになりますが、細かい部分で違いがあります。
例えば、食事については、大阪府警の留置場で出される食事は、食堂などの委託業者によって製造された弁当がほとんどで、留置場内で製造された食事は提供されませんが、拘置所は、拘置所内の食堂で受刑者が作った物が提供されます。
共に食事代を請求されることはありませんが、足りない場合は自分でお金を払って弁当や菓子類を頼むこともできます。
弁護士の面会は可能ですか?
留置場でも拘置所でも、立会なく弁護士の面会は可能ですが、留置場では、弁護士が訪ねていけば基本的にいつでも面会することができますが、拘置所は基本的に平日の日中だけで、限られた条件を満たした場合だけ、夜間や土日の面会をすることができます。
弁護士の面会を希望する方は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部では、留置場や拘置所への弁護士接見する初回接見サービスを提供しております。
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