少年事件にも国選はあるのか

2021-03-23

少年事件にも国選はあるのか

少年事件の国選付添人について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

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国選弁護人という言葉はみなさんお聞きになったことがあるかと思います。
しかし、国選付添人を知っているでしょうか。
今回は少年事件における国選付添人について解説します。

~国選付添人~

少年事件は成人事件とは異なった流れで事件が進行していくことになり、その規定は少年法で定められています。
しかし、家庭裁判所に送致されるまでの被疑者の段階では刑事訴訟法の規定が準用されることになり、概ね成人と同じ流れで進行していくことになります。
そのため、国選弁護人の規定については成人と変わらず、勾留状が発せられ、被疑者が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないとき、国選弁護人が選任されることになります。(刑事訴訟法37条の2)
そして、少年事件の場合、その後は基本的に事件が検察から家庭裁判所に送致されることになります。
そうなると弁護人としての活動は終了し、弁護士が選任される場合、付添人という立場で活動していくことになります。

この付添人についても国選付添人という制度があるのです。
しかし、国選弁護人国選付添人では選任される要件が異なってきます。

少年法では、以下の場合に国選付添人を必要的又は裁量的に選任することができると定めています。

1 必要的に国選付添人が選任される場合
 
・検察官関与決定がなされた事件(少年法22条の3第1項)
・被害者等による少年審判の傍聴を許そうとする場合(少年法22条の5第2項)

2 裁量的に国選付添人が選任される場合

犯罪少年又は触法少年のうち、「死刑又は無期もしくは長期3年を超える懲役もしくは禁錮に当たる罪」に該当する非行に及んだものについて、観護措置がとられており、かつ、弁護士の付添人がいない場合に、事案の内容、保護者の有無等を考慮し、審判の手続に弁護士の付添人が関与する必要があると家庭裁判所が認める場合(少年法第22条の3第2項)

このように国選弁護人国選付添人では選任される要件が異なっていますので、国選弁護人が付いていたからといって当然に国選付添人が選任されるわけではありませんし、選任されたとしても、被疑者段階での弁護士と同じ弁護士が付添人に選任されるとも限りません。

例えば、A君(18歳)が、窃盗罪で逮捕され、その後勾留が決定されてしまったとします。

勾留が決定されていますので、国選弁護人が付くことになるでしょう。
その後、家庭裁判所に送致されることになれば、観護措置がとられることになります。(少年法第17条第7項)
窃盗罪の罰則は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」ですので、「長期3年を超える懲役の罪」に該当し、上記2のケースとなります。
しかし、これはあくまで「国選付添人を付すことができる場合」ですので、家庭裁判所が弁護士である付添人が関与する必要がないと判断すると、国選付添人は付かないことになってしまいます。
国選付添人が選任されなかった場合は、私選で弁護士に依頼しなければ、弁護士が付かずに審判を受けることになってしまいます。
やはり、少年の更生を目指していくためには、家庭裁判所に送致されてしまう前から、同じ弁護士が少年の更生に向けた環境調整等を行っていくことが望ましいでしょう。


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