刑の減軽について

2020-04-12

刑の減軽について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所大阪支部が解説します。

◇事例◇
大阪府枚方市に住む会社員のAは、妻と口論になってしまい、殺すつもりで台所から包丁を持ち出し、妻を刺してしまいました。
血を流して倒れる妻を見て我に返ったAは急いで救急車を呼び、大阪府枚方警察署に自首することにしました。
妻は一命をとりとめましたが、Aは殺人未遂の疑いで逮捕されることになりました。
一連の流れを聞いたAの両親は、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです。)

刑の減軽

今回の事例でも登場した、自首未遂という言葉はみなさん耳にしたことがあるかと思います。
これらは、法律上刑の減軽事由となります。
さて、今回はどのような場合に刑が減軽されるのか、刑の減軽がされる場合についてはどのように減軽されるのかをみていきましょう。

刑の減軽がされる場合

刑の減軽がされる場合として、条文上、「減軽することができる」とされているものと「減軽する」とされているものがあります。
「減軽することができる」とされているものについては、減軽されるかどうかは裁判官の判断によります。
これは裁量的減軽と呼ばれ、第36条2項過剰防衛、第37条1項過剰避難、第38条3項故意、第42条自首、第43条未遂(ただし、事故の意思により犯罪を中止したときは除く)第66条酌量減軽があります。
そして、「減軽する」とされているものは、必要的減軽と呼ばれ、第39条2項心神耗弱者、第43条中止犯、第63条従犯です。

刑の減軽の方法

刑が減軽される場合は、以下のようになります。
1.死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁錮又は10年以上の懲役若しくは禁錮とする。
2.無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、7年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
3.有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の二分の一を減ずる。
4.罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の二分の一を減ずる。
5.拘留を減軽するときは、その長期の二分の一を減ずる。
6.科料を減軽するときは、その多額の二分の一を減ずる。

すなわち、今回の事例の殺人罪が減軽される場合をみてみると、「死刑又は無期若しくは5年以上の有期懲役」の罰則が定められていますので、減軽が認められると「2年6月の懲役」となる可能性もあるのです。
殺人罪は、一番軽くても5年以上の有期懲役となるため、本来であれば、執行猶予を付けることはできませんが、このように刑の減軽があれば、「3年以下の懲役の言い渡し」となる可能性もあるため、執行猶予判決を獲得できる可能性があるのです。

刑の減軽がされるかどうかは弁護士に相談を

今回の事例で登場する自首や未遂のように刑が減軽される場合で、直面することが多いのは裁量的減軽の場面です。
この裁量的減軽については、そもそも自首や未遂が成立するのか、成立した場合に刑の減軽がされるのか、など見通しをたてることは、一般の方にはなかなか難しいでしょう。
そのため、詳しい見通しを知りたいというときには、刑事事件に強い弁護士の見解を聞くようにしましょう。
刑事事件では、その罪の条文以外にも様々な条文がかかわってきますし、条文を読めばわかるというものでもありません。
刑の減軽がなされたり、免除されたりする可能性がありますし、逆に再犯などで、刑が加重されてしまうこともありますので、刑事事件で困っているという場合には、一度専門家である刑事事件に強い弁護士に相談するようにしましょう。

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