【大阪の刑事事件】常習累犯窃盗を刑事事件に強い弁護士が解説

2018-01-07

Aには盗癖があり,これまで幾度となく盗みを繰り返し,警察に捕まっては起訴され,有罪判決を受けてきました。
Aが裁判を受けるたび,Aの両親は,情状証人として,裁判所で証言を行ってきました。

そして再び,Aは窃盗(万引き)事件を起こし,今度は,常習累犯窃盗で大阪府警に逮捕され,のちに起訴されました。
Aの家族は,常習累犯窃盗がどのような犯罪なのか,また,裁判で執行猶予になる可能性があるのかなど分からないことが多かったため,大阪の刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)
あまり聞きなれない罪名「常習累犯窃盗」について二日間に分けて大阪の刑事事件に強い弁護士が解説します。

≪ 盗犯等防止法とは ≫

盗犯等防止法は,盗犯に対する正当防衛の特例及び兇器を携帯した常習窃盗犯の刑期の下限について定めた,全四条で構成された法律です。
その内容は下記のとおりです。
(第1条)
盗犯(窃盗又は強盗)に対する正当防衛をより広く認めるための規定
(第2条)
凶器携行,複数人での犯行又は「門戸牆壁等を踰越損壊し又は鎖鑰を開き人の住居又は人の看守する邸宅,建造物若は艦船に侵入」するといった,悪質な窃盗または強盗(これらの未遂犯を含む)を常習として行った場合の加重罰則の規定。「常習」については裁判官の判断及び判例による。
窃盗の場合は3年以上の有期懲役,強盗の場合は7年以上の有期懲役に刑が加重。
(第3条)
第2条の加重類型となるべき窃盗または強盗犯人につき,当該犯罪行為の過去10年以内に3回以上,第2条の類型により犯罪(他の犯罪との併合罪を含む)を犯しよって6月以上の懲役の刑を執行された(恩赦その他により執行が免除された場合を含む)者について,必要的に刑を加重すべき事を規定。第2条と同様に刑が加重。
(第4条)
強盗致傷罪,強盗強姦罪の常習犯への加重罰則の規定。刑が無期懲役又は10年以上の懲役に加重。

≪ 常習累犯窃盗とは ≫

常習累犯窃盗は,刑法に規定されているのではなく,盗犯等防止法第3条に,「常習として前条に掲げたる刑法各条の罪又はその未遂罪を犯したる者にして,その行為前10年内にこれらの罪又はこれらの罪と他の罪との併合罪につき3回以上6月の懲役以上の刑の執行を受け又はその執行の免除を得たるものに対し刑を科すべきときは前条の例による」と規定されています。

ここで,その前条である盗犯等防止法第2条が掲げる刑法各条の罪は,刑法第235条の窃盗罪,第236条の強盗罪,強盗利得罪,第238条の事後強盗罪,第239条の昏睡強盗罪,又はこれらの未遂罪ですので
①反復してこれらの罪を犯す習癖を有する者が(常習性)
②その犯罪行為の前の10年以内ににこれらの罪又はこれらの罪と他の罪との併合罪につき3回以上6月の懲役以上の刑の執行を受けたか,又はその執行の免除を得ていた場合(累犯性,刑法第56条,第59条)
に成立します。
盗犯等防止法第2条の法定刑は,窃盗については3年以上,強盗については7年以上の有期懲役ですので,常習累犯窃盗の場合は3年以上の有期懲役ということになります。

明日は、常習累犯窃盗の量刑について解説します。
大阪で刑事事件に強い弁護士のご用命、常習累犯窃盗に強い弁護士のご用命は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。