大阪市西成区で暴動発生 騒乱事件を適用か 刑事事件に強い弁護士

2016-06-21

大阪市西成区で暴動発生 騒乱事件を適用か 刑事事件に強い弁護士

大阪市西成区で、200人以上が参加する大規模な暴動が発生し、大阪府西成警察署が暴徒に取り囲まれましたが、騒乱罪の適用は見送られました。
(この話はフィクションです)

刑法第106条に「多衆で集合して暴行または脅迫した者は、騒乱の罪とし①首謀者は、1年以上10年以下の懲役または禁錮に処する②他人を指揮し、又は他人に率先して勢いを助けた者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する③不和随行した者は、10万円以下の罰金に処する」と騒乱罪を定めています。

騒乱罪は、公共の静謐または平穏を保護法益としていますが、それでは不特定少数の者に対する集団的暴力行為や官憲に対する抗議行動についても容易に騒乱罪の成立が認められることとなるので、憲法が保障する集会の自由の観点からも、本罪は、公共危険罪と解し
不特定、多数人の生命、身体、財産を侵害する危険を生じさせた場合に初めて成立すべきだと解されています。

騒乱罪の主体となる「多衆」とは、その人数のみでなく、集団構成員の性質(年齢、性別、職業など)や組織化の有無、携行している凶器の有無、集合の時刻や場所、襲撃対象など諸般の事情を考慮に入れて、公共の危険性が認められるか否かを判断して決するべきで、公共の危険性が認められない集団的暴力行為については、暴力行為等処罰に関する法律第1条の集団的暴行、脅迫、毀棄罪が成立するにとどまります。
ただし、騒乱罪の「多衆」である集団は組織化されている必要はなく、共通の目的や首謀者が欠けている場合でもよくて、いわゆる偶発的な烏合の衆であってもよいとされています。

また騒乱罪の「暴行」とは、最広義のもので、必ずしも人に向けられたものでなくても、器物損壊や建造物侵入などの物に対する有形力の行使も含まれ、その程度は「一地方の平穏を害するに足りる程度のもの」であることが必要だとされています。

騒乱罪は、旧規定では「騒擾ノ罪」といい、戦前から戦後の昭和20年代まで多く適用されていましたが、昭和43年に発生した「新宿駅騒乱事件」を最後に適用された記録は残っていません。
新宿駅騒乱事件とは、10月21日「国際反戦デー」の当日、役1500人のデモ隊が新宿駅を占拠し、数万人の群衆が見守るなか、機動隊と衝突を繰り返した事件で、この事件では、21名が「騒乱罪」で起訴され有罪が確定しています。

戦後、大阪の西成区では1961年から2008年までの間に大小合わせて24回の暴動が発生していますが、これらの暴動では、公務執行妨害罪や、道路交通法違反などの逮捕者が出ただけで、騒乱罪は適用されませんでした。

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