写真を撮る行為での強制わいせつ

2019-10-11

写真を撮る行為での強制わいせつ

写真を撮る行為での強制わいせつについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

~事例~
大阪市此花区に住む会社員のAは、あるとき、会社の同僚女性であるVが不倫していることを知りました。
Aはあるとき、Vを呼び出し、「秘密をばらされたくなければ服を脱げ」と言ってVを全裸にさせ、写真を撮影しました。
このままでは、今後何をされるか分からないと考えたVは大阪府此花警察署に通報しました。
後日、Aは強制わいせつの疑いで大阪府此花警察署に逮捕されることになってしまいました。
Aが逮捕されたという連絡を受けたAの両親は大阪の刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。
(この事例はフィクションです)

強制わいせつ

強制わいせつ刑法第176条に規定されており、13歳以上の男女に対して、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者暴行脅迫を用いなくても13歳未満の者に対してわいせつな行為をした者について規定しています。
強制わいせつで起訴されて有罪が確定すると「6月以上10年以下の懲役」が科されることになります。
強制わいせつというと、無理矢理身体を触ったりする行為を想像するかと思いますが、必ずしも身体に触れることを必要とするわけではありません。
相手の裸の写真を撮るという行為についても強制わいせつとなる可能性があるのです。

裁判例を見てみると、かつては強制わいせつ罪の成立には、犯人の性的意図が必要であったとされていました。
そのため、報復の目的で被害者を裸にして写真撮影を行った事例については強要罪に当たる可能性はあるが、強制わいせつは成立しないと判断されました。

最高裁判所昭和45年1月29日第一小法廷判決(刑集24巻1号1頁)【判旨】
「刑法176条前段のいわゆる強制わいせつ罪が成立するためには、その行為が犯人の性欲を刺戟興奮させまたは満足させるという性的意図のもとに行われることを要し、婦女を脅迫し裸にして撮影する行為であっても、これが専ら婦女に報復し、または、これを侮辱し、虐待する目的に出たときは、強要罪その他の犯罪を構成するのは格別、強制わいせつの罪は成立しない」

しかし、最近の裁判例では、犯人の性的意図を強制わいせつが成立するための要件とすることを否定しています。

最高裁判所平成29年11月29日大法廷判決【判旨】
「今日では、強制わいせつ罪の成立要件の解釈をするに当たっては、被害者の受けた性的な被害の有無やその内容、程度にこそ目を向けるべきであって、行為者の性的意図を同罪の成立要件とする昭和45年判例の解釈は、その正当性を支える実質的な根拠を見いだすことが一層難しくなっているといわざるを得ず、もはや維持し難い。」
「したがって,そのような個別具体的な事情の一つとして、行為者の目的等の主観的事情を判断要素として考慮すべき場合があり得ることは否定し難い。しかし、そのような場合があるとしても、故意以外の行為者の性的意図を一律に強制わいせつ罪の成立要件とすることは相当でなく、昭和45年判例の解釈は変更されるべきである。」

このように判例や解釈は変更されていく可能性があります。
そして、上記の判例は今回の事例とは、状況も違ってきますので、やはり事件の詳しい見通しや見解については専門家である弁護士の相談を受ける必要があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
大阪の強制わいせつ事件でお困りの方やそのご家族がおられましたら、すぐにお電話ください。
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