落書きが刑事事件に

2019-08-08

落書きが刑事事件に

~事例~
大阪府枚方市に住む会社員のAはある上司に日ごろからパワハラまがいの叱責を受けており、ストレスをため込んでいました。
あるとき、ついに我慢できなくなったAは以前に無理やり送って行かされた時にたまたま知った、上司の家の外壁にスプレーで上司の悪口を書きなぐりました。
夜中に行っており、目撃者もいなかったことから発覚しないだろうと思っていたAでしたが、Aの犯行の様子は近くの防犯カメラにばっちりと映っており、翌日には大阪府枚方警察署の警察官がAの自宅を訪れ、Aは建造物損壊の疑いで逮捕されることになってしまいました。
逮捕の連絡を受けた両親は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。
(この事例フィクション)

落書きが刑事事件になる場合

今回の事例の落書きについては、さまざまな可能性が考えられます。
まず、今回Aが逮捕されてしまった建造物損壊が挙げられます。

建造物損壊

他人の建造物を損壊した者は、建造物損壊に当たり、起訴されて有罪が確定すると「5年以下の懲役」に処されます。
建造物損壊は罰金刑が規定されておらず、比較的重い罪であると言えます。
罰金刑が規定されていないということは起訴されてしまうと裁判となってしまい、無罪を獲得できなければ、執行猶予判決となってしまいます。
損壊とは、物理的にその建造物の全部または一部の使用価値を滅却、減損することをいいます。
落書きの他にも、例えば過剰なビラ貼り行為についてもその建造物の美観を侵害したり使用価値を減損したりする場合にもこの損壊に当たり、建造物損壊となる可能性があります。
ただ、一見して建造物の一部に見えたとしても、自由に簡単に取り外すことができるようなものが損壊の対象になった場合には、建造物損壊の対象ではなく、器物損壊の対象となる可能性もあります。

次に今回のAのように落書きの内容が上司の悪口であった場合についてです。
この場合、名誉毀損罪侮辱罪となる可能性があります。

名誉毀損・侮辱

名誉毀損公然と真実又は虚偽の事実を適示し、他人の名誉を毀損することで成立します。
罰則については「3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」が規定されています。
公然性については不特定又は多数の人が知ることのできる状態におくことを指しますので、今回のAのように他人の家の外壁にスプレーで落書きしたような場合には、公然性が認められる可能性が高いです。
そして、真実又は虚偽の事実とは、人の名誉を低下させるおそれのある具体的事実を適示することをいいます。
この具体的事実を適示しない、単なる悪口などの場合には侮辱罪となる可能性があり、こちらの罰則は「拘留又は科料」となっています。
今回のAについて、落書きで書いた上司の悪口の中に事実を適示するものがあれば名誉毀損、なければ侮辱罪となる可能性があります。

このように、ただのいたずらだと思っていても落書きは刑事事件となってしまう可能性があります。
もし、警察や被害者に発覚してしまったらすぐに刑事事件に強い弁護士の見解を聞くようにしましょう。
また、近年は防犯カメラの数も増えてきていることから、夜中の犯行であり、目撃者がいなかったとしても特定されてしまうケースが多くなってきました。
警察や被害者に発覚する前であっても弁護士の見解を聞くことで、例えば自首に同行したり、発覚した場合に備えたりすることもできますので、一度お問い合わせください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。