裁判員裁判

裁判員制度とは

裁判員制度とは、一定の重大犯罪について有権者の中から選ばれた裁判員が職業裁判官とともに、刑事裁判を行う日本独自の司法制度です。

裁判員裁判の対象事件は、死刑又は無期の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪を扱う事件及び、裁判官の合議事件で故意に被害者を死亡させる罪を扱う事件です(裁判員法2条1項)。

もっとも、裁判員裁判は、地方裁判所で行われる刑事事件の第一審に限られており、刑事事件の控訴審や上告審・民事事件で裁判員裁判が行われることはありません。
 
裁判員制度が行われる目的は、国民が刑事裁判に参加することにより、国民が司法をより身近なものと感じ、国民の司法に対する理解をより深めてもらうことで、裁判の正統性に対する国民の信頼を確保することです。
 
裁判員に選ばれた人は、裁判官とともに事実を認定し、犯罪の成否を判断し、そして量刑を決めます。
これらの判断は、裁判官と裁判員が十分に議論したうえで、多数決をとり、基本的には単純過半数により決します。
 

裁判員裁判と通常裁判(裁判官裁判)の違い

裁判員裁判の対象事件は、一定の重大犯罪に限られます。
具体的には、殺人罪、強盗致死傷罪、傷害致死罪、強姦致死傷罪、強制わいせつ致死傷罪、保護責任者遺棄致死罪、現住建造物等放火罪などです。

そのため、裁判員裁判では、実刑判決が言い渡されることが多く、執行猶予付き判決が言い渡されることは少ないといえます。
 
裁判員裁判では、一般の人が裁判に参加しますから、裁判員となった人の負担を軽減するように、制度設計が工夫されています。
具体的には、裁判前に事実や証拠を整理し、裁判の争点を絞り込む公判前整理手続を行った上で、実際の刑事裁判は集中的に連日行われるようになっています。
 

裁判員裁判における弁護士の重要性

1 公判前整理手続における弁護士の役割の重要性

裁判員裁判における公判前整理手続において、被告人は、弁護士を通じて被告人に有利になるように適切な主張と立証の準備をしなければなりません。

弁護士が公判前整理手続きで、被告人に有利な主張・立証をするためには、検察官や裁判所に対して証拠開示請求証拠開示の裁定請求を積極的に行い、警察・検察が持っている被告人に有利な証拠を開示させなければなりません。

このように、裁判前の段階においても弁護士が果たすべき役割は大きいと言えます。
 

2 裁判員選任手続における弁護士の役割の重要性

裁判員選任手続で、被告人に対して個人的な恨みを持っている人・厳しい処罰感情を抱く人、犯罪行為について厳罰化の意向を持っている人などが裁判員に選任されると、被告人にとっては不利な裁判が行われる可能性が高くなります。

日本では憲法上被告人に公平な裁判を受ける権利が保障されているのですから、できる限り公平な裁判が行われるよう裁判員の選任にも厳しい目を向ける必要があります。
具体的には、弁護士が裁判員の選任手続に立ち会い、被告人に不利・不公平な裁判をするおそれのある裁判員候補者をチェックして、そのような者が裁判員に選ばれることがないよう阻止します。
 

3 裁判員裁判における弁護士の役割の重要性

裁判員裁判の一番の特徴は、一般市民が刑事裁判に参加することです。

そのため、被告人を弁護する弁護士も通常の裁判のとき以上に、入念な準備と丁寧な対応を心掛けなければなりません。
具体的には、法律の素人である一般市民の方にもわかりやすい言葉で事実や証拠を説明し、通常裁判よりもより丁寧に慎重に検察官に対する反論をしていかなければなりません。
そうでなければ、純粋な目で裁判を見守る裁判員を納得させることはできないからです。

もっとも、このような弁護活動をするには、豊富な知識と経験、非常に高い弁護技術が求められます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所-大阪支部の弁護士は、数多くの刑事事件を経験し、裁判員裁判での弁護経験もあります。
きっと裁判員裁判が避けられずお困りの方のお力になれると思います。
 

裁判員に選ばれた方へ

1 裁判員を保護する措置

裁判員裁判について定める裁判員法では、裁判員に選ばれた方を保護する様々な規定が置かれています。
   
①裁判員の職務を行うために休暇を取得しても不利益な取り扱いをされない
②裁判員・裁判員候補者などを特定する情報を公にすることを禁止する
③裁判中に当該事件について裁判員らと接触することを禁止する
など
 

2 裁判員に対する罰則

裁判員は、独立してその職務を行い、法令に従い公平誠実にその職務を行わなければならず、このような職務を果たすよう、裁判員の一定の行為についても罰則が定められています。
   
①裁判員として知りえた秘密などを漏らした場合
→6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金(裁判員法108条)
②裁判員候補者が質問票に虚偽の記載をした場合
→50万円以下の罰金、30万円以下の過料(裁判員法110条、111条)
③裁判員候補者が裁判所の呼び出しに応じない・公平な裁判をする旨の宣誓を拒んだ場合
→10万円以下の過料(裁判員法112条)

 

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