踏切の非常低所ボタンを押下して走行中の電車を停止させた男が警察に逮捕されました。
警察に威力業務妨害で逮捕された男は「いたずら感覚でボタンを押しました」と容疑を認めているようです。
(こちらの記事を引用しています。)
電車の緊急停止
踏切に設置されている非常停止ボタンが押下されると、付近を走行中の電車は一斉に停止し、その後、駅員等が安全確認を行わなければ運転を再開できません。
電車の運行は分刻みの厳格な時間管理がなされており、数分の停止によってその先の電車の運行時間に遅れが生じ、多くの利用客に影響が及びます。
必要がないのに非常停止ボタンを押下する行為は、決していたずらでは済まされない非常に悪質な行為です。
威力業務妨害罪って?
人の業務を故意的に妨害すると刑法に規定されている業務妨害罪が適用されます。
業務妨害罪には、威力業務妨害罪と偽計業務妨害罪があり、今回の事件では威力業務妨害罪が適用されています。
この二つの業務妨害罪の違いは、業務妨害する方法が異なります。
威力を用いれば威力業務妨害罪となり、偽計を用いた場合は偽計業務妨害罪になるのですが、罰則はともに、「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
刑事罰だけでなく被害者から損害賠償請求されることも・・・
今回の事件で逮捕された男には同様の余罪が疑われているようですが、複数の業務妨害罪で有罪が確定したとしても、初犯であれば実刑判決まで下される可能性は低いのではないでしょうか。
それよりも、鉄道会社から多額の損害賠償を請求される可能性があるので、経済的な損失の方が大きいかもしれません。
業務妨害行為でお店等から多額の損害賠償を請求されるケースは、最近よくニュース等で報道されている飲食店に対する業務妨害行為ではよくあることです。
数千万円を請求されたケースも
数年前に起こった大手回転すしチェーンにおいて発生した業務妨害事件では、事件を起こした犯人に対してお店側が6,700万円もの損害賠償を請求しています。
この民事訴訟は、最終的に調停によって和解が成立したようですが、大手企業は迷惑行為に対して厳正に対処する傾向があるので、ちょっとしたいたずらでは決して済まされないので注意が必要です。

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