コインロッカーに赤ちゃんの遺体を放置したとして、女性が死体遺棄罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。
女性は、今年の1月、大阪市淀川区の阪急十三駅近くのコインロッカー内に、女の子の赤ちゃんの遺体をカバンに入れて放置したとして死体遺棄罪で逮捕されました。
この事件は、西淀川区のコインロッカーの荷物する回収する会社が、倉庫で保管していたバックの中から袋に入れられた状態の女の子の赤ちゃんの遺体を発見して発覚し、警察が捜査を進めていたようです。
別の報道によりますと、逮捕された女性は「お金もないし、誰の子供か分からないので、育てるつもりはありませんでした。」「コインロッカーなら長い間見つからないだろうと思っていた。」と供述しているようです。
今回の事件は、まだ産まれたばかりの赤ちゃんが亡くなるという何とも痛ましい事件です。
本日のこの事件を参考に死体遺棄罪について解説します。
死体遺棄罪とは
死体を遺棄することで成立する犯罪です。
ここでいう「遺棄」とは、社会通念上埋葬とは認められないような態様で放棄することをいいます。
今回の事件のように、遺体を袋(カバン)に入れて、コインロッカーに放置するのは当然のこと、遺体を土に埋めた場合であっても、遺棄に当たる場合はあります。
死体遺棄罪の法定刑は?
死体遺棄罪の法定刑は「3年以下の懲役」です。
罰金の規定がないため、起訴されると必ず刑事裁判で審理され、そこで無罪か執行猶予を得ることができなければ刑務所に服役しなければなりません。
今後はどうなるの?
逮捕された女性は逮捕された死体遺棄の事実については認めているようです。
今後の捜査で、赤ちゃんが死亡するに至った経緯が明らかにされていくでしょう。
そこで気になるのが、逮捕された女性の「育てるつもりはありませんでした。」という供述です。
生まれてきたばかりの赤ちゃんを放置するなどして死亡させた場合は、保護責任者遺棄致死罪や、状況によっては殺人罪にも問われる可能性があります。
死体遺棄罪に強い弁護士
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