詐欺罪 ~LINE乗っ取り詐欺の事例・受け子の事例

具体例

ケース1

大阪市平野区に住んでいるAさんの携帯に次のようなLINEのメッセージが送られてきました。
送り主はAさんの親しい友人でした。
「ちょっと急用ですぐに買いに行けないから、代わりにコンビニでWebmoneyの20000点のカードを3枚買ってくれないかな??お金は後で返すから!!」
「買ったら、カード番号を写メで送ってほしい。」
Aさんは、友人の頼みと思い、メッセージ通りにコンビニでWebmoneyを購入し、カード番号の写真を送りました。
3時間後、Aさんが友人に連絡したところ、友人のLINEのアカウントが何者かによって乗っ取られていたことが分かりました。

ケース2

堺市美原区在住のAさんは、知り合いの先輩から高額アルバイトがあると言われLINEを通じて次のように頼まれました。
「大阪駅の御堂筋口に行くとおばあさんがいるから『○○さんに頼まれてきました。○○さんはトラブル処理で来られないので、私がお届けします』と言って受け取ってきてほしい。」
(このお話はフィクションです)
 

問題となる条文
【詐欺罪(刑法246条)】
「人を欺いて財物を交付させた」場合、「10年以下の懲役」になります(第1項)。
また、人を欺いて「財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者」も同様に罰せられます(第2項)。
 
【不正アクセス行為の禁止(不正アクセス禁止法3条)】
「不正アクセス行為」をした場合、「3年以下の懲役又は100万円以下の罰金」になります。
 
【他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止(不正アクセス禁止法4条)】 
「不正アクセス行為の用に供する目的で」「アクセス制御機能に係る他人の識別符号を取得」した場合、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となります。
 

解説
最近流行している詐欺の手口としてケース1に挙げたような「LINE乗っ取り詐欺」があります。
手口は、他人のアカウントを乗っ取り、あたかも知人がLINEのメッセージを送っているかのように見せかけてWebmoneyなどのプリペイドカードを買わせ、カード番号だけを取得するというものです。
こうした詐欺行為は、刑法だけでなく不正アクセス禁止法という法律にも違反する疑いがあります。
  
このような手口の特殊詐欺に引っかからないようにするためには、普段からいつ自分が詐欺に遭うかわからないという緊張感を持ち危機管理を徹底することが重要です。
また、新たな被害者を出さないためには、自分のアカウントを乗っ取られないようにパスワードを長くする・サイトごとにパスワードを変えるなどの工夫をしておくことが必要です。
こうした工夫を怠り、パスワードの管理などに過失があると、民事上の損害賠償責任を問われたりする可能性もあるため注意してください。
  
ケース2は、最近増加している「受け子」の例です。
オレオレ詐欺などの振り込め詐欺や投資詐欺のような組織的犯罪において多用されています。
多くは未成年者が高額アルバイトとして、詐欺に加担する気持ちなどさらさらなく軽い気持ちで行ってしまっているようです。

しかしながら、「受け子」も立派な犯罪ですから、詐欺罪が成立し10年以下の懲役刑に処せられる可能性があります。
近年は組織的詐欺に対する重罰化・厳罰化の傾向がみられます。
そのため、詐欺の首謀者はもちろんそれを手助けする「かけ子」や「出し子」「受け子」になった人も、厳しい罰を覚悟しなければなりませんし、刑が決まるまでの身柄拘束の期間も長期になる可能性が高いです。
 

詐欺事件における弁護活動

1 不起訴処分・無罪判決の獲得

容疑をかけられている詐欺事件について全く身に覚えがないにもかかわらず、警察や検察の捜査対象に挙がってしまう場合があります。

そのような場合は、安易に自白せず身の潔白を主張し、無罪判決や不起訴処分の獲得を目指しましょう。

詐欺罪においては、被害者の方を騙す意図があったかどうかが大きなポイントになります。
詐欺被害者を騙すつもりはなかった又は受け取った金品は返すつもりであったことなどを客観的な証拠に基づいて主張する必要があります。

こうした活動は、法的な専門知識やノウハウを要します。
無罪判決・不起訴処分を獲得したいとお望みの方は、ぜひ刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所-大阪支部までご相談下さい。
  

2 早期の示談成立

詐欺罪の成立に争いがない場合に、いたずらに事実を争うことは裁判所に対して反省していないという印象を与えてしまうおそれもあり、逆効果となる可能性もあります。
ですから、詐欺行為を認めている場合には、弁護士を通じて早期に被害者に対する被害弁償や示談交渉を進めることが重要です。

示談などが成立すると、警察未介入のまま事件が終わることもありますし、逮捕・勾留されていても釈放されたり、不起訴処分による前科回避や執行猶予判決につながったりします。
早期に身柄を解放されること、事件を解決することは、職場復帰や社会復帰を実現し人生をやり直すために重要なことです。
  

3 早期の身柄解放活動

詐欺罪で逮捕・勾留されてしまうのは、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるためです。

そこで、弁護士は早期釈放・早期保釈のために証拠隠滅や逃亡の恐れがないことを示す客観的証拠を収集し、社会復帰後の環境を整備するなどして釈放や保釈による身柄解放を目指します。

 

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