【脱走犯を逮捕】もし指名手配中の犯人を匿ったら?大阪の刑事事件に強い弁護士が解説

2018-05-01

先日、刑務所から脱走し、逃走罪や窃盗罪で指名手配されていた犯人が、警察によって逮捕されました。(※愛媛県松山刑務所脱走事件を参考)
以前、刑務所から逃走した受刑者に対して、どのような刑事罰が科せられるのかを解説しました。(平成30年4月11日のコラムに掲載)
本日は、仮に、刑務所から脱走し、警察から指名手配された受刑者を匿ったりして逃走を手助けした場合、手助けした人にどのような刑事罰が科せられるのかを解説します。

~犯人蔵匿罪・犯人隠避罪【刑法第103条】~

罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者逃走を手助けしたら、犯人蔵匿罪若しくは犯人隠避罪に抵触します。

・犯人蔵匿罪・犯人隠避罪の客体
これらの犯罪の客体となるのは①罰金以上の刑に当たる罪を犯した者、又は②拘禁中に逃走した者です。
報道されている内容からすると、今回の刑務所から脱走した犯人は、逃走罪(刑務所から逃走する行為)と窃盗罪(逃走中に車や現金を盗んだ行為)で指名手配されており、この他にも、住居侵入罪(空き家に忍び込む行為)を犯していると考えられます。
これらの犯罪の法定刑はいずれも「罰金以上」に該当するので、今回の事件で刑務所から脱走した犯人は「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」となります。
また、刑務所に服役中の受刑者は「拘禁中」に当たるので、刑務所から脱走した受刑者は、当然「拘禁中に逃走した者」となります。

・犯人蔵匿罪・犯人隠避罪の行為
蔵匿…場所を提供すること。(自分の家に匿ったり、潜伏する部屋を用意したりする行為)
隠避…蔵匿以外の逃走を助ける一切の行為。(逃走資金や逃走用の車や衣類、携帯電話機等を用意する行為etc)
今回の事件の犯人は自力で逃走していたと報道されていますが、仮に、犯人を自宅で匿ったり、犯人に逃走資金を渡したり、衣類を提供したり、車に乗せて移動させたりした者がいるとすれば、その人は犯人蔵匿罪犯人隠避罪に抵触するでしょう。

・犯人蔵匿罪・犯人隠避罪の罰則
裁判で有罪が確定すれば「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科せられます。
犯人蔵匿罪・犯人隠避罪の量刑は、逃走犯の犯した犯罪や社会的反響の大きさと、蔵匿期間等の犯行形態によって左右されますが、初犯であっても実刑判決の考えられる犯罪です。
また、逃走した犯人の親族については、逃走を助けても刑を免れる可能性があります。

今回、世間を騒がせた愛媛県松山刑務所脱走事件の、犯人が単独で逃走していたとする報道が正しければ、犯人蔵匿罪犯人隠避罪で逮捕される方はいないでしょう。

刑務所からの脱走犯を匿ってしまった、指名手配犯の逃走を手助けしてしまったという方は、大阪の刑事事件に強い弁護士「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
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