パトカーに追跡されて逃走し、逃走中にひき逃げされた女性が重傷した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件(3月26日配信のTBSNEWSから引用しています。)
25日午後、大阪市北区において、乱暴な運転など不審な動きをする軽乗用車が、パトカーの追跡を受け、逃走する際に一方通行道路を逆行し、自転車で走行中の女性をはねる事故を起こし、そのまま逃走するひき逃げ事件を起こしました。
被害にあった女性が意識不明の重傷です。
なお警察は、パトカーの追跡について「適正だったかも含め確認している」としています。
また大阪で、一般人が巻き込まれる痛ましい事件が発声しました。
本日のコラムではこの事件を参考に、パトカーから逃走中に事故を起こすとどういった罪に問われるかについて解説します。
パトカーから逃走すると…
当然ですが、何か交通違反をしたり、不審な動きがあればパトカーに停止を求められます。
何かの交通違反が原因で停止を求められていた場合、そこで逃走してしまうと、その違反の事実で現行犯逮捕される可能性が高いでしょう。
また逃走中に交通違反を犯すと、更にその違反事実でも逮捕される可能性があります。
交通違反をした事実があるのであれば、素直に停止していれば、ほとんど場合で逮捕までされませんし、軽微な違反であれば行政処分だけで手続きが終わるので、逃走することのリスクは非常に高いかと思われます。
ひき逃げ
通常の人身事故であれば、過失運転致傷罪という法律が適用され、その法定刑は「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」です。
これに対してひき逃げとなれば、道路交通法違反の救護義務にも違反することになるので、起訴されて有罪となった場合は、最長で15年以下の懲役が科せられる可能性があります。
罰則規定を見ていただければ、パトカーから逃走してひき逃げ事件を起こすことが、どれほど重い罪か分かっていただけると思います。
危険運転の可能性も
今回の事故は、一方通行を逆送して起こっています。
またパトカーの追跡から逃走していたことを考えると相当なスピードであったことも予想されます。
その様な状況下で事故を起こしていた場合は、危険運転致傷罪が適用される可能性もあります。
危険運転致傷罪は、悪質な運転によって起こした人身事故を厳罰化した法律で、その法定刑は15年以下の懲役となっています。
刑事事件に強い弁護士
今回の事件、まだ犯人は逃走中のようですが、白昼に起こった事件ですので、目撃者もいるでしょうし、追跡いていたパトカーには車載カメラも搭載されていたでしょうから、犯人が逮捕されるまでにそれほど時間がかからないでしょう。
こういった事件を起こして警察に逮捕された方は、刑事事件に強いと評判の 弁護士法人あいち刑事大阪支部 にご相談ください。