身代わり出頭で犯人隠避罪

2021-04-02

身代わり出頭で犯人隠避罪

身代わり出頭について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

身代わり出頭してしまったという場合にはすぐにフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

~身代わり出頭~

誰かの犯行を自分の犯行だと言って出頭することを身代わり出頭といいます。
一般的には、交通違反やひき逃げなどの交通事故の場面がイメージしやすいかと思われます。
このような身代わり出頭は刑法上に規定されている犯人隠避罪となってしまう可能性が高いです。

犯人隠避罪

犯人隠避罪は刑法第103条に規定されています。

第103条 
「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。」

犯人隠避罪の条文上にある「罰金以上の刑に当たる罪」というのは、法定刑に罰金以上の刑を含む罪のことを指します。
そのため、拘留や科料しか罰則規定のない侮辱罪や軽犯罪法違反は犯人隠避罪の対象とはなりません。
そして、犯人隠避罪における「隠避」とは、「蔵匿」以外の方法により官憲による発見・逮捕を免れしめるべき一切の行為をいうとされています。
「蔵匿」とは、官憲による発見・逮捕を免れるべき隠匿場所を提供して匿うことですので、隠避には、逃走のために資金を調達することや、身代わり犯人を立てるなどの他にも、逃走者に捜査の形勢を知らせて逃避の便宜を与えるなどの場合も「隠避」に含まれる可能性があります。

では、犯人隠避罪の実際の事例をみてみましょう。

~事例~

大阪府交野市に住む主婦のA子は、大学生の息子(21歳)と夫の3人で暮らしていました。
あるとき、息子が家の車に乗って友人とドライブに行きたいと行って出かけていきました。
A子が家事をしていると、慌てた様子の息子が帰ってきました。
A子が話を聞くと息子は、友人をおろした後、自宅に向けて運転中に、歩行者との接触事故を起こし、逃げてきてしまったそうです。
息子が逮捕されたりしてはいけないと考えたA子は、大阪府交野警察署に自身が事故を起こしたということで、出頭しました。
しかし、取調べで警察官に問い詰められたA子は、実はA子の息子が事故を起こしたことを自白しました。
(※この事例はフィクションです)

今回の事例では、A子の息子がひき逃げ事件を起こしてしまっています。
ひき逃げは、「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金」(道路交通法117条1項)、状況によっては「10年以下の懲役又は100万円以下の罰金」(同法同条2項)となりますので、「罰金以上の刑に当たる罪」に該当します。(ひき逃げについて詳しくは過去の記事)
さらに、事故を起こした人のために身代わり出頭することは隠避に該当するので、A子は犯人隠避罪となるでしょう。
しかし、犯人隠避罪には、親族による特例が規定されています。

親族の特例

犯人隠避罪には、刑法第105条に親族の犯罪に関する特例があります。
隠避する対象が親族であった場合、その親族の利益のために犯人隠避罪を犯したときは、その刑を免除することができると規定しています。
免除することが「できる」という規定ですので、裁判官の判断で免除される可能性がありますが、必ず免除されるというわけではありません。
そのため、親族のために犯罪隠避をしてしまったが、特例が適用されるか知りたいという場合には、刑事事件に強い弁護士に相談するようにしましょう。


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